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「堕ちゆく者の記録」 秀香穂里/高階佑

JUGEMテーマ:BL小説
臨時便に上げた自業自得の凹みを少しでもたたき出そうと、ごひいき本屋に行ってまいりました。いつものように「新刊案内」をGETし、ついでに月末発行の新刊物色。ただ今精神状態がやさぐれてますので、レジでの腐み絵など何ぼのもんじゃい!です。このイキオイを大切に、普段なら(ネットにしとこ…)と思うものも買っちゃいました。でも口絵ショックを怖れてカバーを断るあたりにまだ保身の影が見られます。

明らかな衝動買いは次の2点。
・「箱庭」ゆりの菜櫻…表紙!表紙が、素晴らしい!もえぎ文庫でも怯みません!
・「半化粧の恋」…急がなくてもいいかなと思っていた鳩村さん新作。帯コピー「貴方にだけは、抱かれない。」にまんまと。ホントに?この表紙で?だとしたら画期的。
ここにイキオイ後押しで、
・「凍る月〜灰色の衝動」夜光花
新刊買うかどうか迷ってた
・「堕ちゆく者の記録」秀香穂里
とりあえず新刊はこの4冊。

で、秀さんを早速読破。新作で久々揺さぶられました。
諸手をあげて大絶賛ではないですが、思うところが泉の様に湧き出てくるという分析好きの血が騒ぐ作品だったからです。
イメージソングは後付けで、一気に感想あげときます。
(1/30付イメージソング追記しました。)
 

◎イラストチェック/高階佑(アート派マスター)
カラー★★★★
中央公論新社の「夜を彷徨うもの」で高階さんのイラスト見たときはビックリしましたが、名前が「和紗」になってて??その後ビーンズ文庫で雪舟薫さんと絵師交代されててそのときも「和紗」。
気になって高階さんのブログまで行ってきちゃいました。なるほどライトノベルとBLで名前を変えたのね。納得。しかも「和紗」名ではまだ2作。前者は友人オススメレーベルの新刊として出会い、後者はもともと読んでたラノベの3年ぶりの新作で手に取り…う〜んご縁があるのか私の守備範囲が狭いのか。※高階さんブログ=ブログでのみ公開の「DEADSHOT」イラストに眼福♪♪ユウトの妹まで見られて幸せ♪
今回は表紙も実験的?構図。鉄格子をシルエット状にしたことで光=外を見上げるしかない状況がうまくつたわってきます。トランプ・ダイヤのAは彼の象徴でしょうか。
カット★★★★
受けの国籍はどこ?とは思いますが、登場人物2人のみ、9割「檻の中」の作品でイラストに見せ場や変化をつけるのは相当苦労されたはず。そこを評価して★4つ。

◎本編感想
秀さんは「創る」事に非常にこだわっている作家さんだと思うんです。
作家だから話を創るのはあたりまえだろうとかいうことではなく、素から集合になるまでの過程の分析に着眼点を置くという意味です。

そのこだわりがどこに来るかで作風がわかれます。ざっと分けると、
 峪纏」に向けられる場合→編集・デザイナー・シェフ等(クリエイティブ系)ワーキングBL
◆嵜諭廚妨けられる場合→「人格の再構築」
「表現」に向けられる場合→「文体自体にトリック性を持たせる」

こんな感じかな?


今回はキャラ文庫なのでキャラ作品を上記に当てはめるとこうなります。

「くちびるに銀の弾丸」…
「チェックインで幕が上がる」…
「虜」… 聞兇瓩クリエイティブ)
「挑発の15秒」…
「誓約のうつり香」…△櫃い実は
「灼熱のハイシーズン」…
「禁忌に溺れて」…△櫃い実は
「ノンフィクションで感じたい」…
「艶めく指先」…
「烈火の契り」…やんわり
「他人同士」…

ちなみに最新作除く全作品だと(「夜情にゆだねて」だけ未読です。だって花丸なんだもん…)
◆ 峭い愛情」「愛執の鎖」
 「個人授業」
後は全部,任后(わ〜言い切った!)

今回の「堕ちゆく者の記録」はオールコンプの´↓。ご本人が「実験的」と言った訳がよくわかります。
「他人同士」の全3巻に続き今回の実験作で、キャラは秀さんを看板作家さんとして「どこまでも許す」事が立証されつつあります。
今ならなんでもプロット通りそうですのでガンガン実験していただきたい。にこだわり始めると行き着く先は他言語使用か、ゲームのように何通りかラストが用意されている多展開小説とか?ともかく、しばらくキャラ文庫の秀さんは即買いです。
                                 

「堕ちゆく者」は、帯コピーを読むとAだけのように思えますが、実際は2人「堕ちゆく者たち」の記録です。Aはもちろんとことん堕ちましたが、Kも実際に行動をおこした時点で人として新たな次元に堕ちてるからです。
       
でもこの本の主題は、「人としての尊厳」とかストックホルム症候群やリマ症候群のような「極限下の心理変化」ではなく「孤独」だと思うんです。
KはAを実験台にして「自分」を探ろうとしていますが、それが目的なら限界を知るために壊れるまで追いつめるはずです。でもKは、追い詰めつつも「壊す気はない」といい、第3者の陵辱に本気で壊れかけたAを結果救ってます。

結局彼は自分と同じ深みまで堕ちてくれる「半身」を探しているのです。Kは徹底的に1人(だと思っているの)でずっと空虚。自分が認める「半身」を渇望しています。
今回入手に成功してますが、もし今回失敗だったとしてもこのせいではKは死なない。今後Kは同じ方法で「A」を見つけられるし、正気でいる間は絶対次を探します。Kは正気でいたいのではなく、1人で正気を失いたくないのです。つまりまだ、自分で発狂=自己の死を選択できる余裕があります。

逆に依存度が高く、後戻りできなくなったのはAです。
白羽(黒羽?)の矢大当たりでとんだとばっちりですがKのせいとはいえ「孤独」を知ってしまったのでもう1人は耐えられません。これが監禁だけだったら他に孤独を満たす存在をAは探せたでしょうが、調教で肉体的快楽+闘う興奮まで覚えさせられたのでもうKでしか満たされない。
Kに拒絶されたらAは即発狂=自己の死です。Aに選択する余裕はありません。より高い所から飛び込むほうがより深い水面下まで沈むのは道理ですもんね。
最後はいびつにハッピーエンド、どっちも幸せですが、読む側からはAはやっぱりお気の毒。唯一の救いはデザインで剥けたことかな?

ただ、Kがここまで入念に計画実行してたのに最後うっかりミスで逃がしちゃうのはどうも。
わざと逃がして「孤独」を確認させ、戻ってくるのも想定内。Aが日記読むのも計画のうちで最後の一押し、ぐらい邪悪でもいいと思うんですが。
ああ、もしかしてそうなのか?
だからいなくなってから連れ戻しにいかないのか。「勝負に負けた」ぐらいで諦められるほどやわな願望じゃないはずだもんね。
だったらもう少しはっきり書いておいて〜。深読みしないとわかんないじゃん。それとも私が鈍いだけ?

己を失って生き続けるより、「半身」と共に激しく燃え尽きる狂気の道を自ら選ぶ。
Kの願いどおりの理想的な破滅です。
「手に手を携えて」「くだらない愛に死ね」るわけですね。(←今回のNO.1名言。しばらく忘れられそうにない。)

ここまでを全部「日記」形式で表せていたら、とてつもない大作だったと思いますがさすがに難しかったか。早くも2ページ目であっさり夢破れてます。
それでも´↓コンプの実験作としては充分成功してると思います。日記以外の視点切り替えが、行間を派手に空けることでしか図れないのはちとナンギですが、読んでて時列が混乱したりどっち視点かわからないなんて事はないです。
実験でもなんでもないのにこうなっちゃうBLも多い中(すいません)、個性と実力のある作家さんは違います。キャラ文庫が「どこまでも許す」のも納得です。
「癒される」BLではないので人を選ぶと思いますが、活字中毒率が高い人ほどお気に召す作品と思います。


◎イメージソング うそ、あった!
 「moment A rhythm」  凛として時雨
PVまだないんですが。(つか、出ないんじゃ?)
17分1曲のみのシングル版で3000円!試聴版の7分半バージョンしか聴いてませんが、一言で言うと「冷たく殺して」でしょうか。
「例えば僕は12cmごとに君を刺すけど」
「例えば鉄の向こう側に身体を投げ出して、僕を溶かして息を止めた」
この手のフレーズがゆっくり溜め息をつく様に歌われていくんです。静かに壮絶。あらピッタリ。

余談:「受け」「攻め」で終わらせたくないけど、名前覚えるほどでもない。こんな時はやっぱり名前で書くんですが、今回はイニシャルが超お役立ち!ラクだったわ〜。

◎思い出す少女マンガ…萩尾望都「残酷な神が支配する」 これしかないでしょ



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睡眠が毎日4時間だ、というひとがいますけれど、 もうムリ、1日3時間睡眠しただけでもう脳がへとへとです。 平時の40%ぐらいしか脳細胞が活動してない気がします。 これが仕事のせいなら致し方ないとも思えるんですけれど、 本読んでて時間を忘れてしまうって、
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