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「散る散る、満ちる」凪良ゆう/海老原由里(作品No.14) 〜BLトラベラーのみずほさんと凪良ゆう作品コンプを目指す

美形だが人のよすぎる如月春水は、部下である里見幸一に密かな想いを寄せていた。叶わぬ恋だと諦めていた如月だったが、皮肉にも、里見もゲイで片思いに苦しんでいることを知る。ヤケ酒に付き合い里見を送り届けた如月は、勢いに押され彼と一夜を共にしてしまう。
しかし翌朝、何も覚えていないと焦り謝る里見に対し、如月は傷ついた心を押し隠し彼の恋に協力することを申し出るが…。書き下ろし番外編も収録。

皆様、こんばんは。
絶賛追い込み中☆秋の合同学園祭
「BLトラベラーのみずほさんと凪良ゆう作品コンプを目指す」

本日の模擬店は、「散る散る、満ちる」文庫版(作品No.14)です。
2010年発行ノベルズ(作品No.9)の文庫化となっております。ノベルズはたまたま読んでなかったので、ラッキーでございました♪


表紙イラストをみつめながら、思わずこぼれ出る言葉は…
「神、空にしろしめす。なべて世はこともなし」



◆イメージソング                                             




乗り越えたいくつもの冬が 辛く寂しく寒いほど
春に咲く桜は強く咲く

本当は失恋ソングですが。本編は夏ですが(笑)

春(主人公)が見上げる空に、淡く散りつつ広がり満ちるもの…なイメージで。





 
◆イラストチェック/海老原由里 コミック派                             
カラー★★★☆
光が滲むような、やわらかなタッチ。そのまま2人の愛の形です。
主人公・ハルが欲しくて欲しくて仕方がなかった、愛する人との「日常」を素敵に端的に表現してある素晴らしいイラストと思います。 
加えまして、俯瞰アングルの日本家屋(縁側)という、思いつけるが描くには難しいモチーフに挑戦された絵師様の心意気や非常に良し!です。昨今のイラストに欠けがちな「挑戦」、完成度よりもその心意気をわたくし高く称賛いたします。
ノベルズ版なら★4つつけちゃう!んですが、申し訳なくも、わたくしが一番感動した文庫書き下ろし(真のラスト)だとこれでは少々不足なのだよな〜。既読の方はお分かりと思いますが、ここまで描いたならどうしても加えてほしかったものがあるんです…
ドラマCD出るほどの秀作&文庫落ちもを比較的早いことですし、ここは描き下ろしてほしかった…てことでマイナス☆、計★3.5です。

カット★★★☆
巻末掌編2編にはイラストが入っていないので、本編だけでカット10枚と挿絵率が非常に高くなっております。数ページめくるとまた挿絵…的な喜び、イラストスキーにはたまりません♪

お絵柄もお話にあっていてとってもイイ。10枚すべてがとても丁寧な描線で、絵師様のお人柄がしのばれます。
ナニ様を承知で課題を書かせていただくなら、「魅せ」を研究してほしいかなー。整ってるけどオトメゴコロをくすぐる色気(フェロモン)が少々足りない…のでございます。
作品精神の表現も大切ですが(そしてそれは、とても真摯に表現して下さってますが)、思わず似顔絵描きたくなるような吸引力のある1枚を入れる度胸も欲しい。挿絵といえどもイラスト=絵師様の世界だからね。


◆本編感想                                                

これまた、主人公の境遇が痛いほど切ない作品です。

キンピラと名付けたおもちゃのメカわんことひっそり暮らす主人公。若くして両親を早々に亡くし、兄弟もなく、親戚とも疎遠。隣家の幼馴染みとその家族は彼を気遣ってくれますが、それがまた嬉しくも寂しい…。
彼がストレートなら結婚して、子供を一杯作って、あったかい家庭を早々に築くこともできたんですが、よりによって彼は生粋のゲイでした。(またも、笑)
しかも恋に臆病なタイプで、同志と知り合うきっかけもなく、ただ日々懸命に仕事に打ち込むだけ…。

うをおおおおん!←遠吠え?
なんだかな、この寂しい設定!!

シリアス凪良ワールドお約束の「天涯孤独」、今回は一段と半端ないです。
両親を亡くしたというだけでなく、すぐ隣に同い年の幼馴染みが住んでいるということが残酷なほどに寂しいのですね。
食事時間に漂う匂いとか、明かりの洩れる窓とか、門扉が開く音や玄関先の話声など、五感全部が隣りの「家族」を拾ってしまう、拾える距離。否応なしに、それらが自分には全くないと自覚させられる毎日。匂いも、音も、自身が発する以外ない家の中でのキンピラとの「会話」は、想像以上に辛く苦しいと思います。冒頭でやり手上司ぶりを見せつけてくれているだけに、プライベートの悲しい影が一層切ないです。容赦ないなあ…(^ω^;)
あまりに如月主任(ハルチャン)のおかれた状況が寂しすぎて、恋心云々じゃなくてもいいから、誰か彼の傍にいて、いついつまでも幸せにしてあげて!!と祈りたくなってしまったよ。

でもって、誰よりも幸せになってほしいのに、この人ったら天然残酷な後輩クンに振り回されて、さらなる不幸まっしぐら。おいおい…もうちょっと手加減してくれ(笑)
ハルチャンもいけないんだけどね。素直になれず、ここぞというところで自分の気持ちに嘘ばかりついて、あまつさえ想い人の恋愛を後押ししてやるなど…!自己防衛にも程があります。
イケメン幼馴染みにしとけばいいのに!!ま、ままならないのが恋心というものでございましょうが…。

救いは、早々に攻・里見君が改心してくれたことですが、それでもじれったいほどすれ違う2人。
一言「好き」って言えばお話終わるやん!言え!いまだ!とつっこむ右手がとまりません。
でも、障害のない恋は盛り上がらないものね。どうやってすれ違った心を通わせるのか、引っぱった分だけハードルが上がるというものです。
ここぞ作家様の腕の見せ所。そして、この物語の作者は凪良さん。読者は、盛り上がりたいわたくし。
はい、結果は歴然☆

キンピラ大活躍のクライマックスまでじれじれと楽しゅうございました。(ただ、両親は笑ってる姿を見せるぐらいでよかったかも^^;)
3人の姉を持つ末っ子長男の里見クンと結ばれることで、主任はイッキに家族が増えます。(関係は許されないかもしれないが縁ができるのは間違いない)それが何より嬉しいわたくし。←すっかり、BL(ボーイズのラブ)目的じゃなくなってる
里見クンは、主任を全力で幸せにしなければなりませんよ。生涯かけて愛し抜く覚悟なくしてこういう人に手を出してはいけません。(知ってたら出せなかったかもしれないけど)
でも、わたくし個人的には里見クン好きだけどねー。かぼちゃに隠し包丁入れる可愛さと、酔って肉食男子に豹変する頼もしさ(笑)、甘えどころと押しどころを知ってるイケてる年下彼氏ではありませんか。おまけに美形❤←ここ超大事

「秘密の箱の中〜榎本の場合」で明らかになった、幼馴染み君のトンビにアブラゲ感は少々同情しますが、実のところ彼にもチャンスはありました。自分の気持ちに向き合わず、行動を起こさなかったキミが悪いんです。
でも、同性幼馴染みとの恋愛って社内恋愛より勇気が要ることではありますね。家族=自分のルーツ(過去)・プライベートと直結してるものね。

                          *
ノベルズ版は、ここで終わりですが、文庫版は「call my name」が収録されています。
これがとってもとっても、しみじみよかった…。

本編では分からなかった、「あのこと」に触れてあります。
「名前」…主任としか呼ばなかった(呼べなかった)攻が、役職が変わった恋人をどう呼ぶのか?
新しい家族「わさび」は、なんと言ってお出迎えしてくれるのか?
この2つすっごく気になっていたんです。そうよ、ここまで書いて完結だよ!!
里見クンの覚悟もしかと伝わって、わたくしもほっと一安心です。

ノベルズエンドで終わっていたら、もっと違う読後感だったと思う。文庫で読んで本当によかったと思います。
そこのお客様?お買い求めの際は、ぜひとも文庫をね♪







「神、空にしろしめす。なべて世はこともなし」

たとえ、今日(いま)がどんな一日でも、必ず朝(あした)はやってくる。
散っても、散っても、満ちていく、神が創りたもうた地上という名の楽園。

どれほど苦しみ、辛酸をなめれば、このような詩(うた)が創れるのかなあ…。
人の強さがここに在る。





 

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[小説・作家名な行]凪良ゆう | comments(0) | - |

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