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【黄金週間特別企画】官能異国譚でドラマティックトリップ!
「神に弄ばれた恋 〜Andalucia」華藤えれな/朝南かつみ

皆様、こんばんは。
絶賛連休中ですが、皆様はどこかへお出かけになりましたか?←拙宅の連休感覚は1週間ずれ ています 
わたくしは特に旅行の予定もなく、自宅で煩悩まみれ 読書三昧の休日です。ホントは遠出したかったけどなかなかねー。(旅行)業界務めのクセにねー。
せめて妄想旅行を楽しんで、イったつもりになってみようと思いたちました。←ん?なんかエロい
でもってどうせ妄想するのなら、日常ではありえへんドラマティックに溺れたいじゃありませんか!

ということで、今年の黄金週間特別企画は、1年半ぶりに帰ってまいりました!
華藤えれな嬢PRESENTS・官能異国譚でドラマティックトリップ☆〜スペイン編
「神に弄ばれた恋〜Andalucia」をお送りいたします。神イラストとのスーパーコンボ、BL世界遺産?認定作です。
わたくしと同じく自宅でまったり☆な萌え友様、どうぞわたくしの旅のメイトになって下さいませ♪←クドイですが、拙宅の連休感覚は1週間ずれています
                            
                 *         *         *         
さて。 ブエノスアイレス→ウィーン→ベネツィア→と巡ってまいりました拙宅官能ツアー、今回の目的地はスペイン〜アンダルシア地方でございます。
【参考記事】(題名ポチで記事に飛びます)
       
    ・「アマンテ」      ・「異端の刻印」       ・「うたかたの愛は、海の彼方へ」   

華藤えれな嬢渾身作「神に弄ばれた恋〜Andalucia」を読む前に、もちっと詳しく知っていればいっそう楽しかったんじゃなかろうか的マメ知識を調べまとめた、わたくし謹製・非公式ガイドブックともなっています。←2012年初記事用に仕込んでいたネタがようやく…σ(^_^;)

毎度ながら長いので、ご希望コースをお選びください。
・じっくり周遊コース…「スペイン超テキトーガイド」からお読みください
・ほどほど堪能コース…「闘牛うんちく・試合の流れ」まで飛ばして下さい。
・駆け足観光コース…「イメージソング」からお読みください。
・ビジネスコース…次ページ(イラストチェック&簡単感想)だけどうぞ。
                                           ↓フライトって読んでね
それでは、妄想ツアコン☆ミルハがお送りする、魅惑のBL腐乱イトへGO!                                     
あっ、場所が場所だけに、フレブラネタが若干見え隠れすることをご了承くださいね。

【スペイン超テキトーガイド】〜じっくりコースはここから                       
※フレブラ聖地  ラ・ロシェルはこの辺
●首都…マドリード
●公用語…スペイン語                                        
●通貨…ユーロ (旧通貨ペセタ)
世界遺産登録数世界第2位、個性的な名所名跡溢れる観光国。20世紀に王政復古し現在に至る珍しい国でもあります。
ヨーロッパ旅行で最も人気が高い旅行先として、ひと昔前はロンドン・パリ・ローマの3大都市があげられましたが、昨今はロンドンに代わり、バルセロナがランクインするようになりました。気持ちは分かる…。←わたくしが今惹かれるのはロンドンだが、ロンドンは食と買に恵まれない〜フレブラファンでなければ、バルセロナを選ぶだろうって意味ね

とはいえ、他の2都市と違い日本からの直行便は現在飛んでおりませんので、成田から首都マドリードまでは、最短乗継時間を含め17時間前後かかる大移動となります。

国土は案外広いです。面積比としては英国のほぼ2倍、日本の1・4倍ってところでしょうか。人口は約4600万人で、日本の1/3強。
行政区画は、州と県。50の県が17の自治州にまとめられています。
(例:アンダルシア州セビリア県セビリア市)

観光拠点としては、大ざっぱながら、
・マドリード、トレド(ラウルの故郷)等の首都周辺
・バルセロナ、バレンシア等、観光客数TOP地区の東部
・バスク、ラ・リオハ(アランソ様の故郷)を有する北部
・♫アンダルシアに憧れて〜、で有名な南部
の4つに分けられます。日本の地方(東日本、首都圏、西日本、九州)をイメージすると分かりやすいかな?
スペインはカトリック圏なので、イタリア同様各都市には必ず街の中心となる教会と広場があります。初めての街でも、これらを確認しておけばまずは安心ー☆

さてさて、小説舞台の南スペイン=アンダルシア地方にGO!
【超テキトー・アンダルシア州拡大図】
タイトルにも冠されている「アンダルシア(Andalucía)州は8つの県から成り立っております。
マドリッド〜セビリア間は、東京〜大阪間とほぼ同距離。国鉄特急AVEで2時間半、高速バスだと7時間ぐらいかな。
青い空、ヒマワリ畑、フラメンコに闘牛、いわゆる王道スペインイメージは、ほぼこの地方に揃っています。
世界史必須項目「1492年 グラナダの陥落」まで約700年イスラム政権下だったこともあり、東西文化の融合をたっぷり堪能できます。

【作中登場都市】
・グラナダ…主人公サタナスとアベルの故郷&出会いの場。ここの闘牛場で、サタナスは見習い闘牛士(若闘牛士)としてデビューした。←このためにアベルは相当ムチャする=ある意味アベルもデビュー戦←おい! 
・セビリア(セビージャ)…州都。スペイン3大闘牛場の一つ、レアロ・マエストランサがある。光と影の画家として有名なベラスケスもこの街出身ですが、本編ではムリリョばかり出たな…。
・コルドバ…サタナスが正闘牛士昇格試合(アルテルナティーヴァ)をしたところ。←このためにアベルは…以下略
・マラガ…本編ラスト、サタナスが奇跡のウニコ・エスパーダで魅せたところ。
アベル率いるバルデスファミリーと、神(ディオ)の名を持つシチリア・マフィアとの取引現場。
・カディス…カイトが予言したところ。←?

【観戦即OK!を目指した闘牛うんちく】                                 
今作のテーマは光と影(ソル・イ・ソンブラ)。←ソルイソンブラは「闘牛」の意もある
作者様渾身の試合描写に感化され、より詳しく「闘牛」を知りたくなったわたくしの精一杯のお勉強結果を以下にまとめました。大昔ですが、映像で闘牛を見たことは何度かあるので、その時の記憶も混ぜつつ…。理解不足もございましょうがそこは御愛嬌でねー☆ 
※参考サイト(すごく勉強になりました!)
闘牛 アロバスペイン     ・ソル・イ・ソンブラ〜闘牛基本用語

※本編シーンをちょこちょこ引用してますので、ネタバレお気をつけ下さい。

■闘牛とは
闘牛の原形は神に供物を捧げる儀式といわれており、試合には厳粛な様式が整っています。
スペインの国技ですが、フランス、ポルトガル、メキシコ等でも行われています。
牛×牛、牛×人、どちらも闘牛です。←腐変換不可
※民族背景や現状に関する個人見解などは、えれな嬢と同理由で省かせていただきます

■闘牛シーズン
3月バレンシアの火祭りの日から、10月サラゴサのピラール祭りまでがオンシーズンですが、公式試合(Corrida コリーダ)だけで年間約3000試合、最近は開閉屋根(ドーム)付き闘牛場なんてのもあるので、オフシーズンでもどこかでは見られます。

■闘牛場について
伝統、広さ等で1〜3級に分かれます。
有名なのは、
・ラス・ベンタス(マドリッド)、
・レアロ・マエストランサ(セビージャ)
・プラサ・デ・トロス・モヌメンタル(バルセロナ)
の3大闘牛場ですが、バルセロナは、州の闘牛禁止令施行により今年から闘牛が見られなくなりました。
地方でどれほど活躍しようと、格式高い闘牛場=マドリッドとセビージャで名乗りを上げないと一流闘牛士として認めてもらえません。
基本的に屋外場で、日向(ソル)席、日向日影(ソルイソンブラ)席、日影(ソンブラ)席に3分割されるよう設計されます。(当然日影席の方が高額)←ここでも3。3は闘牛のキーナンバーです。
光と影の境界線がくっきり浮き上がる時間(夏時間で19時ごろ)に、闘牛を始めるためなんだとか。キリスト教とは違う神性が、そこここに宿っておりますね。

■闘牛士(トレロ・マタドール)について
闘牛士は国家資格(免許制)です。見習いから正闘牛士になるのが昇級(Alternativa)。正闘牛士になれるのは見習い士の1割程度という非常に狭き門です。
闘牛だけで生計が立てられる花形スターは、さらに少なくわずか数十人。観客を呼べるスター以外の闘牛士は、参加料を払って試合に出ます。かなり上ランクの方でも、数十万払うんだとか。もちろん支払えば誰でも出られるってわけでもなく、そこはマネージャー(apoderado)の交渉力がモノを言います。
本編でアベルがTVレポーターにインタビューされているのは、アベルの名が売れている=敏腕アポデラードだという婉曲表現です。

本編にもあるように、闘牛用の牛は一度でも人間と戦ってしまうと使い物にならなくなるため、牛相手の練習機会がまず取れない、あっても高額な授業料(牛買取り料)がかかります。
闘牛士独特の衣装も高額のオンパレ。剣やムレタなど、いくつか用意しなければいけない備品まで含めると、1試合最低100万円はかかるそうな。 
アベルがサタナスのために用意した豪華特注衣装は、1枚数万ユーロと書かれていましたので、衣装だけで2,3百万円ってことになります。ひええええ!
つまり、ひと昔前ならともかく現代では成り上がりはほぼ不可能、才能と努力のほか、金銭的にも、コネ的にも、運にも相当恵まれていないと闘牛士にはなれないんですね。マフィアの後ろ盾もあながちマユツバではないのです。(OOO一家のようなマフィア的興業主も実在する。)
ちなみに、女性闘牛士(マタドーラ)もいます。日本人闘牛士もいらっしゃいます。

■牛について
1頭500キロにもなる闘牛用黒毛種です。興業数が激減したとはいえ、国内にはまだ1000以上の牧場があるんだとか。強い牧場産牛の試合だと期待大=人が呼べるので、チケットにも牛の名前や年齢と共に、出身牧場が記載されています。

仕留められた牛は馬に引かれて退場、その後食用に解体されます。闘牛ステーキを出すレストランもあるので観光客でも食べられます。かなり固いらしいけど…。
退場の際、いい闘志を見せてくれた牛には敬意を表する=場内一周(Vuelta ブエルタ)することがあります。もっとすんごい牛の場合、観客が「牛を殺すな!Indulto!(恩赦)」と盛り上がり、牛が生かされることがあります。その牛は種牛になれます。
恩赦は、公式試合で戦う年間約17000頭の牛達にとっても、闘牛士の生涯にとっても、わずかしかない機会=評価が上がる。
本編では、差別を跳ね返して躍進してきたロサリオ(サタナスの後輩&好敵手)が恩赦のチャンスをわざわざ潰してますが、これがどれほど覚悟あってのことかを考えると…う〜ん、深いな。
反対にダメな牛もいます。あまりにヒドイと交代です。牛変えろ!の抗議手段は、緑ハンカチを振る静かな抗議です。
ただ、マタドールブリンディス後の交代は認められないため、本編ラストの試合はあのような展開になっております。

【闘牛試合の流れ】〜ほどほどコースはここから                          
・パソドプレ演奏&入場行進
 ↓
・テルシオ・デ・カバジョ〜ピカドール(槍打ち師)による馬追い込み(馬に乗って槍で追い込む)
 ↓
・テルシオ・デ・バンデリージャ〜バンデリエロ(銛打ち師)による銛攻め
 ↓
・テルシオ・デ・ムレタ〜真打・マタドールによる剣のとどめ
 ※テルシオ=3分割、1/3。試合は3つの場面で構成されている

これが、約2時間かけて6セット行われます=1興業につき3人の闘牛士と牛6頭が登場。
本編中盤、ロサリオとの「マノ・ア・マノ」は、2人の闘牛士が3頭ずつ牛を仕留める形式。
本編クライマックス、マラガ闘牛場でのサタナスの「ウニコ・エスパーダ」は、1人で6頭全部やっちまった奇跡です。←アクシデントによるウニコって相当運が悪い…いや、いいのか

・「テルシオ・デ・ムレタ」
ムレタは闘牛士の振る赤い布のことで、重さ約5キロ。(重い!)←これを通常左手に持つ=筋トレ必須 
作中にあるように、牛は色盲=赤に興奮するのではなくヒラヒラに興奮するため、美しい闘牛はこの布のさばきにかかっています。←でも光には反応するのでカメラフラッシュ厳禁
闘牛士は試合開始前に帽子をとって挨拶(brindis ブリンディス)しますが、この時帽子を捧げた人に仕留めた牛を捧げるって意味があります。捧げる相手は、興行主、身内、観客等ですが、実際盛り上がるのは観客に牛を捧げてくれる時、萌える❤のは身内(大事な人)に捧げる時です。帽子をその人に向かって投げるんだよねー、かっこいい!
サタナスも、最後の試合はアベルに向かって投げたんじゃないかな。

マタドールと牛の真剣勝負は約15分です。この間、度胸と技を見せつけつつ牛を追い詰めます。←「オレ!」の掛け声がここでかかる
昔見た闘牛では、牛の正面に立つ闘牛士はあまりいなくて、「なんで?」と思ったものですが、理屈が分かると納得できます。500キロの半狂乱の牛が時速20善曚┐覇与覆靴討る、その真正面…おわあ。角の間=真正面は牛の死角になっているので理論上は安全とはいえ、恐怖に打ち勝てる闘牛士だけが牛の正面に立てる=一流なのね〜。
そして迎える真実の時(hora de verdad)、真剣(espada エスパーダ)でとどめを刺します。最後の一突き(Estocada)が一度で見事決まれば拍手喝さいです。(失敗しても2回以上のエストカダは許されない)
でもって、素晴らしい闘牛を見せてくれた時、観客は感動の白いハンカチを振ります。多数のハンカチが振られると、闘牛士に名誉の褒章=耳か尻尾が贈られます。
耳を贈られるだけでかなりの名誉なので、通常は1枚。
特にすんごい!時は耳2枚。
闘牛士も牛も素晴らしい、神試合の時は尻尾。 

1試合で耳を2枚以上もらえた闘牛士は名誉の凱旋=ファンに肩車されての退場(puerta grande)になります。
本編では、サタナスがデビュー戦でプエルタされてます。つまり、サタナスは初戦で2枚以上の耳をとった天才闘牛士ってことになるのです。
                           

お疲れ様でした!いや〜、これだけ勉強したのはフレブラ以来ですよ。えれな嬢の本気に、わたくしは応えられたでしょうか…。

さあ、ここからが旅の始まりです。アンダルシアの強い陽光の下、えれな嬢が浮き彫る愛の幻影に酔いしれる旅へ、いってらっしゃ〜い♪

◆イメージソング〜お急ぎコースはここから                             

え?本編は気になるが、うんちく読むのめんどくさい?時間もない?
もー、しょーがないなあ☆ではでは、この曲だけ聴いてみて。

   
2分以降の盛り上がりが最高にカッコイイ!本編クライマックス、サタナスの最後の試合に絞って選んだ自信満々のイメージソングです。←ボーカルなしで「ソング」とはこれいかに…
泣くように鳴るギターと、踊るように絡むカスタネットがいいんだな〜

今作でえれな嬢が目指した(であろう)ドラマティックは、小説によるコリーダ(闘牛試合)の具現です。
サタナスとアベルの刹那的な恋。マフィア社会の陰謀と抗争。闘牛試合における生と死の緊迫。
えれな嬢渾身の、命を賭けたテルシオ(3つの場)が、終局・ラストシーンに向けて一気に駆けあがっていく様を、この曲で感じ取っていただければ幸いです。

                             

妄想ツアー報告=イラストチェックと簡単本編感想は次ページで。




◆Read more...

 

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[小説・作家名か行]華藤えれな | comments(4) | trackbacks(0) |

勝手にグラミー2011・イラスト部門〜カラー絵編

皆様、こんばんは。
2011年BLライフ総決算・勝手にBLグラミー、まだやってます…。
本日はついに完成☆イラスト部門です。

2011年は個別チェックがほとんどできなかった関係で、許されない程の激ナガでになってしまいました。イラストの魅力を伝えるためのコメントで、うんざりさせてしまっては本末転倒でございます。よって今回は「カラー絵編」「モノクロカット編」の2回に分けさせていただきます。
なんだか年々大ごとに…σ(^_^;) まいっか☆
 ◆勝手にBLグラミー2011・イラスト部門                 
  ■部門賞は以下の通りです。
    ・「最優秀表紙絵賞」
    ・「最優秀口絵賞」
    ・「最優秀モノクロ賞」…後日掲載
    ・「特別賞」…後日掲載
  ■発表要綱
  ・2011年にmiru-haが読了した全作品から、主観客観織り交ぜ勝手に選出。
   今年度発行とは限りません

  ・激しくネタバレ&敬称略です。
  ■発表の見方
    ・1ページ目…ノミネート作発表
    ・次ページ目…受賞作発表と授賞理由・おこたトーク

遅れたお詫び代わりに、本編感想などもちょこちょこ書きたしつつ、やっぱり激ナガでお送りいたします。どうぞ、リラックスグッズをお手元に、まったり気分でおつきあいください。
※文中の「今年」は、「2011年」に置きかえてくださいね。


◆最優秀表紙絵賞                                          

表紙イラストに期待するのは、1枚の絵を通して作品の精神世界を個性的かつ真摯に表現しようと努める絵心(絵描きセンス)、それらが確実に伝えられる技術力研究努力、購入意欲をそそられる萌えツボごり押し度(←言葉にするとなにやらがっかりだが、大事な要素だよね!)などです。                           
2011年読了本で★4.5以上評価をさせていただいた表紙絵全作を候補作といたします。
                         
【イラストチェック済ノミネート作品】(順不同) ※絵師名ポチで感想記事に飛びます。
は2011年発行 

北沢きょう   高階佑   穂波ゆきね      彩        三尾じゅん太   松尾マアタ 

【イラストチェック未ノミネート作品】(順不動) は2011年発行 

「FLESH&BLOOD 17」 彩
ついにキタ━━(゚∀゚)☆━━━!! 彩さんの白
彩さんの白が見たいと、事あるごとにこぼし続けた甲斐がありました。ありがたや〜寿命が延びる〜
                  *
カラー画における白背景は一見ラクなように思えますが、テクニック的には上級クラス。無背景=手抜きと思われないギリギリのラインで「余白」をデザインの一部として使うとなると、初期段階から相当高度な空間計算が必要になるからです。(凡例:掛軸画の余白) 

17巻で「白」っていうのが、これまた感動的ではないですか。
この白は、ドアが開いて溢れた光なのでしょうか。
ホーの丘に群れ羽ばたく海鳥の翼でしょうか。
もう交わらないカイトと和哉の人生=白紙の未来の象徴でしょうか…。
ううう和哉っ!おばちゃんの胸でお泣きっ( iдi ) ハウー
                             
ちなみに彩さん描くフレブライラストで、わたくしプチ注目ポイントは「刺繍」でございます。
「刺繍」は、前絵師・雪舟薫画聖が拘っていらしたディテールです。これを彩さん画に見つける度、彩さんから雪舟さんへのリスペクトを感じ、胸が熱くなるのです。
今回も見事なステッチ、しかと楽しませていただきました。ありがとう


「饒舌に夜を騙れ」 織田涼歌
雄々しく誘って誘われる❤攻×攻の特殊警察ラブに織田さんとは、なんと意表を突くキャスティング。出版社様GJ でもって、期待を裏切らない絵師様のお仕事ぶりもお見事です。プロ×プロのガチ勝負は本編内だけではないのですね。

手錠、使用済ナイフ(!)、銃火器、防弾チョッキと、およそ女性向け書籍と思えぬ重苦しいハードボイルドアイテムてんこ盛りながら、この華やかさはどうよ。肉体派男子のすえた臭い(オエ)など微塵も感じません。ヲトメの求める夢(ソフト)と現実(ハード)のミックス加減が絶妙です。
それにしても、脱がせるのが大変そうなご衣装だこと。この業界では新鮮♪


恋愛の系譜」 小山田あみ
今年も精力的なご活躍でございました。これだけのお仕事量でも手抜きや衰えを感じない驚異の絵師様です。
                     *
シェイクハンズ=握手=友情と信頼の証が横断する大胆デザインが目を惹きます。某自治体や人道系NPOの啓発ポスターとして、このまま駅の構内に貼ってもあってもいいぐらい。←もちろんこっそりお持ち帰り
でも手の形をよ〜く見ると、この絵は「握手」=人と人が向かい合い手を取り合っているのではなく、「引率」=前行く人が後ろの人の手を引いて、誘導している図だとわかります。
公的には、リード役とサポート役が上図のように割り振られるこのお2人は、椿の花降り注ぐ私的空間(恋愛面)では、お役が交代するのです。
導くように絡まる、運命の赤い糸。「糸」と「系」がよく似ているのは、偶然ではないってことなのね。相変わらず、かっこいいなぁ…


「禁縛」 嵩梨 尚
金襴緞子の帯締めながら、花嫁御寮はなぜ泣くのだろう…

漆黒の中に浮かびあがる、金朱の彩錦。
抱き締めるように縛られる、花嫁のような女形役者。
彼らにとっての「縄」は、縛りつけ動きを封じる道具というだけでなく、他人の眼や世間体から切り離されて心を解放するための道具でもあります。
「束縛」と「解放」という対義が同義となる妖しい世界を華麗に封じ込めて、人体ポーズを大胆にデフォルメした結果、エゴンシーレやクリムトのような世紀末的幻想世界が広がりました。綺麗。奇麗。

   
「親友の距離」 穂波ゆきね
これまたキタ━━(゚∀゚)☆━━━!! ゆきねさんのスーツ×スーツ!
美少年もいいけど、ゆきねさんの魅力はやはりオトコだと思うんだ☆

帰社途中か、帰宅途中か、目的地に着く前に雨に降られて散々な2人、どうやら時間も押しているようです。親友同志のやり取りなので、遠慮ない会話が交わされているのでしょう。
2人の間の距離はちょうど腕一本分ぐらい。つまり、どちらかが手を伸ばせば掴める距離です。でもそれをしない、というかできないのは、2人がまだ親友だから。これ以上近づくことも離れることもできないまま、視線だけはそらさずに、この2人は目的地まで急ぐのです。
この均衡を崩すのはどちらから?く〜っ気になるっ!本編を読まなければ!←思うツボ
                              *
恋愛前夜」イラストチェックで、この絵師様の魅力は「線」だと書きました。線とは「描線」の他、「視線」という意味もございました。わたくしがゆきねさん画で注目するのは、いつも視線です。
この絵師様の描く2人がどこを見ているか(または見ていないか)からアレコレ妄想する作業は、とても楽しいです♪←同志募集中

    
「背徳のマリア」 AZ pt 
まいった…。幼児はともかく、「赤子」を抱くヒロイン画をBL表紙絵で見る日がこようとは…。
BL=男同士の愛情物語で、最も扱いにくい「母性」を取り上げた問題作にふさわしい衝撃です。←命を育てる母性じゃなくて、孕み産むまでの母性って意味ね

タイトルからもお分かりのように、徹底して「懐妊」を追求するストーリーながら、結局は本編中一度も登場しない赤ちゃんを抱く男。
上巻・執念が生み出す黒い妄想を抱いて俯く主人公が、下巻・月が満ちて本当の赤子を抱いた時=息づく生命を実感できた時、顔を上げて前を見ていることが、この作品の希望・未来の象徴だと思いたいです。

タイトル、作者名、ガッシュマークの位置に至るまで徹底的にシンメトリー。文字カラーにも気を使ってあって繊細で美しいっす。 
ただイラストを活かしたいのは分かるが、ロゴの存在が儚すぎると上巻発売時に申したわけですが、こうして2冊並べてみると…やっぱこれでいいとは言えんな(笑) 


■「秘蜜」 朝南かつみ
強い視線が捉える先は…。ようこそ、乳と蜜の流れる、秘めたる楽園(カナン)へ。
きゃーっ、ドキドキする
男子2人が座ってるだけなのに、なんだかな、この危ういまでのお色気は。
基本の一色(主にぬばたまの髪色)を元に、グラデーションで世界を広げていかれる絵師様だと2010年BLグラミーイラスト特別賞・ベストデザイン賞(記事はココをポチ★)でも書きましたが、今回もその通り。緑がかった綺麗な黒を基調とした抑えた色調が、イケメン2人のクセものぶりをなお一層引き立たせております。(こんなにクールなお2人が、いつも考えてることっていったら…

あまりにステキでうっとりしますが、先述しました通りこのイラストは攻組オンリーの稀なる1枚です。受の堕ち方より攻2人の堕とし方のほうが読み説き甲斐のある本編なので、このようなご選択になったのでしょう。この選択こそが、絵師様の魅力の真髄なのよ!
今作の口絵は同背景の受1人ですが、BLイラストの倣いを考えると、本来なら口絵を表紙にしてもよいところ。そこをあえての攻組セレクトです。この「あえて」の一言の裏に、記事を一本書けるぐらいの勇気と努力がある。(…ので独立感想を書く予定です。4月からちとヒマになるからできるハズ…!) 
この絵師様画の非凡センスは、「あえて」の選択肢において最大に発揮されるのでございます。

この絵師様が描く「あえて」は、まだまだございます。
例えば、こちら

「花蝕の淫−狂おしく夜は満ちて」 朝南かつみ
こちらは後ろ向きのヒロインたった1人。これまた激レア。

後ろ向きの人物像は、本来「逃避」「隠蔽」「拒絶」など負のイメージを伝えるモチーフです。さらに、1人きりの人物から感じるイメージは、「決意」「自立」「孤独」等かな。どちらも、愛する人と手に手をとってハッピーエンド(←たとえ当人同士だけが幸せな茨道でも)をゴールとするボーイズラブでは、まず描かれない構図です。
でもこの絵は、文字通り「背徳」=徳に背を向け、禁忌に生きるほの暗い決意だけを描いているわけではなく、衣を脱ぎ捨て裸身を晒すことで、淫靡な中にも「開放」「脱皮」「再生」などの前向きな姿勢をも示そうとしています。(と思う)
うぅむ、絵解きで得られるメッセージの質が違うんだよな〜。このまま谷崎や三島作品の表紙を飾っても、ちっともおかしくない。

激レア要素を抜きにしても、この絵の美しさには目を奪われます。
僧衣の色でもある墨染(薄墨=ねずみ色)を意識した世界の中、文様のような花木の白と、淡く立ち昇る蛇紋が幻想的です。まさに墨絵のような、静謐な美しさ。
墨染を脱ぎ捨て、聖(ひじり)の世界に決別したヒロインは、素の身に情念だけを、蛇のごとく纏わせたまま一人歩んでいきます。進む先には、蝕まれてなお花をつける樹木のように、命を削って鮮やかに生きる徒花の世界が待っておるのですね。←と、気持ちを盛り上げていざ本編に突入すると、ラストゴンどころか、しょっぱなからゴンゴン飛ばされるのだった。えれな節上級編(笑)←と、黒人格・みゅうあーがどうしても言いたいんだって。すみません。

この2枚のイラストはひと昔前ならボツってもおかしくなかった、「あえて」の異端画でございます。こんな絵描ける絵師様、他にいない。


「罪の海に満ちる星」 竹美家らら

年の瀬滑り込み作品・その1。

まったく買うつもりなかったのに、この絵を見た途端レジに直行してました。これほどに目を惹く彩の中に、哀しさが確かにある。


「すき」 麻々原絵里依  
年の瀬滑り込み作品・その2。

優しいパパ。キレイなママ。愛くるしいお子ちゃま。
うむ、これぞ理想のBL川の字
柔らかなパステルカラーで描かれた、親子3人(?)の憩いのひととき。背景からすると、ここは絵本専門店とかでしょうか。2人の愛を独占するように美味しい中央ポジションを萌々香ちゃんが取っておりますが、それも当然。この2人は、萌々香ちゃんがいなければおそらく結ばれなかったカップルなんでございます。全く関係ないが、萌々香という字面になぜか照れたわたくし、もう戻れないかもしれない…。

でもってこちら、絵もステキだけどカバーデザインがすっごくいい。
愛しい一粒種を挟んで、パパとママ(笑)が密かに交わす言葉は、「す」「き」←ちゃんとフキダシになっている かわいいっ
本棚、川の字と、縦ラインが目立つ今イラストで、フキダシの丸曲線は小さくともとても目立ちます。可愛いだけでなく、タイトルロゴとしても、アイキャッチとしても立派なお役目を果たしてます。イラスト=絵師も、タイトル=作家も、デザイン=出版社も、それぞれが一流のお仕事をされた結果の完璧なトータルバランスです。これぞ憧れのプロのお仕事。

余談ながら、ディアプOスさんデザインて、麻々原さんイラストだと気合の入れ方が違うような気がするんだが…。気のせい?(笑)


■「夕陽と君の背中」 山岸ほくと  
2011年は六青むつみさん祭りをこそっと開催しており、遅まきながらこちらを読みました。
う〜む、いさぎよい 
「夕陽」「君」「背中」と、ストレートな語句=固定イメージを抱きやすい語句で構成されたタイトルをさっくり無視して、互いだけを一心に見つめる2人をUPで描く大胆さにホレボレです。

互いに強く想いあう、青い時代の一途な恋心…的なイラストに見えますが、よく見ると攻めクンの両手はかなりフラチです。
のしかかり、女性の乳房をつかむように胸に手を這わせる攻クンの行為は、まるで男と女の身体の違いを触覚で確認しているかのよう。そしてそれを許す受クンの表情に戸惑いあれども、喜びが感じられません。
本編を読むと、これが実に「なるほど〜」なのでございます。芽吹いた恋の花がなかなか満開と咲かないのも、オトコの身勝手さも、より多く愛した方が負けなのも、恋愛の切ないお約束だものね。
多少の狂いをものともせず、ひたすらに世界表現を追いかける絵師様の絵描き魂が、2人の等身大の恋心と共鳴していて、苦しくも美しい。


「いたいけな嘘」 陸裕千景子
ぐはっ あまりの美しさに、毎月恒例☆書店地蔵モードを通り越し、ヤンキーモードを発動しそうになりました。神々しい…。
※ヤンキーモード…衝撃のあまりヤンキー座り=うずくまっちゃうこと。発動後一発退場(書店員による強制退場)覚悟の切腹絶賛モード

全裸の受を背後から抱きしめる、定番・直列型BL抱きしめイラストなのに、なぜ、こんなに美しいのか…。
それはですね、ポーズは平凡でも図(配置)が非凡だからなのですね。←自問自答かよΣヽ(゚∀゚;)

人物を右上に寄せて、咲き乱れる花々に思い切った空間を割り当てることで、華やかさが一層際立つ。地上の楽園〜ミモザと芸術の国・イタリアを舞台に繰り広げられるミステリアスラブストーリーという作品イメージが、脳裏にぱぁーっと広がってまいります。
求めあう2人と、溢れんばかりの花々をどちらも主役に描くことで、この世の楽園と、この世ならざる楽園に同時に遊ぶ2人を描かれたかったのですね。(と思う) 
でもって、神々しい中にも、なにげに悪戯っこな攻の左手。わ〜お☆   
                  


以上18点は多すぎたけど、愛とは決して後悔しないものだと、自分に言い聞かせつつ選びぬいた「最優秀表紙絵賞」の発表と、おこたトークは次ページで!


                               
    


※「イラスト賞」なのにここから先はノミネートイラストの画像がUP出来ません。作品を未読のかたには全然楽しくない部門でございます、ごめんなさい…。
該当作の表紙だけでもあげておきますので、雰囲気だけでもお楽しみいただければと思います
  
◆最優秀口絵賞                                          
口絵カラーで表現されるのは、作品中の名シーンやサブテーマ・脇キャラなどで、読者に「期待」してもらいたいのはここだ!と絵師様や出版社が押しているポイントが、表紙よりずっと明快に反映されております。                    *

今賞は、作品をより期待させる=記憶に残る「口絵カラー絵」に捧げる賞です。
2011年読了本で★4.5以上評価をさせていただいた口絵全作を候補作といたします。                           【イラストチェック未・ノミネート作品】
     
   
・上段左から
■「積木の恋」 朝南かつみ
背中合わせの表紙絵とは対照的に、嫌でも正面を向きあわなければいけないシチュエーションを口絵に選ばれました。波紋が広がる音が聴こえてくるような表紙絵と、2枚セットでグッとくる。

■「FLESH&BLOOD外伝 女王陛下の海賊たち」 彩
雑誌掲載扉カラーなので描き下ろしではないが、口絵◆Ε錺ダフル子犬ペアの犯罪的な美しさをどうしてもどうしても称えずにいられません。海賊たちの女王陛下になりたいワン←コレが犯罪だというんです

■「シュガーギルド」 小椋ムク
オヤジの鈍さとずるさと純情に、ああああああってなる作品。(別名:「BLるるぶ〜紋別」)
ムクさん画ではおよそお見かけしたことない、ガリンコ号のあの色(笑)、よくぞ挑戦して下さった。
もしガリンコ号乗船チャンスがございましたら、伝説土産誕生秘話絵本 ありがとうガリンコ号」をぜひお買い求めください。
※BLるるぶ…恋に落ち・寝現地に飛が詰まった、愛のご当地BLのこと

■「リセット 上下」 奈良千春
表紙絵賞と迷いましたが、口絵の方が「リセット〜時間と意識の変化」がより明快に伝わってまいりましたのでこちらにいたしました。何をどうリセットしても、変わらないものがある。

・下段左から

■「神の囲い人」 梨とりこ
3カプ6人による人体の神秘と限界を追求した意欲作。作者様のナナメなガンバリは、文庫カバーで表裏一体という快挙を成し遂げました。
しかし、カバー全部を使わなければ伝えられない6人の意欲愛を、その半分サイズの口絵でいったいどう扱うというのか。おそらく3カプのどれかを取り上げたエロ画であろう(沙野作品だし)とアタリをつけて、ドキドキページをめくったら、「‼‼Σ(- -;;ノ)ノ」 こうきたか(笑)

■「恋人がなぜか多すぎる」 高星麻子
梨さんとは対照的に、口絵2枚を贅沢に使った「多すぎる」恋人たち。ビバ!総ホモワールド☆
キャラ文庫の企業良心「口絵2枚システム」をフルに利用した楽しい1枚、いや2枚です。これ、ハサミを入れてリバーシブル栞にしちゃえば高値で売れ…。越後屋、おぬしも悪よのう…。

■「ホームドラマ」 本間アキラ
BL口絵真骨頂・エロ画で、肌色を全く使わない潔さにうっとりします。ホームドラマ全盛期の白黒TV時代を思い起こさせるような、鈍色のアダルトシーン。
気遣い、色使い、腰使い、どれも超一級♪←腐りすぎて脳ミソ液状化

                         *

以上7点の中から選びました「最優秀口絵賞」は(ドラムロール)、次ページで!
おこたトークもあるよ!←だから?










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「世界の果てで待っていて〜嘘とナイフ」 高遠琉加/茶屋町勝呂

「黒澤銃一郎の行確を行う」

渋谷区神泉に調査探偵事務所を構える黒澤銃一郎は、暑い夏の午後、元同僚で渋谷警察署の刑事である櫂谷雪人から呼び出される。
補導されたある少年が、黒澤の名刺を持っている、と。それが新たな事件の始まりだった・・・!
妹である澪子の死の真相を独り探り続ける黒澤。そんな黒澤に、雪人は自分の知らない影を見つけ動揺する。
自分はあの男の何を知っていて、何を知らないのか・・・。そんな雪人は、公安の鴉と呼ばれていた鷹取から銃一郎の行確を命じられ…。
一夜の記憶を封じたふたりの想い、そして見失った真実の行方は。

不確かで曖昧極まりないあちらとこちらの世界の境界、その揺らぎを見つめる作品。
前作「〜天使の傷痕」から数年、もう出ないかも…と思っていたまさかの作品がパワーアップして帰ってまいりました。           
読んだ後しばらく放心してしまいました。ここまでとは思わなかった…。傑作です。

「80年後文学作品」、これはなるかもしれない…。
警察小説がこの作家様の得意分野とは思えません。それでこれだけのクオリティって、いったいどこまでいけるのでしょうか、このお方は。



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「is in you」 一穂ミチ/青石ももこ

香港からの転校生・一束は、日本にも教室にもなじめずに立入禁止の旧校舎でまどろんでばかりいる。そんな一束だけの世界を破ったのが、二つ先輩の圭輔だった。まっすぐな圭輔にやがて心を許し、どうしようもなく惹かれていったのに、向けられる想いを拒んでしまった一束―十三年後、新聞社香港支局長になった圭輔と仕事相手として再会し…


やっと会えた。

デビュー作「雪よ林檎の香のごとく」に負けない作品に、もう一度会いたくて、会えると信じて、追いかけ続けた作家様。
ようやく会えたと、声高らかに宣言できる。

これだけ読んでも素晴らしい、でも、追いかけ続けていた読者にはもっと素晴らしい、作者様からの贈り物。心していただく。(ってことで、本年度初マジガチです)
  
                        
◎イメージソング                                                
池田綾子「道行く空」
          

道。未知。満ち。ミチ(笑)。

僕の前に道はない。僕の後ろに道は出来る。高く青い、この空の下。

             
                            

ネタバレマジガチ感想は、次ページで。


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勝手にBLグラミー・2010 イラスト部門

皆様、こんばんは。
2010年のツケを払い、腐久(ふく)を呼び込む禊ぎ企画・「勝手にBLグラミー・2010」
楽しい楽しい「イラスト部門」がようやく完成いたしました。
200を超えました2010年初読みBL小説から、愛情と時間と文字数をたっぷりかけてノミネート作を選考、そこからさらに受賞作を絞らせていただいてます。

例年に倣いまして、拙宅グラミーは明確なランキングをつけておりません。
「イメソン」「小説」「イラスト」と1記事に3倍の時間がかかる拙宅ブログの性格上、読了作すべてを記事に挙げられるわけではなく、イイ!と思った作品でさえご紹介できるのは一部です。
「年末グラミー」はわたくしの1年間のBLライフ総決算ですので、出来るだけたくさんのステキ作品を褒め&萌え語りたく、このような形を取らせていただいております。
分かりにくい(しかも見にくい)特集ですが、出来る限りの愛と努力を詰め込みました。わたくしだけが楽しんでいるのでなければいいんですが…。

謙遜なく長いのでさっそく本題へ。あ、文中の「今年」「2010年」に置き換えてくださいね☆



◆勝手にBLグラミー2010・イラスト部門◆


部門賞は以下の通りです。
・「最優秀表紙絵賞」
・「最優秀口絵賞」
・「最優秀モノクロ賞」

◎発表要綱
・管理人が「今年読んだ作品」から選出、今年度発行とは限りません
・敬称略とさせていただきます。

・発表の見方
  1ページ目…ノミネート作発表
  次ページ目…受賞作発表と授賞理由・おこたトーク

・済チェック作品…絵師様名ポチで感想記事に飛びます。
・未チェック作品…このページにチェックコメント書いてあります。

◆「最優秀表紙絵賞」

表紙イラストに期待するのは、1枚の絵を通して作品の精神世界を個性的かつ真摯に表現しようと努める絵心(絵描きセンス)、それらが確実に伝えられる技術力研究努力、購入意欲をそそられる萌えツボごり押し度(←言葉にするとなにやらがっかりだが、大事な要素だよね!)などです。                           
2010年読了本で★4.5以上評価をさせていただいた表紙絵全作を候補作といたします。
                         
                             

【イラストチェック済ノミネート作品】(順不同) ※絵師名ポチで感想記事に飛びます。
は2010年発行
       
奈良千春      ■佐々成美         高階 佑        高宮東                
  ■奈良千春      亜樹良のりかず   ■朝南かつみ       高久尚子
    
  ■高階 佑       実相寺紫子                  
 
                                                      
【イラストチェック未ノミネート作品】(順不同) は2010年発行

■「描くのは愛」 朝南かつみ
ううむ、素晴らしい☆
攻め受けともに見事にすっぱり。肌色礼賛のBLイラスト界でも、こうまで潔い表紙はお目にかかった記憶がございません。昨今の諸事情で委縮しがちな腐界を射抜く一条の光明のごとき存在感です。
(といっても、イラストに毎度深い意味を持たせる絵師様が作品精神を表現するため熟考を重ねた上での「すっぱり」なので、インパクトあれども特に反骨狙いなわけではない)

官能的ではありますが、下卑たエロさやグロさは微塵も感じない。芸術作品における「ヌード」とはそういう性質のものであると再認識させられます。
BLイラストでこんな風に考えさせてくれる作品が存在することが何ともすごいことだと、この絵を描いた絵師様にも描かせた作者様にも感動いたしました。
通販システムのありがたみを噛みしめるおまけ付き☆
★「
黒衣の公爵・特装版」 珠黎 皐夕

麗しさ、別次元。画集イラストのようなクオリティです。
もっとたくさんの作品を拝見したいですが、作家様側としては簡単に起用指名できる絵師様ではありませんよね。←この絵に相応しい物語を創造しなければならない重圧は並ではないと思う
悩ましいところです。

「真夜中に歌うアリア」 沖銀ジョウ
今年イチオシのニューカマー絵師様。華やかでとっても綺麗なお絵柄です。
本編が大変難しい作品でしたので(苦笑)カットはしんどかったろうと思いますが、表紙イラストはバッチリ!
「アリア」の持つ魅力、世界を満たす深い響きと広がりを純白の羽根に託し、それを生みだす歌手(人間)のアレコレを豊かに想像させるこの上なく優美なBLイラストです。
この方の描くアングラ作品(ダークなキメ顔)が見てみたい。

「愛はね、」 小椋ムク

年の瀬滑り込み作品。
ムクさんの無垢さ(名は体を表す法則に該当)がよくでておりますね〜♪
柔らかくて優しくて、ちょっと淋しくて、思わずなでなでしたくなる。

■「美しいこと」日高ショーコ
遅ればせながらようやく読みました。噂にたがわず、本編・イラスト共に一級品でございました……。←反芻中

視覚で捉える「美しさ」と捉えられない「美しさ」を合わせて表現しようとなさっている絵師様のお気持ちが、舞う花びらのように、こぼれる真珠のように、見る側(わたくし)に伝わってまいります。美しい。

寛末が手を取ってくれてよかった、さあ、後は引き寄せ、みつめ合い、ギュッと抱きしめるだけだ!

「執愛の契り」 北畠あけの
実を申せばあまり得意ではない絵師様ですが、このイラストは実に綺麗。
雪のちらつく京都の山裾で、体温をしかと伝える情熱的な直列抱きしめをかわす2人。でも正面から抱き合うことができません、お互い向きあうのが怖いからです。射るほどに肌を刺すのは凍える夜気か、あの人の視線か…。
わぁ、ドラマティック。さすがえれな嬢☆
画面を横断する椿の凛とした美しさと大胆さが、作品イメージとぴったりです。
でもって、しっかり着こんでいる(
着衣の乱れがない)攻めと、帯一本で生まれたままの姿になれる受け。(笑)
これぞ執着系BLの様式美でございますね。

「楽園は何処にもない」 実相寺紫子
えれな嬢、もいっちょ♪
神と悪魔をその身に宿らせる完璧な美貌の男×東洋の黒真珠。
リモンチェッロの香も芳しいシシリアの港町で繰り広げられる、血と凌辱とピアスあふれるめくるめく愛の世界です。
えれな嬢×実相寺様の夢のコラボが生み出す、異国譚シリーズ最高レベルのゴージャスドラマティックにクラクラきます。←資力、権力、人格とんがり度が過去最高

味覚障害にショートスイーパーと、美しい男は持病も美しく☆
華麗にBLポーズを決めるこのお2人ならば、たとえ年老いても坐骨神経痛やイO痔などには決して罹患しないと強く信じられるのでした。

■「眠り姫の目覚め」 真生るいす
眠り=仰臥の姿勢とはいえ、まさかの天地90度回転。
姫も王子も薔薇までもすべて左横を上にした(でも横たわっているわけではない)イレギュラーアングル=余白の重要性がより増す=日本画の美に近いです。BLイラストで「日本画の心」を感じたのは、草間さかえさん以来ですよ!
出来そうで出来ない思い切った発想です、薔薇を安易な赤やピンクにしなかったこともポイント高い。
画面全体の調和と個性、記憶に残る素敵な1枚と思います。

「今宵、月の裏側で」 麻々原絵里依
「白衣モノ」の傑作イラストが今年は2本でました♪その1がこちら。
窓の外から室内を描く視点はアメリカのTVドラマっぽいカメラワーク、転じてコマの美しさにこだわる少女マンガ的発想(大和和紀マンガでよくお目にかかる)=この構図を描く方はほぼマスターランクのコミック派です。

真正面or室内から描くのもアリでしたが、わざわざ屋外頭上から俯瞰しているのは、窓に映る月から見た2人を描いているからです。でもこの視点で人物描くのは簡単なことじゃ〜ありませんよ?
右側男子、背中と胸と膝が見えるポジションなんて日常生活ではめったに意識しない視点=デッサンを相当しないとたどり着けないポ―ジングです。さらには頭部と胴部を繋ぐ首から肩のラインが意地悪なほど難しい。これもちょーっと狂ってるけど、全体バランスがいいので気になりません。

室内の明かりを消し月を眺める2人、さほど明るくない三日月が樹の影を映す程に輝くのは2人の想い(と白衣)が光をにじませているからです。いいネ!

「法医学者と刑事の相性」 高階佑
「白衣モノ」傑作イラスト・その2。これには参った。
例えばわたくし(並み感覚の絵好き)がこの作品のイラストを描くとして、その背景に「法医学者の仕事部屋の壁」を選んだのなら、研究室っぽい窓と机とか、並んだ医療キャビネット(ガラス戸と引き出し付きの棚)、いいトコ本棚ぐらいを描くと思います。
が、それら「らしい絵」になる壁部分を切り取らず、わざわざスチールラック=どんな仕事部屋にもあるに決まっているが、医療モノ背景ではまず選択しない壁面をごまかしなく描く道を選ぶ感覚に参りました。
きっとここには見えない後ろ壁には、先述したような備品棚や窓、ドアなんかがあるんでしょうね。
絵師様がこの壁を選んだのは、猥雑なバック(桃色変換可能、笑)がお似合いなワイルド刑事とお仕事がんばるクールビューティをどちらも活かそうと思うがゆえ、ラインをナナメに切ったことで、アングラ作品に期待するドライブ感(ドラマ性)もしかと伝わってきます。

そもそも口絵ならまだしも、表紙絵に室内リアル背景フルに描くこと自体マレです。室内では「動き」が限られるからです。
比較的描かれる背景はイスやベッド等のインテリア系ですが、それらはたいてい窓やドア、あるいはカーテンや植物など、大きな「動」が可能なものとセットで描かれます。リアル(静止の無機物)を描きつつ絵で「人=心の動き」を語るのがイラストですから、「動=開放=ドラマ」を予感させるなにかを無意識に描き加えたくなるのがレーターの絵心というものなのです。
が、リアル背景を選んでおきながら超ちっさい動き(備品移動やメモのひらひら感ぐらい)しか選ばず他の手段でドラマ性を模索する高階さん画は、絵萌えの次元が全然違います。葉っぱ一枚描かないもんな〜… 
さすが業界一のイノセント絵師様、BLであってBLでない透き通った感性。いつまでもこの清廉な高みを維持していただきたいです。

                                               

以上、22点(多いな)の中から迷いに迷って選ばせていただきました、2010年「最優秀表紙絵賞」の発表は次ページで。
  




◆「最優秀口絵賞」
※「イラスト賞」なのにここから先はノミネートイラストの画像がUP出来ません。作品を未読のかたには全然楽しくない部門でございます、ごめんなさい…。
該当作の表紙だけでもあげておきますので、雰囲気だけでもお楽しみいただければと思います

口絵カラーで表現されるのは作品中の名シーンやサブテーマ・脇キャラなどで、読者に「期待」してもらいたいのはここだ!と絵師様や出版社が押しているポイントが、表紙よりずっと明快に反映されております。
今賞は、作品をより期待させる=記憶に残る「口絵カラー絵」に捧げる賞です。
2010年読了本で★4.5以上評価をさせていただいた口絵全作を候補作といたします。
                            
                             

【イラストチェック済・ノミネート作品】  ※絵師名ポチで感想記事に飛びます。
は2010年発行
      
朝南かつみ  奈良千春  高階 佑                           

【イラストチェック未・ノミネート作品】(順不同)
     
左:「終わりなき夜の果て」 円陣闇丸
清澗寺家勢ぞろいのゴージャスさに酔いしれました。代々受け継がれた由緒ある受けの血筋が今ここに!呪われた家系とは、攻めが生まれないって意味なのか(笑)

中:「憂える天使」 穂波ゆきね 
それはそれは美しい1枚。言葉はいらないです。    

右:サーカスギャロップ」 今市子
はるひん作品に今さんとはなかなか思い切ったキャスティングでございます。
この口絵を表紙にしてもおかしくない気がするなあ…。
                   
                       
                             
                                                   
昨年はノミネート1作=自動的に受賞でしたが、今年は9点!
ウキウキと選びました、2010年・「最優秀口絵賞」は次ページで。






◆「最優秀モノクロ賞」(ベストカット賞)
作品理解(妄想)の最大の助けともなる、「BL」の存在意義の一端を担う素晴らしい「挿絵」システム、その役目を最大限に果たしていると感じられるカットに贈る賞です。
2010年読了本で★4.5以上評価をさせていただいたモノクロ絵全作を候補作といたします。

イラストチェック済・ノミネート作品】(順不同) ※絵師名ポチで感想記事に飛びます。
は2010年発行
   Heimat Rose―覇王 (ガッシュ文庫) 
★佐々成美         高永ひなこ   実相寺紫子    夢花李      AZ pt
    
                            ■奈良千春         高階 佑

【イラストチェック未・ノミネート作品】(順不同) は2010年発行

■「巫女姫の結末」 佐々成美

麗しの解語の花・現代版カグヤ姫が別世界からご降嫁されるお話なので、姫の美しさ神がかりです。
誰がどう見ても(脱いでさえ)可憐な少女ですが、作者様がそれを望んでいるので問題ございません。
文字通り、流れる黒髪と絵師様本領発揮の和服(女物)の数々、眼福です。
「薔薇の血族」 奈良千春
2010年奈良様ご担当作の総合ベストと思います。(わたくしが見た中で、です)
扉絵にゾクッ、P61にゾクゾクッ☆☆、P233でキャ〜ッ★★★
物語上とても重要な啓の右手…こんな風に描く絵師様、他には絶対いないでしょう。<P61
やっぱりついて行く!と心の拳を突き上げた。
                                                                                「ふしだら者ですが」 小山田あみ
2010年最多忙絵師賞受賞←今作りました
イラストご担当作品が軽く10を超えてます(1年だけでだよ!)
どの作品も丁寧な仕上がり、しかも硬派なアングラからコメディ、遊郭モノにアラブと穴がないのがこれまたすごい。お体を壊されないか少々心配です。

カラーは言わずもがなのハイレベル画ばかりでしたが、今年はカットがより記憶に残りました。中でもこの作品のイラストは存在感ありました。本編のカオスに負けていないもんなあ…。
老若男女と喜怒哀楽をしかと描き分けられる画力が不可欠な絵師泣かせのお話でもあるので、あみさん以外だったら闇に埋もれてしまったかも。


■「月を抱く夜想宮」 汞りょう
りょう様大ファンのわたくし、時々過去作をまとめて購入したりいたします。
驚異のデッサン力で着衣体も脱衣体も狂いが全くなく、安心して難しい衣装も体位も(ははは)観賞できる絵師様です。
しかし残念ながらりょう様ご担当作品にアタリは少ない…というか、類まれなる画力をエロシーンにしか活かせない作品ばっかりあたってしまうというか、なかなかイラストチェックにあげられないのですね。本日は嬉しゅうございます。
今作のイラストは「アラブらしくないアラブ」を作者様が目指しているので、アラブ情緒を漂わせた現代的なイケメン、といういいトコどり。しかも攻め受けともストレートヘア!YEAR!!
え?興奮ポイントが分かりづらい?
え〜っと、りょう様は巻き髪とみまごうばかりのゴージャスな天パ男子を好んで描かれる絵師様なのですね。ですが、わたくしが好きなのはりょう様描くストレート男子なのです。
ゆえに今作はキャラデザインだけで既にハイスコアです。←冷静さのかけらもない
「あめの帰るところ」 テクノサマタ

イラストの持つ透明感と本編の持つピュアな情熱が綺麗に重なって、読み手の胸に切なく響く。調和(ハーモニー)とはこういうことかと思う。

このキャスティングをなさった編集様をあわせて称えたいです。


■「春夢楼に咲く華は」 御園えりい
遊郭ものは苦手ジャンルです。が、巻末に用語解説まである本格的な遊郭ものならば苦手などと言っておられません。で、読みました。
すごかった。←ストーリー部門で書くべし

そしてカットもすごかった。
カットの素晴らしいBL作品を読んだ、というより読み応えある小説に美麗な挿絵がついてきたと考えた方が近い感覚です。(カラーも表紙絵賞候補に入れたかったぐらい華麗ですが) 
P101の「床指導」の1枚はなんというか…エロ美しくて寿命が延びる想いです
「コルセ−ア」以来のお付き合い絵師様ですが、見るたびに上達されていかれますね。(出たよ、ナニサマ) 次作も楽しみ♪  

「天国より野蛮」 織田涼香

絵師様の個性と天使と悪魔のエターナルラブというアニメドラマチックな設定が素晴らしくシンクロして、お話が一層盛り上がる。
司祭服で翼を広げる華麗な悪魔、思わずイメソンつけたくなりました。

■「背徳のマリア」 茶屋町勝呂
研ぎ澄まされた白と黒にしびれます。
BLカットというより新聞小説の挿絵のような、1枚絵としても完成している美しさです。
本編の持つ狂気と混沌にひきずられそうになるところを、イラストが救ってくれる。
■「美しいこと」 日高ショーコ
いきなり女装談義で申し訳ないが(必要なんですよ!好きなわけじゃないから!←うそつけ)「美しい女装をした男子」のハードルは、絵的にはとても高いものです。
女性そのものを描いてしまうか「美しい」とあまり思えない女装が99%のイラスト界において、身体特徴的に嘘なく「美しい女装」と「素のイケメン」を描き分けられた絵師様にお会いしたのは、汞りょう様以来です。これが初挿絵とは到底思えない。

一抹の不安もなくページをめくれる幸せ。
期待以上の絵を拝見できる喜び。

センスと技術と勤勉さ、天は二物以上を与えることもございますね。

ああ、こんなに書いたのにまだまだ取り上げたい作品があるのですよ!今年はレベルが高すぎます。

以上、19点から迷いに迷って選んだ2010年の最優秀モノクロ(カット)賞、
発表は次ページで!





    
           
             ◆ここから先は 受賞作発表ページです◆

     



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[【年間ベスト・グラミー】]イラスト部門 | comments(2) | - |

「うたかたの愛は、海の彼方へ」 華藤えれな/高階佑

◆「うたかたの愛は、海の彼方へ」 華藤えれな/高階佑                                                                
 ■計画達成度 ★★★★★★★      
 ■読み応え度 ★★★★
 ■お好み度   ★★★★★  

■計画達成度…ラジオ体操のハンコ状態。星が増えれば嬉しい、わたくしのお楽しみ
■読み応え度…精一杯客観的・総合的に判断した、内容充実度
■お好み度…お気に入り指数。個人的好みなので、世間評価とかなりズレることも 
 「お好み度」の★数が少ない感想は、辛めになっております。
 次ページへ進む際の目安として、ご利用くださいませ。
皆様、こんばんは。
今、皆様がいらっしゃる所から星は見えておりますか?

本日から明日にかけて3大流星群の一つ・ペルセウス流星群がピークを迎え、上手くいけば、願いをかなえるチャンスが一晩に4、50回はございます。
さらに明日13日、晴れておりましたら、どうぞ、太陽が沈んだ頃の西の空をご覧ください。
見事な三日月、その横に宵の明星(金星)・土星・火星がギュッと寄り添う、いわゆる「4天体集合」が観られるのでございます。なんてゴージャスな天体ショー!←わたくし的には大興奮

月と星が豪華にカーニバルを繰り広げる真夏のドラマティックナイト、飛び入りで台風まで参加したのですから、盛り上がりもひとしおと申せましょう。

これほどのドラマティックナイトにふさわしい作品となれば、お送りするのはこの方のコレしかございません。前回「異端の刻印」から半年ぶりにやってまいりました、
華藤えれな嬢PRESENTS ・ドラマティック官能異国譚シリーズ!←長い
「うたかたの愛は、海の彼方へ」

YEAH♪待ってましたよ、夏の伏兵☆ こんな熱い夜なら大歓迎だ!

 ■わたくしが、えれな嬢の異国オーラにいかにしびれちゃっているかは
  過去記事でアツく語っております。
 そちらを既読でないと分かりにくい表現を記事中いくつかしてますので、
 よろしければこちらもどうぞ。
   ・「異端の刻印」 華藤えれな/つぐら束(2010.01.30)
   ・ 「アマンテ」 華藤えれな/円陣闇丸 (2009.06.30)
お気付きでしたか?
今月に入ってブログテンプレを地味にお色直し&画面を星でキラキラさせたこと。実はすべて、この日、今作、えれな嬢のためでした。
「夜空」を画面に暗示させてみた=微妙に流星数を数日おきに増やし、ぺルセ流星と同じく本日をピークにセットしてあったという…ヒマなやつ(笑)
ドラマティックえれな嬢へ送る、わたくしからの精一杯の愛の証しでございます。

 

さてさて、ドラマティック・ツアーコンダクターえれな嬢が、今回わたくしどもを誘なって下さる異国は15世紀・イタリアは水の都べネツィアです。
ベニスでもヴェネチアでもない べ・ネ・ツ・ィア。 えれな節、はやくも絶好調♪

更に今回は、美麗挿絵マスター・高階佑さんの爆美表紙でお分かりの通り、敵国トルコ=疑似アラブも登場、3大テーマパーク「アラブ」の醍醐味も味わえる、スケールの大きな官能異国譚となっております。 
これは、ドラマティック異国ランキングも大幅変動の予感がいたしますよ…
余談「ドラマティック異国ランキング」
わたくし超独断、異国でのラブがどれほど狂おしく劇的に実現されているかの指数 
作品完成度・満足度とは別です。
■現在ランキング
1位…「サウダ―ジ」 ★4.6
2位…「アマンテ」  ★4.4←ただし同人誌を読むと★4.8
3位…「異端の刻印」 ★4.0 
4位…「エルミタージュ」 ★3.9
5位…「マスカレード」 ★3.8
6位…「幾千もの夜の秘めごと」 ★3.5
 ※「上海夜啼鳥」はカテゴリー「中華」なので、わたくし的には別枠


皆様、毎度ご用意いただいております、お約束を美味しく頂戴できる大きな器のご準備はお済みでしょうか。ついでに、今回はお好みの仮面(マスケラ)・こんなやつ→もご用意くださいませね。感想中で2回ほど使用させていただきます。

ではではまいりましょう、ゴンドラに乗って一夜限りのカルナヴァーレへ!

えれな嬢の目指す「ドラマティックな異国の愛」のために、わたくしが激選したイメソンも同時にご堪能下さいね。

なお、本日はイメソン→本編感想→イラストチェックの順でお送りいたします。
今回の長さは感想イラストチェックとも異常ですので、テキトーに読みとばして下さいませ。

◎イメージソング
    

今回のイメソンテーマは、
『懐かしの「銀座じゅわOよ・くOゅーるマキのCM」みたいなドラマティック』です。
えれな嬢の目指すドラマティックって、こんな感じだと思うのです。
わたくしこのCMとっても好きでした。だからえれな嬢の「異国譚」と相性いいんだと思うんだな〜♪









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「FLESH&BLOOD14」 松岡なつき/彩 イラストチェック特別ページ

「FLESH&BLOOD」14巻感想全3部作・3日目最終回の本日は爆裂イラスト特集です。

わたくしmiru-haは、今作で彩嬢を挿絵マスターに認定させていただきました。
よってスペシャルおまけ、マスター就任記念・フレブラCDジャケットギャラリーをご一緒にお送りいたします

なお、今回の「イラストチェック」は当初1回目の左脳感想と同時UP予定でしたので、「FLESH&BLOOD」の定義や「妄想王」など、こちらを読んでいただいてからでないと昨日の萌え感想がピンとこない表現がちらほらあったりします。
そこまで訂正かけてる時間がありませんで…ごめんなさい。

毎度冒頭でお詫びしてます、なんだかそうしないと落ち着かない体質に(笑) 


本日はギャラリーが次ページに控えてますので、「イラストチェック」は折りません。
ネタバレ必至ですので、未読の方は今まで以上にお気をつけ下さいませ。


※2011年2月11日付
「CDジャケットギャラリー」を別ページで独立させました。
ページへはここをポチ★
今後も追記してまいります

        
◎イラストチェック/彩(アート派マスター→挿絵マスタ―)
※絵師様呼称について:「彩さん」も「彩様」も「彩師」もなんだかしっくりこないので、今後「彩嬢」と表記させていただきます。
カラー★★★★
ああ〜、まだ「赤」だった!表紙予想大ハズレです
まだ、というのには一応根拠があります。彩嬢に変わられてから表紙の「色」は最注目アイテムなのですね〜。
前任の絵師様・雪舟画聖は「色」にさほど意味を含ませないタイプの絵師様=余白に意味を持たせる日本画的な指向の絵師様でした(これはこれで爆萌え
彩嬢はそう言った意味では西洋的な画風(重ねた可視色で表現する)の絵師様と言えます。
西暦の要・西洋文化の自我とも言えるキリスト教(というか、奇跡とは何か?)が色濃く影響する今作との相性がいいのは当然と言えば当然。カラー絵こそこの絵師様の真髄です。

今巻(と前巻)のテーマカラー「赤」ですが、キリスト教での「赤」は「愛」と「贖罪(の血)」、全で父なる神の愛みとキリストが罪深い人類に変わって流したという尊い犠牲の象徴です。つまりこの作品における「赤」は「血」であり、儚い「焔(ほむら)」であり、愛と後悔と犠牲の赤なのですね。(あとカイトの赤毛)
作品タイトル「FLESH&BLOOD」とは肉と血=人間・肉体ですが、天使や悪魔などの精霊的なものではなく「今ここに在る奇跡」という意味にも考えられます。数々の聖句からこの語をタイトルに選んだ作者様の意図するところを想像するに、「赤」で描かれる巻はすべて作品の要となるべき巻のはずなのです。
絵師様が今回の「赤」にここまでを象徴させたのかどうかは定かではありませんが、少なくともこの半分ぐらいの意はあるはず。作品をしっかり読みこんでいらっしゃる、とこの色からも分かります。


13巻で離れずとも向き合えなかった2人がようやく向き合う14巻。でも視線が合わない…。
14巻を読んだ皆様ならお分かりですね、ジェフリーの見ている未来とカイトの見ている未来は違うのです!!(号泣)
ジェフリーの顔が穏やかなのは「あの決意」をした後だから、赤毛を染めてお前らしく生きていけという気持ちで触れるカイトの髪。
一方、秘密をようやく共有できて病気を治すめどもつきやっと安堵の笑みを浮かべるカイト。
あああ、このシーンを「赤」で描いた絵師様に拍手です。(「白」でも可能だったと思う)
おまけにカイトがベッピンさん過ぎですよ、18でこの色香はヤバいって!!BL界でよくお見かけする、他のオトコに持っていかれる…的「恋は盲目ヤキモチ」、このカイトなら真実味があります。

そして、口絵。

★「黒」の奇跡・降臨★

ないじぇる全身カット、いただきました!おっしゃ〜!!!

窓辺に品よく佇むないじぇる。しかしその胸の内は…。
(まずは木箱をOOに手配して、毛皮は××で買い叩いて、きっちり1週間分(笑)のクスリと食糧も確保しなきゃ、あっ馬車はどこに隠しておこうかな…)
な〜んて考えてるんですよ、この人は。わはははは、「妄想王」にオレはなる!

ニヤニヤしつつページをめくれば。◎☆※▲ק△←メタパ二状態
当分はCDジャケでしかお会いできないと思っていたよもやのビセンテぇ。(とおまけのアランソ)
はあ、超美しい…。
黒を引き立てる蒼い瞳、妖しの眼力にクラクラです。君の瞳はイチマン…(懐古過ぎるので自粛) 
つくづく「おまけ」いらないなあ…。←ヒドイ 
                 
              *       *       *        
これだけ絶賛しておいて、なぜ★4かというと…。大変残念ながら人体比が少々狂ってる。カイトがジェフリーよりもでかいのです。普段あまり狂わない人だから余計に惜しい。
今までの「アート派マスター」でしたら指摘しませんが、今回から「挿絵マスター」ですから大事な「表紙」での狂いはスルー出来ません。←勝手に認定しといて…絵師様いい迷惑


カット★★★★☆

カラー絵こそこの方の真髄だと先に述べましたが、その精神はモノクロカットでも活かされます。以前の彩嬢イラストチェックで「モノクロなのに色を感じる」と書きましたが今作は特にそう思います。
実際原画はカラーと思います。そこにモノクロカットを重ねたり(P169)、カラーを暗転させてから(ホワイトなどの)モノクロ加工を施して、単色刷りに耐えうる1枚に仕上げていらっしゃる(と思う)のです。このひと手間ふた手間が他のDG愛用絵師様にはない、この方だけの長所。(今のところ)
カラーでもモノクロでもよいので、原画見せて〜っ!! と毎度絶叫しているのは、ここをどうしても確かめたいからです。想像(妄想)と確認、まさしくオタクの悦び。

巻を追うごとに洗練されたカットになっていかれてますが、今巻はご自分の表現により自信を持たれていて、楽しむ余裕すらあるようにお見受けします。
優等生的硬さが薄れ肩の力が抜けた、伸びやかさすら感じられる表現です。(深刻なシーンばかりにもかかわらず)
「時代もの」の醍醐味は「写実」と「抽象」が絶妙に交わってこそですが、挿絵でも小説でも同じかと思います。今作はそこが本当に光ってる。動きのあるストーリー展開なだけにシーン再生だけで終わってしまってもおかしくなかった今回のイラストですが、絵師様はちゃんと「心象」を加えてあります。色に込めた意味をカットでも反映させているとでもいうのかな?その最たる1枚がP225とP251なのですね。
表紙と連動するP225、モノクロながら色鮮やかに浮かび上がってきますよね、2人の想いと共に。
そしてそれを踏まえたP251のラストカット。
鮮やかな「赤」を失って後に残るは色のない世界。まさにジェフリーはああいう表情で旗を、その先を見つめただろう、胸にこみあげる万感を押し殺して…と涙ながらに納得する素晴らしい1枚です。作者様が絶賛するわけだ。

もはや天使から聖母、ピエタにまで高められたP122のカイト(とないじぇる)も素晴らしい!

個人的にちょっと残念だったのはラウル。
「女性的な外見」と初登場時に明記されているし雪舟画聖の美麗カットがあるので美人さんなのはイイ!んですが、作中(9巻)では30半ば(に見える)って書いてあるんだよねぇ。彩嬢描くラウルはジェフリー(26)より10近くも年上には見えな…ゴホンゲホン でもイラストそのものが美麗なので許します♪←出たよ、何様発言
が、あと10分後の2人…も見たかったな←心底腐ってます

カット5枚に減ってしまったのは寂しいですが、その5枚の存在感が半端ないので少ないと思わない。これぞ私の求めていたクオリティ、今作で挿絵マスターに認定させていただきます♪


         




コメント欄に不具合があったため、3月中に今ページにいただいたコメント・拍手へのお礼とお返事は「拍手・コメントへのお礼とお返事ページ」に書かせていただいています。
お心当たりのあるお客様はそちらをのぞいてみてくださいませ♪






 
〔フレブラ14巻〕  
〔絵師:彩〕        〔フレブライラストギャラリー〕
〔カラー:★★★★〕  〔カット:★★★★☆〕

                              


 

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「罪と罰の間」 綺月陣/AZ Pt

この勢いもう手がつけられない…。
読み終わった後鳥肌が立ってしまいました。


「倒錯者Aの告白」 「この世の楽園」 「龍と竜」
SMやら3Pやら純愛やら一見バラツキの多い近年の作家様作品群ですが、実はどれも同じテーマを追及していらっしゃいます。(と、私は思います)

この方の初期作品は根底になぜか破壊願望(それも他人ではなく自己へ向かっている)が見え隠れしていて、コメディでさえ刹那的。そこがずっと疑問でしたが(だから追いかけていた)、その理由は「ホタル」の後書きを読んだ時に分かりました。

創作行為が救いであった初期作品と、創作を楽しんでいらっしゃる近年作品とでは作品精神に変化があるのは当たり前、「当ブログ用語辞典」で綺月さんを3大ナナメ作家(常識系)・近年限定とカテゴライズしたのもそのせいです。
このあたりは「作家考察」(UP予定未、ははは)で書こうと思っていたのですが、今作が作家様集大成(現時点での)といってもよいぐらいの完成度でしたので過去に言及しないと纏まらなくて
のっけから重くて申し訳ない…。

余談:「ホタル」(クリスタル文庫)
作品も相当しんどいですが、この作品の真の価値は「後書き」です。
感動とか泣いたとかイタイとか、軽々しく口に出せない。こんなに重い後書きは重松清さん以来か。あの後書きを書き残そうと決心するまでに至る作者様の心情、覚悟、どれをとっても言葉をなくします。

            *        *        *

前置きが大変長くなりましたが「龍と竜」と対をなす作者様の「愛」の到達点、敬意と賛辞を込めてじっくり感想を綴りたいとと思います。

本編・イラストチェック共に激ナガなので、お時間ある時に読んで下さいね。

            



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[小説・作家名か行]綺月 陣 | comments(8) | trackbacks(0) |