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【黄金週間特別企画】官能異国譚でドラマティックトリップ!
「神に弄ばれた恋 〜Andalucia」華藤えれな/朝南かつみ

皆様、こんばんは。
絶賛連休中ですが、皆様はどこかへお出かけになりましたか?←拙宅の連休感覚は1週間ずれ ています 
わたくしは特に旅行の予定もなく、自宅で煩悩まみれ 読書三昧の休日です。ホントは遠出したかったけどなかなかねー。(旅行)業界務めのクセにねー。
せめて妄想旅行を楽しんで、イったつもりになってみようと思いたちました。←ん?なんかエロい
でもってどうせ妄想するのなら、日常ではありえへんドラマティックに溺れたいじゃありませんか!

ということで、今年の黄金週間特別企画は、1年半ぶりに帰ってまいりました!
華藤えれな嬢PRESENTS・官能異国譚でドラマティックトリップ☆〜スペイン編
「神に弄ばれた恋〜Andalucia」をお送りいたします。神イラストとのスーパーコンボ、BL世界遺産?認定作です。
わたくしと同じく自宅でまったり☆な萌え友様、どうぞわたくしの旅のメイトになって下さいませ♪←クドイですが、拙宅の連休感覚は1週間ずれています
                            
                 *         *         *         
さて。 ブエノスアイレス→ウィーン→ベネツィア→と巡ってまいりました拙宅官能ツアー、今回の目的地はスペイン〜アンダルシア地方でございます。
【参考記事】(題名ポチで記事に飛びます)
       
    ・「アマンテ」      ・「異端の刻印」       ・「うたかたの愛は、海の彼方へ」   

華藤えれな嬢渾身作「神に弄ばれた恋〜Andalucia」を読む前に、もちっと詳しく知っていればいっそう楽しかったんじゃなかろうか的マメ知識を調べまとめた、わたくし謹製・非公式ガイドブックともなっています。←2012年初記事用に仕込んでいたネタがようやく…σ(^_^;)

毎度ながら長いので、ご希望コースをお選びください。
・じっくり周遊コース…「スペイン超テキトーガイド」からお読みください
・ほどほど堪能コース…「闘牛うんちく・試合の流れ」まで飛ばして下さい。
・駆け足観光コース…「イメージソング」からお読みください。
・ビジネスコース…次ページ(イラストチェック&簡単感想)だけどうぞ。
                                           ↓フライトって読んでね
それでは、妄想ツアコン☆ミルハがお送りする、魅惑のBL腐乱イトへGO!                                     
あっ、場所が場所だけに、フレブラネタが若干見え隠れすることをご了承くださいね。

【スペイン超テキトーガイド】〜じっくりコースはここから                       
※フレブラ聖地  ラ・ロシェルはこの辺
●首都…マドリード
●公用語…スペイン語                                        
●通貨…ユーロ (旧通貨ペセタ)
世界遺産登録数世界第2位、個性的な名所名跡溢れる観光国。20世紀に王政復古し現在に至る珍しい国でもあります。
ヨーロッパ旅行で最も人気が高い旅行先として、ひと昔前はロンドン・パリ・ローマの3大都市があげられましたが、昨今はロンドンに代わり、バルセロナがランクインするようになりました。気持ちは分かる…。←わたくしが今惹かれるのはロンドンだが、ロンドンは食と買に恵まれない〜フレブラファンでなければ、バルセロナを選ぶだろうって意味ね

とはいえ、他の2都市と違い日本からの直行便は現在飛んでおりませんので、成田から首都マドリードまでは、最短乗継時間を含め17時間前後かかる大移動となります。

国土は案外広いです。面積比としては英国のほぼ2倍、日本の1・4倍ってところでしょうか。人口は約4600万人で、日本の1/3強。
行政区画は、州と県。50の県が17の自治州にまとめられています。
(例:アンダルシア州セビリア県セビリア市)

観光拠点としては、大ざっぱながら、
・マドリード、トレド(ラウルの故郷)等の首都周辺
・バルセロナ、バレンシア等、観光客数TOP地区の東部
・バスク、ラ・リオハ(アランソ様の故郷)を有する北部
・♫アンダルシアに憧れて〜、で有名な南部
の4つに分けられます。日本の地方(東日本、首都圏、西日本、九州)をイメージすると分かりやすいかな?
スペインはカトリック圏なので、イタリア同様各都市には必ず街の中心となる教会と広場があります。初めての街でも、これらを確認しておけばまずは安心ー☆

さてさて、小説舞台の南スペイン=アンダルシア地方にGO!
【超テキトー・アンダルシア州拡大図】
タイトルにも冠されている「アンダルシア(Andalucía)州は8つの県から成り立っております。
マドリッド〜セビリア間は、東京〜大阪間とほぼ同距離。国鉄特急AVEで2時間半、高速バスだと7時間ぐらいかな。
青い空、ヒマワリ畑、フラメンコに闘牛、いわゆる王道スペインイメージは、ほぼこの地方に揃っています。
世界史必須項目「1492年 グラナダの陥落」まで約700年イスラム政権下だったこともあり、東西文化の融合をたっぷり堪能できます。

【作中登場都市】
・グラナダ…主人公サタナスとアベルの故郷&出会いの場。ここの闘牛場で、サタナスは見習い闘牛士(若闘牛士)としてデビューした。←このためにアベルは相当ムチャする=ある意味アベルもデビュー戦←おい! 
・セビリア(セビージャ)…州都。スペイン3大闘牛場の一つ、レアロ・マエストランサがある。光と影の画家として有名なベラスケスもこの街出身ですが、本編ではムリリョばかり出たな…。
・コルドバ…サタナスが正闘牛士昇格試合(アルテルナティーヴァ)をしたところ。←このためにアベルは…以下略
・マラガ…本編ラスト、サタナスが奇跡のウニコ・エスパーダで魅せたところ。
アベル率いるバルデスファミリーと、神(ディオ)の名を持つシチリア・マフィアとの取引現場。
・カディス…カイトが予言したところ。←?

【観戦即OK!を目指した闘牛うんちく】                                 
今作のテーマは光と影(ソル・イ・ソンブラ)。←ソルイソンブラは「闘牛」の意もある
作者様渾身の試合描写に感化され、より詳しく「闘牛」を知りたくなったわたくしの精一杯のお勉強結果を以下にまとめました。大昔ですが、映像で闘牛を見たことは何度かあるので、その時の記憶も混ぜつつ…。理解不足もございましょうがそこは御愛嬌でねー☆ 
※参考サイト(すごく勉強になりました!)
闘牛 アロバスペイン     ・ソル・イ・ソンブラ〜闘牛基本用語

※本編シーンをちょこちょこ引用してますので、ネタバレお気をつけ下さい。

■闘牛とは
闘牛の原形は神に供物を捧げる儀式といわれており、試合には厳粛な様式が整っています。
スペインの国技ですが、フランス、ポルトガル、メキシコ等でも行われています。
牛×牛、牛×人、どちらも闘牛です。←腐変換不可
※民族背景や現状に関する個人見解などは、えれな嬢と同理由で省かせていただきます

■闘牛シーズン
3月バレンシアの火祭りの日から、10月サラゴサのピラール祭りまでがオンシーズンですが、公式試合(Corrida コリーダ)だけで年間約3000試合、最近は開閉屋根(ドーム)付き闘牛場なんてのもあるので、オフシーズンでもどこかでは見られます。

■闘牛場について
伝統、広さ等で1〜3級に分かれます。
有名なのは、
・ラス・ベンタス(マドリッド)、
・レアロ・マエストランサ(セビージャ)
・プラサ・デ・トロス・モヌメンタル(バルセロナ)
の3大闘牛場ですが、バルセロナは、州の闘牛禁止令施行により今年から闘牛が見られなくなりました。
地方でどれほど活躍しようと、格式高い闘牛場=マドリッドとセビージャで名乗りを上げないと一流闘牛士として認めてもらえません。
基本的に屋外場で、日向(ソル)席、日向日影(ソルイソンブラ)席、日影(ソンブラ)席に3分割されるよう設計されます。(当然日影席の方が高額)←ここでも3。3は闘牛のキーナンバーです。
光と影の境界線がくっきり浮き上がる時間(夏時間で19時ごろ)に、闘牛を始めるためなんだとか。キリスト教とは違う神性が、そこここに宿っておりますね。

■闘牛士(トレロ・マタドール)について
闘牛士は国家資格(免許制)です。見習いから正闘牛士になるのが昇級(Alternativa)。正闘牛士になれるのは見習い士の1割程度という非常に狭き門です。
闘牛だけで生計が立てられる花形スターは、さらに少なくわずか数十人。観客を呼べるスター以外の闘牛士は、参加料を払って試合に出ます。かなり上ランクの方でも、数十万払うんだとか。もちろん支払えば誰でも出られるってわけでもなく、そこはマネージャー(apoderado)の交渉力がモノを言います。
本編でアベルがTVレポーターにインタビューされているのは、アベルの名が売れている=敏腕アポデラードだという婉曲表現です。

本編にもあるように、闘牛用の牛は一度でも人間と戦ってしまうと使い物にならなくなるため、牛相手の練習機会がまず取れない、あっても高額な授業料(牛買取り料)がかかります。
闘牛士独特の衣装も高額のオンパレ。剣やムレタなど、いくつか用意しなければいけない備品まで含めると、1試合最低100万円はかかるそうな。 
アベルがサタナスのために用意した豪華特注衣装は、1枚数万ユーロと書かれていましたので、衣装だけで2,3百万円ってことになります。ひええええ!
つまり、ひと昔前ならともかく現代では成り上がりはほぼ不可能、才能と努力のほか、金銭的にも、コネ的にも、運にも相当恵まれていないと闘牛士にはなれないんですね。マフィアの後ろ盾もあながちマユツバではないのです。(OOO一家のようなマフィア的興業主も実在する。)
ちなみに、女性闘牛士(マタドーラ)もいます。日本人闘牛士もいらっしゃいます。

■牛について
1頭500キロにもなる闘牛用黒毛種です。興業数が激減したとはいえ、国内にはまだ1000以上の牧場があるんだとか。強い牧場産牛の試合だと期待大=人が呼べるので、チケットにも牛の名前や年齢と共に、出身牧場が記載されています。

仕留められた牛は馬に引かれて退場、その後食用に解体されます。闘牛ステーキを出すレストランもあるので観光客でも食べられます。かなり固いらしいけど…。
退場の際、いい闘志を見せてくれた牛には敬意を表する=場内一周(Vuelta ブエルタ)することがあります。もっとすんごい牛の場合、観客が「牛を殺すな!Indulto!(恩赦)」と盛り上がり、牛が生かされることがあります。その牛は種牛になれます。
恩赦は、公式試合で戦う年間約17000頭の牛達にとっても、闘牛士の生涯にとっても、わずかしかない機会=評価が上がる。
本編では、差別を跳ね返して躍進してきたロサリオ(サタナスの後輩&好敵手)が恩赦のチャンスをわざわざ潰してますが、これがどれほど覚悟あってのことかを考えると…う〜ん、深いな。
反対にダメな牛もいます。あまりにヒドイと交代です。牛変えろ!の抗議手段は、緑ハンカチを振る静かな抗議です。
ただ、マタドールブリンディス後の交代は認められないため、本編ラストの試合はあのような展開になっております。

【闘牛試合の流れ】〜ほどほどコースはここから                          
・パソドプレ演奏&入場行進
 ↓
・テルシオ・デ・カバジョ〜ピカドール(槍打ち師)による馬追い込み(馬に乗って槍で追い込む)
 ↓
・テルシオ・デ・バンデリージャ〜バンデリエロ(銛打ち師)による銛攻め
 ↓
・テルシオ・デ・ムレタ〜真打・マタドールによる剣のとどめ
 ※テルシオ=3分割、1/3。試合は3つの場面で構成されている

これが、約2時間かけて6セット行われます=1興業につき3人の闘牛士と牛6頭が登場。
本編中盤、ロサリオとの「マノ・ア・マノ」は、2人の闘牛士が3頭ずつ牛を仕留める形式。
本編クライマックス、マラガ闘牛場でのサタナスの「ウニコ・エスパーダ」は、1人で6頭全部やっちまった奇跡です。←アクシデントによるウニコって相当運が悪い…いや、いいのか

・「テルシオ・デ・ムレタ」
ムレタは闘牛士の振る赤い布のことで、重さ約5キロ。(重い!)←これを通常左手に持つ=筋トレ必須 
作中にあるように、牛は色盲=赤に興奮するのではなくヒラヒラに興奮するため、美しい闘牛はこの布のさばきにかかっています。←でも光には反応するのでカメラフラッシュ厳禁
闘牛士は試合開始前に帽子をとって挨拶(brindis ブリンディス)しますが、この時帽子を捧げた人に仕留めた牛を捧げるって意味があります。捧げる相手は、興行主、身内、観客等ですが、実際盛り上がるのは観客に牛を捧げてくれる時、萌える❤のは身内(大事な人)に捧げる時です。帽子をその人に向かって投げるんだよねー、かっこいい!
サタナスも、最後の試合はアベルに向かって投げたんじゃないかな。

マタドールと牛の真剣勝負は約15分です。この間、度胸と技を見せつけつつ牛を追い詰めます。←「オレ!」の掛け声がここでかかる
昔見た闘牛では、牛の正面に立つ闘牛士はあまりいなくて、「なんで?」と思ったものですが、理屈が分かると納得できます。500キロの半狂乱の牛が時速20善曚┐覇与覆靴討る、その真正面…おわあ。角の間=真正面は牛の死角になっているので理論上は安全とはいえ、恐怖に打ち勝てる闘牛士だけが牛の正面に立てる=一流なのね〜。
そして迎える真実の時(hora de verdad)、真剣(espada エスパーダ)でとどめを刺します。最後の一突き(Estocada)が一度で見事決まれば拍手喝さいです。(失敗しても2回以上のエストカダは許されない)
でもって、素晴らしい闘牛を見せてくれた時、観客は感動の白いハンカチを振ります。多数のハンカチが振られると、闘牛士に名誉の褒章=耳か尻尾が贈られます。
耳を贈られるだけでかなりの名誉なので、通常は1枚。
特にすんごい!時は耳2枚。
闘牛士も牛も素晴らしい、神試合の時は尻尾。 

1試合で耳を2枚以上もらえた闘牛士は名誉の凱旋=ファンに肩車されての退場(puerta grande)になります。
本編では、サタナスがデビュー戦でプエルタされてます。つまり、サタナスは初戦で2枚以上の耳をとった天才闘牛士ってことになるのです。
                           

お疲れ様でした!いや〜、これだけ勉強したのはフレブラ以来ですよ。えれな嬢の本気に、わたくしは応えられたでしょうか…。

さあ、ここからが旅の始まりです。アンダルシアの強い陽光の下、えれな嬢が浮き彫る愛の幻影に酔いしれる旅へ、いってらっしゃ〜い♪

◆イメージソング〜お急ぎコースはここから                             

え?本編は気になるが、うんちく読むのめんどくさい?時間もない?
もー、しょーがないなあ☆ではでは、この曲だけ聴いてみて。

   
2分以降の盛り上がりが最高にカッコイイ!本編クライマックス、サタナスの最後の試合に絞って選んだ自信満々のイメージソングです。←ボーカルなしで「ソング」とはこれいかに…
泣くように鳴るギターと、踊るように絡むカスタネットがいいんだな〜

今作でえれな嬢が目指した(であろう)ドラマティックは、小説によるコリーダ(闘牛試合)の具現です。
サタナスとアベルの刹那的な恋。マフィア社会の陰謀と抗争。闘牛試合における生と死の緊迫。
えれな嬢渾身の、命を賭けたテルシオ(3つの場)が、終局・ラストシーンに向けて一気に駆けあがっていく様を、この曲で感じ取っていただければ幸いです。

                             

妄想ツアー報告=イラストチェックと簡単本編感想は次ページで。



 

絵師様への敬意と追悼の心を込めつつ、楽しく、正直にチェックを書かせていただきますね。
     

◆イラストチェック/朝南かつみ(アートマスター)                           
・カラー★★★★★★★
出ました!わたくしBL史上、わずか数枚しかない★7が!
密林画像で一目惚れ。どうしてもこのイラストを新年1回目に取り上げたくて、12月の激忙期にがんばってコミコミさんに予約までした甲斐がありました。(「予約」はわたくし的には大変珍しい行為です。フレブラでさえ予約しないものね〜) 実物はもっとよかった、今まで見た中で一番好きだ!

マタドールとはもともと刺す者=殺人者という意味で、その得物は剣です。赤いムレタと剣だけを身に纏うヒロインは、自ら望んでマタドールの手にかかり、神の供物となりたがっています。
作品テーマが光と影(ソル・イ・ソンブラ)ですから、精神面では、供物であるアベルは光り輝き、刺客・サタナスは闇から抜け出たような漆黒のオーラを滲ませ、肉体的には、アベルはその身を影に隠し、サタナスは光の衣装を身に纏うという、相反する光と影を描いてくれているのです。

芸術、勝利、運命、恋、破滅、死。
彼らが供物を捧げる神、恋を弄ぶ神が司るのは何なのか。
光と影の間に、きっとその答えはあります。

く〜っ、毎度ながら読み説き甲斐のあるイラストだこと!ここまでの手応えをくださる絵師様は、長らく奈良千春様だけでございましたが、今では、奈良様と朝南さんが双璧となっておりますね。

運命の赤い糸ならぬ拘束の鎖は、表紙絵を越えて口絵まで繋がっております。
この口絵が…美しすぎて言葉にならない。表紙がこれほど素晴らしいんだもの、まさか口絵がさらにスゴイとは思わないよ?!
この絵を見た時、たとえ本編がどれほど「ゴン!」でも、このイラストなら悔いなし!と確信したものでございます。←読んでみたらさほどゴン!ではなく、さらに安心☆←何気に失礼Σヽ(゚∀゚;)

光の衣装ならぬ、黒影の衣装で佇むマタドールの足元の影から立ち昇るのは、アレナ(闘牛場)の土埃か、ドゥエンデの魔手か。
殺す前か、殺した後か。抱く前か、抱いた後か。神なのか、悪魔なのか。獣なのか、人なのか。
今作の帯コピー「獣のように貴方を抱くため、殺す−」、良いね♪
表紙と口絵のスーパーコンボで★7つ!!エストゥぺンド!<スペイン語のトレビアン

・カット★★★★☆
今まで、この絵師様のカラー画を高く評価してきましたが、モノクロ画は少し抑えた評価になっていました。綺麗過ぎるゆえのおとなしさが惜しかったせいですが、今作拝見してびっくり。
「綺麗」が研ぎ澄まされている。
えれな嬢は、毎度、愛欲の中に見出す純情=ストイック性をドラマティックに歌いあげて下さいますが、この世界と、絵師様の個性が妖しいほどに共鳴しております。まさにドゥエンデ(魔に魅入られたような恍惚)。 このお2人の相性はいいと確信してましたが、これほどとは〜。
わがままを言えば情熱のフラメンコシーンが1枚見たかったけど、P157があるからいいや!
P107は、光と影の結晶の1枚。

長年イラストチェックをしてきて思うことは、一部BLイラストのレベルは一般書籍の装丁画レベルに達しているんではないかということなのでございます。オトメラノベもBLもラブを扱うという点では同じですが、イラスト=絵画に対するスタンスが全く違うというか、作品精神への踏み込みが全く違うんだよな。お世辞でもなんでもなく、ここでわたくしが書いた徒然は、美術館等で芸術絵画を鑑賞する時と同じ感覚に触発されたものです。
エロトンチキから本格派まで、BLイラストはまさに光と影の絵画ですね。


◆本編感想                                               
かろうじて2行。
なにが?決まっています、えれな嬢が美の称賛に費やす行数です。
かつて6行にもわたって美を称えた饒舌のえれな節が、昨今ナリを潜めつつあるのがどうにも寂しいわたくし。
でも、今回はなりを潜めているのではなく、見つめる美が今までとは違っておったのです。今回えれな嬢の美の探求眼は「人」ではなく、「人」の生=人生そのものに注がれております。おおお、変化球…!

先述しましたように、今作のテーマは光と影です。
サタナス=魔王の名を持つマタドール(牛殺し)は、天賦の才=神に愛される光の申し子でもありました。
かたや、人類最初の殺人(弟殺し)の犠牲者の名を持つアベルは、光り輝く銀の匙を持って生まれてきながらも、暗黒社会の魔王となって多くのマタドール(人殺し)を使役しております。

青い空とヒマワリ畑と情熱のフラメンコ、人種差別と経済格差と権力闘争、どちらもアンダルシアの姿であるように、サタナスにもアベルにも、光と影が存在します。アベルが光、サタナスが影と明快な境界線を引かないところ、光と影の境界線上にあるものを見つめることが、今作でえれな嬢が伝えたい美です。
美の称賛はさらに俯瞰され、小説そのものにも及んでいます。その究極が、ストーリー上で闘牛試合を再現することなのです。

イメソンコーナーで触れましたように、今作は、運命の恋・裏社会・闘牛と、3場で魅せる愛のコリーダです。もちろんマタドールは作者様、読み手のわたくしはドス黒い煩悩牛…。←実際は豚…とか言うな 
  >>ここでイメソン リプレイお願いします>>
         
官能のムレタに萌えを挑発され(オレ!)、
美しくも鋭いイラストと言葉のエスパーダで、ヲトメ心を刺し攻められ(オレ!オレ!)、
ドラマティック最高潮の中、ムチャぶりギリギリBLどんでん返しでとどめの一突き!<おまけにお約束のラストゴン!
なんと華麗なエストカダ。トレーロ!トレーロ!←白ハンカチをお振り下さい。

作者様の、闘牛への真摯な愛が伝わってきます。
今作は異国譚変化球、恋に殉じ最後に救済される白いドラマではなく、救済を拒み、恋の煉獄で生き抜く反骨の黒物語でありました。2行美でも納得。
「光と影の間、闘牛士と雄牛の間には名前のない神がいる。」
             −−スペインの作家(哲学者)・ホセ・ベルガミンの著書から
恋を弄んだ神の名は彼らが、光と影の間に見た神の名は、わたくしがつけてよいのです。
うむ、おいしかった♪ 耳2枚!
                          *
ただ、今回のラストゴン!(最後の一撃)はかなり通好みです。お好みが分かれるかも…。
※今回のラストゴン!…P272のアベルの祈り。3場それぞれにどんでんを仕込んだため、ひっくり返りすぎて元に戻っちゃっ…(笑)
そして、一部の異国譚ファンの皆様に残念なお知らせです。
官能異国譚のもう一つのお楽しみ、「男同士のダンスシーン」は今回お休みでございました。
フラメンコを男子2人が踊るトンチキ感動シーン、超期待していたのにぃ。


【おまけ】
コミコミさん特典書き下ろしSSは、限界まで身体を酷使しボロボロになったアベルを抱いて、吐息と体温を交わらせるサタナスの、ある一夜のお話。
…ですが、これだけ条件がそろっていてエロ抜き・コミカルショートです。わはは!
今回の「男同士のダンスシーン」は、まさかの裸踊りだったか。プッ
ちなみに、スペイン人とイタリア人の間には深く複雑な河が流れておりますので、イタリア人闘牛士とか、闘牛士がイタリア車に乗るってことは、かなりの「えええ?!時代は変わった!」なのでございます。

もういっちょ書き下ろしSSは、16歳のあの夜、2度目の誓い(キス)を交わした後のアベルサイドストーリー。妄想の中で、2人は互いの初体験のお相手になっていたのでした。打ち合わせなしでも立ち位置(下ネタ変換可)が決まってるってのが、本物っぽくていいネ(笑)



【余談】
今作の帯コピーはとてもよかったんですが、公式あらすじ?がどーも…。
密林からいただいたあらすじは以下の2つですが、

A・公式紹介バージョン
この命を懸け、愛の証をあなたに捧げる──
互いに惹かれあう闘牛士・サタナスと貴族の御曹司・アベル。だがその身分は口を利く事も許されないほど隔たりがあった。あなたと話がしたい…、切なく無垢なる願いを胸に、光と闇の狭間でふたりの命を懸けた恋が始まる!!

B・裏あらすじバージョン
灼熱の太陽が輝くアンダルシア。伯爵令息アベルは幼い頃、自分を庇って左目を失った孤児サタナスを深く愛していた。身分差ゆえ話す事も許されなかったが、やがてサタナスは二人の恋を成就させる手段として、闘牛士となる。アベルが贈った衣装を纏い、闘うサタナスに観客は熱狂した。そんな時、没落し爵位を奪われたアベルを護るため、サタナスは殺人犯になり、アベルは彼を救おうとマフィアの愛人に身を堕とす。出所後、誤解したサタナスの黒い眸から愛は消え、獰猛な獣のようにアベルを辱めて―。

腐りすぎ!<A
しゃべりすぎ!<B

おかげでどちらも使えません。緑ハンカチ振りまくりです。





〔絵師:朝南かつみ〕 〔カラー:★★★★★〕 〔カット:★★★★☆〕



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Comments

■ゆOO様
私もようやく向き合えました。
作者様の真摯な情熱と素晴らしいイラスト、どちらも楽しかった、読んでよかったと必ず伝えようと思った。でもどうしても、これだけの時間をかけなければ書けませんでした。
ずっと忘れない、楽しんでいくと決めましたので、これからも随時感想を書かせていただくつもりです。ご一緒に楽しんで下さいね〜。

>予習
おおお、ありがとう!闘牛うんぬんまでお目通しいただいてから本編読んで、その後2ページ目とイメージソングっていうのが、まさにわたくしが望んでいた順序でございますの!

>新刊
もしかして「プラハ」?おお、コレ楽しみにしてたんですよ!わ〜いわ〜い♪
comment by: miru-ha | 2012/05/08 01:22
■瑞O様
ええーっ!すごいすごい!フOOOコもすごいしお裁縫が得意っていうのもすごい!わたくし手芸は好きなんですが、お裁縫がどうにも…。
家庭科の時間、同じ右利きなのに、向き合って座っていた友人と同じ方向に運針していたという伝説を持っています。←いまだにその友人につっこまれる。よほど衝撃だったらしい(ちなみにこの友人はその方面のプロになりました。なんという皮肉☆)

>フOOOコ
私も憧れました!ぜひぜひ夢を実現なさって下さい!わたしもセビリア行ったことないのです、行ってみたい〜♪

そうそう、スペインものではないですが、佐原ミズさんの「鉄楽レトラ」というマンガご存知ですか?フOOOコを扱ってるマンガです。「扱う」って表現もヘンですが、流行りの文化部系マンガとはちょっと違うので…。現役高校生がこれ読んでマジ泣きしてました。わたくしども世代はそこまでではないですが(多分)でも面白いです。オススメ♪
ちなみに「佐原ミズ」は、名作・月村奎「そして恋が始まる」のイラストを描いていらっしゃる夢花李さんの別名ですよ〜
comment by: miru-ha | 2012/05/08 01:44
■miOO様
1ページ目の圧迫感、半端ねー…。ちょっとヤリすぎちゃっ…(;;゚;Д;゚;;) 
実はかなりあわあわしてたので、お言葉すごく嬉しいです!ありがとう〜♪♪ 
comment by: miru-ha | 2012/05/08 01:51
■瑞O様
作画グループ!私もロック繋がりでこのグループのことを知ったのでした。神坂智子さんも好きでね〜♪
「銀河を継ぐ者」が商業誌連載された時は大喜びしたけど、週フレのカラーと合わなかったのか未完で終わっちゃっいましたよね。懐かしい〜。

「レトラ」は最新2巻がようやく出たとこですが、長期必至のじっくり展開になっていますので、もう少し巻を重ねてから読んだ方がいいかも〜。

>マギ
実は私も全然知らなくて…。つか、今もよく分からんのです。えへ。フレブラ絵師様彩さんがマギ本出していらしたので興味はあるんですが、少年マンガ…なんですよね?
サラブレットお嬢様に本気で教えを乞いたいです!

comment by: miru-ha | 2012/05/11 22:17

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