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「溺れる人魚」 いつき朔夜/北上れん

◆本編あらすじ
原因不明の足の痛みを抱えた水泳選手の眞生(まき)は、大学の水泳部を休部し、スイミングクラブで講師のバイトをしている。そのバイト先に現れたのは、派手な見かけで優雅な古式泳法をつかう男、桂(かつら)だった。
鍼灸師の桂は、眞生の病に癒しの手を差し伸べてきた。だが桂は私生活では遊び人で、眞生に対して恋愛ゲームをも仕掛けていたのだ。そんな男の手管に、知らずに落ちる真生だったが…?タラシ鍼灸師×純愛スイマーの恋。
◆帯コピー
あんたなんか好かん、いっちょん好かん。

本日は、いつき朔夜さんの意欲あふれる新刊・「溺れる人魚」です。
今回で9冊目でございますね、もはや、ディアプラスの看板作家様としての風格も十分でいらっしゃいます。

突然ですが全9作。

◆既読
     

◆積読&未読
   

商業誌9冊のうち3冊未読ですので判断データとしてはいまいち弱いんだが、そこはご勘弁いただいて。
今作は色々と型破りです。

本日は、イメソン→次ページでイラストチェック→本編感想の順でお送りいたします。
本編感想最後に、管理人黒人格「みゅうあー」のダークつぶやきがお久しぶりに入っておりますので、シニカル空間が不得手のお客様は、どうかお気を付けくださいませね。


 

◎イメージソング
ちょっと画像がナンでございますが…。
      

君の傍に ただ居たいと願って
纏う嘘の重さに怯えて泣いた

嫌われたくない そう思った
いつもどおりずっと隣にいたいよ
君の目にはどう映るのだろう ボクのついたこの嘘は許されるのかな
ごめんね

歌詞だけ聞けばズバリ(と思う)ですけど、少々透明感がありすぎるかな。(こんなお可愛らしい「ウソつき」じゃないので、苦笑)
でも、作者様はこういった世界観を目指しているような気がするので、ま、いいだろう。






  ◎イラストチェック/北上れん(コミック派)
カラー★★★★
是ファンブックで評価ががぜん上がった絵師様。
最新画の挿絵を見たいと思っていましたので、いつきさんの新刊をご担当と知った時は舞い上がりました。この方の描く男子は、カッコイイのですよね♪
「カッコイイ」…単純な褒め言葉ですが、今まで拙ブログの使用例としては、オトコ前なご性格を賞賛して使うことがほとんどです(しかも数回しか使ってない) イラストで使わせていただくのは彩さんビセンテ以来じゃないかと思います。少女マンガ出身ですので、「カッコイイ」ジャッジにはちと厳しいのですよ(笑)

カッコイイ男子2人とロゴしかない潔い表紙。いつきさん過去作画像でもおわかりの通り、この文庫の9割はコミック派絵師様によるストレートな直列抱きしめイラスト、今回もその通りです。
恋する2人のお話なのでこれでいいんですが、欲を言えば、桂が唇を寄せるのは右足の親指の付け根だとなお良かったかな〜。←このままもっと足上げろってことじゃないですよ?ひっくり返るからね構図総替えで、いい感じに足の甲にキス♪がいいなってことね

口絵のシーン選択は少々びっくり。萌えというより笑いを誘う…気がするのは私だけ?

カット★★★★
1枚目以外は、徹底的に2人だけ。バック処理(下ネタにあらず)は少々ありますけど、具体的背景は一切なし。
おまけにすべてラブ画(エチやらキスやらタッチやら、その他もろもろの愛の交歓行為画≠春画)です。こんな潔いシーン選択、久々に見ました。
この絵師様の最大の魅力は「カッコイイ男子」なので、今回は魅力満開!ご堪能あれ!って意味の確信犯的演出と理解し、お言葉に甘えクールでエロカッコイイイケメン2人を満喫いたしました♪
でも、この手が通じるのは今作1回限りと思ったほうがよいでしょう。
もうちょっと違ったテイストのお話(初恋ものとか、登場人物が多いもの)をご担当されたら、どういった演出をされるのか是非とも見てみたいと思っています。


◎本編感想
前回感想「初心者マークの恋だから」で、「かぶらないキャラクター(作り)」と書かせていただいた通り、今回も際立ったキャラメイクです。
しかし、今回は…
思いがつきないという点では、今持って楽しめている、個性的作品と申せましょう。
                   
                      *

今回の攻め・桂(かつら)は、近年マレにみる貞操観念のゆるい攻めでした。
男女問わず攻めて堕として、まさしく「(ゲーム)プレイボーイ」、過程を楽しむ性悪タイプなので当然攻略したらターゲットはポイ。過去作はもちろん、他作家様作品でもすぐには類例が思い浮かばない強烈な遊び人です。←作中でホントにゲーム感覚で浮気しまくる遊び人の例という意味

スペックが充実していないとゲーム勝率は上がりませんが、その点桂はレベルMAX。
鍼灸のスペシャリストで様々なツボを心得るテク二シャン、顔・肉体・古式泳法もマスタークラス、性格以外非の打ちどころがありません。しかも本人努力でレベルMAXを維持しているから困ったもんです。
水泳以外何も知らない、朴とつ純情チェリーボーイ・眞生(まき)がほとんど無抵抗で罠に嵌まるのも仕方なく、捕獲した獲物をいたぶり喰い散らかす様がなんとも徹底的、凌辱行為そのものより事後の追いつめ方(言葉で辱める)がまさしくドSです。

こんなめっちゃくちゃなやつ、初恋も未経験の純情チェリーに太刀打ちできるわけがない。冒険始めて15分でラスボスに立ち向かっていくようなもので、経験値が足りなさすぎます。が、経験値が足りていたら、こんな相手は即避けるとは思いますけども。
疲れ果てた彼は結局、桂から逃げる道を選びますが、そうすることしかできないわね、かわいそうだけど。


それにしても桂は、どうせ書くなら半端なく悪い男を書こうという作者様の意気込みがガンガン感じられる、凄まじい遊び人です。こういう気合嫌いじゃないです。ドSスキーだし♪

でも今回はちとやり過ぎたかもしれません。
ドSスキーを公言するわたくしでも、桂のしでかした「ある一点」にどうにも嫌悪がたってしまい、そこだけがいまだ笑えないのです。

色恋成就のために診断結果を伝えないという行為が、どうにも医療倫理にもとるというか、残酷すぎて真面目にドン引きです。
選手生命がかかっている患者が、最後の、一縷の望みで医者にかかる気持ちを考えたら、こんな残酷なこと普通はできない。でも、この男はできるのです。自分の色恋のために。
男としてというより、人としてどうなの、これは?
ハード系医療ドラマのように、私欲のために倫理を踏みにじる医者が主人公とか、人間の残酷性を切り取る作品なら、こういうエピソードでもかまいませんが、この作品のメインテーマはラブ。
そういった啓発的展開はまるでなく、むしろ早くから病因を突き止めていた男の慧眼への賞賛と、患者(受け)への執着=本気の恋の証明のような扱いになってるのがなんとも…。

こんなことまでできる人でなしの人(?)が今後改心したとしても、どうやってその本気を見極めればいい?対人スキル問題なしの立派な社会人でも、容易に判断できない超難題に思えます。
ここまで来ると、むしろ恋愛フィルターが掛かってる眞生のほうが偉業を達成できる(許し、信じる)のかもしれないな、などとかなり無理やり納得しながら後半を読み進めていけば。

ああ、やっぱり!桂は眞生に「本気」を証明しなければいけなくなりました。
窮鼠は猫をかむのです。博多弁で☆

でも、その証明の仕方が…。またもやりすぎ☆いつきー!

マジックテープ自主緊縛って。ぶはっ!
これおかしいでしょ?人間パドック以上の珍プレイでしょ?

自分で自分を緊縛、妄想興奮してピー立たせて、「赦してくれ、信じてくれ。」ってなんでこんな方法を…。←一応理由はあるにはある

この男は自らを拷問にかけているようなものなのだ。

と、作者様。 ???これ拷問になってる?わたくしには一人SMプレイ(自分で自分を責めて楽しむ)にしか見えないんだが…。こんなことされたら、もっとドン引いちゃう(か、笑っちゃう)と思うんだけど…。
時間をかけて信用を取り戻そうとは思わないところが、この男らしいということなのでしょうか。
が、このようにスレたわたくしと違って、清らかなる魂のドルフィンチェリー・ボーイは、こんな状況でも笑いも混乱もせず彼に救いの手(と口)を差し伸べてやるのです。できた御子だこと。
ここからラストまでの愛の交歓は作者様真骨頂、ぐっとくる描写で最後まで引っ張っていってくださいます。

ふう……。なんというか、終わりよければ、というにはあまりに激しいアップダウンの珍作でございました。
わたくしの「爆!」(自爆&爆笑)ポイントが、微妙にずれているのではないかと心配になる作品…ともいえましょう。

                       *

以上は今作単体の感想ですが、過去作との比較という点で考えてみると、またちょっと違います。
前回(といっても去年)感想で「はずさない優等作続きによる贅沢な飽き」と評したことに呼応していただいたかのような、相当の挑戦作となっておりました。
安全圏から抜け出ることを最重要課題とし、やや力みすぎと思えなくもないなりに圏外に十分突き抜けておられます。作者様の意欲の表れが、この本からはみなぎっております。

冒険を恐れない、勇者の心を見せていただきました。この心意気に★5!




 

ここからお久しぶり・みゅうあー(管理人黒人格)担当の暗黒トンチキ空間です。←どうしても書いておきたいって言うんで…すみません
スルーしていただいてかまいません。もし、先にお進みになる際は、どうか何が書いてあっても笑い飛ばせる、ゆったりしたお気持ちの際にお進みくださいませね。
                      
                        *

このお話読んでる間、どうしてもあるモノが浮かんで消えてくれないのです。
それはですね、かの有名なRPGゲーム・ドラクエ。 しかも係堕です。

「桂は混乱した」 

「桂は下手に出た」

「桂は自嘲した」

「桂はむくりと起き上った」

「桂はベホイミを唱えた」

「桂は自分の耳を疑った」 
 …え?1コ違う?わはは。

既読作品ではこういった表現は気にならなかったんですが、今回はモリモリ入ってます。(といっても最新2巻を未読なので、この表現が今回だけの意図的なものかどうかの判断はできず。すみません根拠が弱くて)

でもこれだけ繁雑に使用されると(もちろん本編中にはもっとある)、わたくしのさもしい前頭葉にはもうドラクエしか浮かばない。

読み進めるほどに、
 

脳内がこんなイメージになってきちゃって(お前だけだ)、とうとうラストまでいったらば。あら?

このお話って、遊び人×武闘家が恋の経験値を積んで、ダーマの神殿ならぬ「鍼灸治療院・月桂樹」で、上級クラスに転職&レベルアップしていくラブRPGなんじゃないの?と。←絶対違う
だっ〜てドラクエ靴任蓮自力で賢者になれるのは遊び人だけなんですよ?

となると、肉体派の武闘家+清らかな魂(僧侶)=パラディン(聖騎士)にレベルアップした眞生は、今後賢者の知恵のもと不敗神話を築いていくに違いないのです。

なぜなら、ドラクエ靴寮擬哀押璽猝召『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…
出来すぎてる(わはは♪)

もとからのお魅力である澄んだ日本語センスと今どきゲーム脳がごった煮状態、どこまでもカオスな作品でした。意図的でないのなら、ちょっと悲しい変化かな。




 


次回感想予定は、こちら
    こりゃやられた。





                                                〔絵師:北上れん〕〔カラー:★★★★〕〔カット:★★★★〕


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[小説・作家名あ行]いつき朔夜 | comments(2) | - |

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Comments

■みOO様
本当に、性格悪いヤツでしたね〜(笑)
私はわりと悪食(あくじき)なので「うへえ」な性格ほど美味しくいただけるんですが、あの一点だけはダメだったわ…。

マジックテーププレイでは、「やりすぎだって!(笑)」と独り言を実際に口にしつつ(←ほんとに声に出すことはめったにない)大爆笑しちゃったんですが、それまでの流れを考えたら、大爆笑する私のほうが性格悪いんじゃないの?とちょっとアンニュイな気持ちにもなったのでした。

でも、後書きとかから想像する作者様って、結構オトコ前な方に感じますので、これも案外狙った「笑っていいボケ」なのかもしれませんね。

>桂を踏み台
ほんとにね〜(笑)なにかあった時「あの人はそんなことする人じゃない!」と言いきれないお人が最愛の人ってお付き合いは、恋愛初心者にはレベル高すぎよね(笑)
もし別れるなら、その時は、素晴らしいドルフィンキックで思い切り砂…じゃなくて水をかけていってほしいと思います。
comment by: miru−ha | 2010/09/08 23:07
■liOO様

みゅうあーへの数少ないご支持ありがとうございます♪
どうしても書きたいって聞かないもんだから、しょうがないから任せたんですが、まさか「ドラクエウインドウ」まで手製で作ってるとは(笑)←みゅうあーいわく製作時間2時間といってました。フォントがことのほか難しかったようで…それだけの時間あったら、別記事書けるだろうにバカですよ、あいつ。


>腐人
「DQとらのあな&まき」で調べましたところ…
【ステータス】
E:木の槍
E:紫水晶のかたびら(更新のたびにFPを回復※FP=腐ォースポイント)
E:腰巻
E:愛の三角定規
属性:ゾンビ系(脳と目が特に腐りきってる)
得意技:寝たふり・ふしぎなおどり
使用呪文
・げへげへ…敵をふぉもにする
・げへまらー…味方をふぉもにする
・げへまずん…ふぉもぱんでみっくす(総ふぉも)

となっておりましたよ。恐ろしいモンスターですね!


>「ピOOク」「ビOOク」
一瞬、「ん?なにか間違ってる?」と私も思いました。私の目もとっくに腐っておりました(笑)

comment by: miru−ha | 2010/09/08 23:46

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