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「うたかたの愛は、海の彼方へ」 華藤えれな/高階佑

◆「うたかたの愛は、海の彼方へ」 華藤えれな/高階佑                                                                
 ■計画達成度 ★★★★★★★      
 ■読み応え度 ★★★★
 ■お好み度   ★★★★★  

■計画達成度…ラジオ体操のハンコ状態。星が増えれば嬉しい、わたくしのお楽しみ
■読み応え度…精一杯客観的・総合的に判断した、内容充実度
■お好み度…お気に入り指数。個人的好みなので、世間評価とかなりズレることも 
 「お好み度」の★数が少ない感想は、辛めになっております。
 次ページへ進む際の目安として、ご利用くださいませ。
皆様、こんばんは。
今、皆様がいらっしゃる所から星は見えておりますか?

本日から明日にかけて3大流星群の一つ・ペルセウス流星群がピークを迎え、上手くいけば、願いをかなえるチャンスが一晩に4、50回はございます。
さらに明日13日、晴れておりましたら、どうぞ、太陽が沈んだ頃の西の空をご覧ください。
見事な三日月、その横に宵の明星(金星)・土星・火星がギュッと寄り添う、いわゆる「4天体集合」が観られるのでございます。なんてゴージャスな天体ショー!←わたくし的には大興奮

月と星が豪華にカーニバルを繰り広げる真夏のドラマティックナイト、飛び入りで台風まで参加したのですから、盛り上がりもひとしおと申せましょう。

これほどのドラマティックナイトにふさわしい作品となれば、お送りするのはこの方のコレしかございません。前回「異端の刻印」から半年ぶりにやってまいりました、
華藤えれな嬢PRESENTS ・ドラマティック官能異国譚シリーズ!←長い
「うたかたの愛は、海の彼方へ」

YEAH♪待ってましたよ、夏の伏兵☆ こんな熱い夜なら大歓迎だ!

 ■わたくしが、えれな嬢の異国オーラにいかにしびれちゃっているかは
  過去記事でアツく語っております。
 そちらを既読でないと分かりにくい表現を記事中いくつかしてますので、
 よろしければこちらもどうぞ。
   ・「異端の刻印」 華藤えれな/つぐら束(2010.01.30)
   ・ 「アマンテ」 華藤えれな/円陣闇丸 (2009.06.30)
お気付きでしたか?
今月に入ってブログテンプレを地味にお色直し&画面を星でキラキラさせたこと。実はすべて、この日、今作、えれな嬢のためでした。
「夜空」を画面に暗示させてみた=微妙に流星数を数日おきに増やし、ぺルセ流星と同じく本日をピークにセットしてあったという…ヒマなやつ(笑)
ドラマティックえれな嬢へ送る、わたくしからの精一杯の愛の証しでございます。

 

さてさて、ドラマティック・ツアーコンダクターえれな嬢が、今回わたくしどもを誘なって下さる異国は15世紀・イタリアは水の都べネツィアです。
ベニスでもヴェネチアでもない べ・ネ・ツ・ィア。 えれな節、はやくも絶好調♪

更に今回は、美麗挿絵マスター・高階佑さんの爆美表紙でお分かりの通り、敵国トルコ=疑似アラブも登場、3大テーマパーク「アラブ」の醍醐味も味わえる、スケールの大きな官能異国譚となっております。 
これは、ドラマティック異国ランキングも大幅変動の予感がいたしますよ…
余談「ドラマティック異国ランキング」
わたくし超独断、異国でのラブがどれほど狂おしく劇的に実現されているかの指数 
作品完成度・満足度とは別です。
■現在ランキング
1位…「サウダ―ジ」 ★4.6
2位…「アマンテ」  ★4.4←ただし同人誌を読むと★4.8
3位…「異端の刻印」 ★4.0 
4位…「エルミタージュ」 ★3.9
5位…「マスカレード」 ★3.8
6位…「幾千もの夜の秘めごと」 ★3.5
 ※「上海夜啼鳥」はカテゴリー「中華」なので、わたくし的には別枠


皆様、毎度ご用意いただいております、お約束を美味しく頂戴できる大きな器のご準備はお済みでしょうか。ついでに、今回はお好みの仮面(マスケラ)・こんなやつ→もご用意くださいませね。感想中で2回ほど使用させていただきます。

ではではまいりましょう、ゴンドラに乗って一夜限りのカルナヴァーレへ!

えれな嬢の目指す「ドラマティックな異国の愛」のために、わたくしが激選したイメソンも同時にご堪能下さいね。

なお、本日はイメソン→本編感想→イラストチェックの順でお送りいたします。
今回の長さは感想イラストチェックとも異常ですので、テキトーに読みとばして下さいませ。

◎イメージソング
    

今回のイメソンテーマは、
『懐かしの「銀座じゅわOよ・くOゅーるマキのCM」みたいなドラマティック』です。
えれな嬢の目指すドラマティックって、こんな感じだと思うのです。
わたくしこのCMとっても好きでした。だからえれな嬢の「異国譚」と相性いいんだと思うんだな〜♪








 
◆あらすじ
それはありえない再会だった―。海軍の勇将として名を馳せるベネツィア貴族のレオーネは、秘密裏の会談のためオスマン・トルコから使者を迎えた。だが、そこにはいるはずのない男がいた。
かつて兄のように慕った従者のアンドレア。彼は戦死したはずなのに…。
敵国の使者となった彼は国の不手際の代償にレオーネの躰を要求する。「ずっと夢見ていた。おまえに最高の屈辱を与える日を」国のために応じるしかないレオーネは、夜ごとアンドレアから快楽を教え込まれることになり…。
◎本編感想
残念!記録更新ならずです。
何が?決まってます、えれな嬢が美の賞賛に対やす行数です。
でも、今回のえれな嬢の「美」の賞賛は質が違いますからね そこは後ほどタップリと。

さわやかな朝の光を浴び、エメラルドグリーンの海がキラキラと煌めく季節になると、ここ―水の都べネツィアの人々は春の訪れを実感する。

えれな嬢描く美しいイントロにあります通り、今作の舞台は世界有数の名景都市べネツィアです。
現在ももちろん綺麗な街ですが、今作の時代は15世紀ですから海の水は清く澄み、宮殿や教会の石壁も輝くまま(現在はかなり黒ずんでます)、それはそれは優美な佇まいだったことでございましょう。
←イメージ画像

この奇跡の街で、しなやかな黒豹・アンドレア(4行美)×気高い金白の獅子・レオーネ(3行美)が、溺れるほどに憎み、求めあうラブ。
う〜ん、ドラマティック

民族の違い・身分差を乗り越えて親友だった2人は、運命の女神のいたずらで些細な誤解とすれ違いを生じます。しかもそれが最悪の結果に。
女神はさらなる非情な運命を2人に課し、彼らは敵国同士の有力者として再会するのです。
そしてよく分からん理由ながら、委員会満場一致で人身御供に差し出されてしまうレオーネ。さすが共和制(笑)

神がかりの美貌・溢れる軍才、血統も性格も非の打ちどころのない美青年を、男娼にして辱める。しかも汚し調教するのは、野性味あふれる異教徒の男です。テンプレながら、美味にございます♪
トルコ=イスラム=ほとんどアラブと先述いたしました通り、BLテーマパークの3種の神器「監禁・媚薬・オークション(の代わりに奴隷調教)」もきっちり登場、えれな嬢の飽くなき美の追求は「様式」にも注がれておりますね。

が、「お約束」を微妙にひねってくるのがえれな節、今作の「監禁」も一味違います。
建前上はスルタンへの供物=慰み者としての性奴調教、攻め・アンドレアから受け・レオーネへの壮絶な復讐です。レオーネに裏切られたと思っている彼は、かつての主とも友とも言えるレオーネを貶め汚す事を躊躇しません。
対するレオーネも、結果的にアンドレアを裏切ってしまった過去への贖罪から彼からの罰を甘受しつづけます。
ここに、えれな嬢オリジナル・ドラマティックスパイス(やや強め)がもう一味投入されるので、復讐と贖罪の意味が更に深まり、結果、凌辱行為に不可欠の「言葉攻め」が、天邪鬼な愛の告白のような狂おしさを伴うのです。
お互いが、これは罰なんだと自身に言い聞かせているような、言い聞かせなければ「愛している」と口走ってしまいそうな、そんな緊張感さえ感じるドラマティックな監禁凌辱。おおぅ、せつない…。

でも、毎度胸キリキリのドラマティックな展開で魅了しておいて、ラスト近くでゴン!っと一発お見舞いされるのもえれな節、異国譚ファンであればあるほど、ここから先は鼓動が早まります。


ところが。今作のえれな嬢は、色々とバランス感覚がいいのです。
初めからゴールをきちんと見据えて、ブレも急上昇もなくしっかり「ドラマティック」を配分して下さっています。というより、いつもの(といっては失礼か)「9割急上昇後のラストゴン!」をなくすことを、えれな嬢ご自身が今作執筆の最重要課題とされたとお見受けいたします。当然、今作に「ゴン!」はございません。
既に「ゴン!」が密かな楽しみになってきている、私のようなコアファンには少々さびしい気もしないではないですが(おいおい)、ファンの声に耳を傾け、毎度色々とご修正されてくるえれな嬢の真摯なご姿勢、賞賛いたします。


今作は歴史モノですが、時代背景描写のバランスがこれまた素晴らしい。
えれな嬢が書きたいのは、歴史ものぽいドラマティックな異国譚BL=異国情緒漂うシチュエーションでの狂おしい愛情ドラマであって、本格歴史小説を狙ってるわけではございません。
ゆえに時代や場所はある程度はっきりさせても、敵そのもの・政策そのものを詳しく描写はせず、「情緒漂う背景説明」程度にとどめていらっしゃいます。
「萌え」になってしまう手前で描写を留める感覚、プロには大切な事です。1,2箇所行き過ぎちゃってますが(笑)、そこもまた現代お嬢様らしくてよいではないですか。

その代わり、今回のえれな嬢は、レオーネとアンドレアをそれぞれの属国の象徴としてえがき、2国間の征服と講和の歴史を2人の関係に暗示させるという、非常に手の込んだ作話法を取られています。この手法、思いつきは簡単ですが実現は難しいです。しかも大成功!
えれな嬢、腕上がったんじゃない?!←遥か天空からモノ申しています

「金の獅子」は、べネツィアの守護聖人・聖マルコの象徴=べネツィアそのものです。←今年もそろそろ開かれるヴェネツィア国際映画祭の「金獅子賞」もここからきておりますね
つまりレオーネはその名前からしてべネツィアのために生まれてきた、言わばこの街そのもの。彼が異教徒に汚されること=他民族による征服を表しています。←思い込みは最高のスパイス
彼の金色のオーラと美しい青い瞳、海軍将校として優秀なのも、得も言われぬ美しさゆえに悲惨な目にあうのも、すべて「べネツィア」という街の個性と重なります。今作えれな嬢が歌いあげる「美」にはちゃんと意味があるのです。

レオーネは、えれな嬢作品にはお珍しい、「迷わない受け」です。
贖罪として凌辱を受け入れ、メンツよりも実益を取り、アンドレアへの愛も卑下なく自覚し、ハレムにとばされるなどのピンチもアッパレな覚悟で受け入れ、あわよくばチャンスに転じようとする。
この不屈の精神は、早くから「共和制」を布いて混乱と激動の世界情勢をしぶとく生き延びてきた「べネツィア」を象徴させたからこそ生まれたキャラクターとも考えられます。

となればお相手・アンドレアも、トルコそのものを象徴させてあるはず。
そう思ってみれば、三日月形の傷も(笑)、複雑な出自背景&下剋上も、言葉が通じないような無茶ぶり(キリスト教から見れば蛮行)をいったん実行するが最終的には和平を結ぶのも、西洋思想も文化も取り入れつつ勢力を拡大していったオスマン・イスラム勢力そのもの。
ゆえに、2人が心通わせ交わす、「思い出の夜」の重みまでが他作品とはまったく違います。
憎みながらも憧れ、愛し忘れられないから征服して、自分のものにしたいと思う。
極論を言えば、征服戦争の発端は愛から=認めてほしい相手に対等に扱ってほしい、でもそうしてくれないから可愛さが余る。これは人も国も同じだと、えれな節は歌いあげているのです。

その他、諸悪の根源とも言える亡き母(ビザンティン=滅亡の東ローマ)、キャラ単体ならレオーネより存在感あるんじゃないの?な兄・シルヴィオ(カトリックとルネサンス=イタリアの象徴かな)、忠実なキャビンボーイ・ネロ(彼は十字軍…とか?)などなど、キーパーソンで当時のイタリア半島が浮かび上がってまいります。なんて壮大でドラスティックな視点だこと♪ 

こんな風に「歴史」と「異国」と「官能」のドラマを描こうとする作家様、えれな嬢だけと思います。大概はこのうち2つです。今作は毎度の高い志(こころざし)が報われた、素晴らしい出来と思いますです。


そして一部の皆様、お待たせいたしました。今作もえれな嬢が、わたくしたちのためにご用意して下さいましたね、P114!
君は明星、私は三日月。
波と潮風をBGMに2人だけで踊ろう、官能と情熱の…
べネチアンダーンス!!
 >>イメージソング、ここでリプレイお願いします。
           
どんなダンスかイマイチ分からんが、そんなことはどうだってよろしい。
も、これだけで☆一コプラス!        
    ついでに。オスマントルコの国旗は…こちら  
すごいな、ダンスにまで意味を持たせちゃったよ、えれな嬢☆


ただ……。
※はい皆様、マスケラ装着 ここからは仮面ごしにうっすら視線で読みとばしちゃって下さいね。

これだけの内容を1冊で収めたことが、今回の残念ポイントです。
漂う程度とはいえ「歴史モノ」、恋愛・時代背景・キャラ設定・オリジナルドラマ、加えて異国情緒まで文庫1冊に凝縮。結果、すべてをソフトタッチでラストまで駆け抜け、圧縮かけ過ぎてちっちゃくなった画像みたいに、迫力が欠けてしまいました。
高階さん美麗イラストだって、どれほど美しくてもサイズコレ→では、出てくるため息の種類が違います。
圧縮しても伝わる美しさもあれば、う〜ん、多分こう書いてあると思うんだが…と、観る側(読者)に、想像力で補ってもらわないと伝わらない部分もある。これはあまりにもったいないって!!!
元は極上なのですから、拡大(増ページ)さえすれば本来の素晴らしさが十二分に堪能できるのに。

圧縮をバランスよく全体にかけてくれたので、輪郭が全体的に薄ぼんやりです。
結果、淡い描写の方が雰囲気が出る「象徴」と「情緒」と「愛の行為(一夜の思い出編)」は問題無し、色濃く伝えていただきたい「陰謀・企み」「ワキ描写」「愛の行為(調教編)」がパンチ不足ってところでしょうか。
特に「企み」(亡き母・兄・スルタン・ネロなどの思惑)を全部アンドレアかレオーネの口から説明させてるだけなのが、なんとも残念。
そもそも「寵姫訓練」も全部アンドレアの気配り(?)であってスルタンの命令ではないし、その他の設定も陰謀も、「妄想」の一言で終わらせることだって出来てしまいます。多少は裏付けや具体的エピソードがないと、言った言わないだけで進むドラマになってしまい少々薄っぺらく感じてしまう。でもここを満足させるにはやはりページ数が足りないのです。
今作は2,3巻かけて丁寧に描いてあったら、数少ない第一級の歴史BLになったのではないかと思える、本当にもったいない作品なのでございます。

そして最後の最後、2人の最大の障害がなくなってしまったかのごとく、ハッピーエンドを迎えてしまったことが、個人的「んんん?」です。←失速しているわけではないので「ゴン!」ではない
同性間の愛でさえ多少の背徳感はあるだろうに、それを上回るハードルをスカッと「振り切ったのだ」で終わらせ、2度目のべネチアンダンスを踊りそうな勢いでフェードアウトされちゃったのがなあ…。
祭りの翌日、散らかりまくったサンマルコ広場に1人置いていかれちゃったかのようなポツーン感とでも申しましょうか。
仮初めか永遠かで問答してる場合じゃないだろうよ、ちょっとだけでも躊躇ってから、改めて手を取ったりとかなんとか、最後まで切なく引率していっておくれよ、えれな嬢おぉ…。

ってことで、もったいない連呼のマイナスが★1コ、作品満足度は★4です。
しかしドラマティック異国ランキングは★4.4で、堂々3位とさせていただきます。



◎イラストチェック/高階佑(挿絵マスター・純情系)←はぐれ刑事?
カラー★★★★★★★
出ました、星7!!
高階作品最高峰「タナトスの双子」に勝るとも劣らない美しさです。文庫サイズなのがあまりに口惜しい。
心のさざ波とも、流転の運命とも思えるアドリア海の深い青を、拒むでもなく、溺れるでもなく、支え合うでもないまま佇む美しい2人の男…いいですね♪ 2人が見つめる視線の先にあるものが、そのまま互いが追い求めるもの=理想です。レオーネは「主」、アンドレアは「従」だからこうなるのですよね。
今作えれな嬢が追求する「美」は、美貌の範疇にとどまらない意味のある「美」だと本編感想で書きました。キレイ、可愛い、個性的など、イラストに引きつけられる理由はたくさんありますが、誰が見ても「美しい」と感じるイラストを描ける絵師様、腐界広しといえどもそうはいません。まったくもって素晴らしい。

口絵にエチ画とは、これまたお珍しいです。愛情面では「主」と「従」が入れ替わるので、このシーン選択ってとこかな、なんといっても官能異国譚ですからね
エロシーンとはいえ肌露出度異常に低し、さすが萌えが「エロ」にない、業界きってのイノセント絵師様でございます。カラーでも一色刷り(肌色、局地的にピンク)なエロ画より、わたくし的には高ポイントです。

カット
素晴らしいクオリティのカット10枚&おまけ1ぺージ!
彩嬢ご担当のF&Bイラストも1冊5〜6枚に減ってきておりますので、見応えとしては今年一番です。
金髪碧眼のアングロサクソン系美形を描かせたら、右に出るもの無しの絵師様ですから、レオーネが美しいのは当たり前ですが、今作は絵師様イラストではめったにお目にかからない「長髪」キャラ・シルヴィオ兄様が眼福です。横顔で1枚だけなのが惜しいわ〜…。(P111)
この美麗カットがなければ、麗しいけど銭形のとっつぁん(本来キレ者なのに、情に流されるお人よし)的おとぼけキャラで終わってしまうところだった兄様です。が、このカットあるが故、慈悲堅信と陰謀策略を併せ持つ「ローマカトリック」の象徴とまで解釈が広がり、スピンオフ希望が殺到するであろうキャラにまで昇華いたしました。←ほんとかよ  絵師様、ナイスアシスト♪

ムロン、高階さん描く攻めに不安要素は微塵もありませんし、今回は時代衣装・民族衣装の美しさのおまけつき、全体的に暗めの画面も、15世紀という時代とカルナヴァーレ=謝肉祭が夜のお祭りであることを考慮なさった上での演出と思います。ここまでだったら★5.5、満点以上です。

ですが、大変申し訳ないのですが、残念ポイントが2つ。
といっても、他の絵師様でしたらここまで望んだりはしない相当ハイレベルな残念ポイントです。真剣に判断しましたが、イタリア好き、歴史好き、美術好きなわたくしの主観強めのマイナスポイントになっているかもしれません。
なのでここから先は、本日2度目のマスケラ装着お願いいたします。ご理解&ご興味のあるお客様のみ薄目でお進みになってくださいまし。
                 
                *              *

なんといっても本作は「ドラマティック官能異国譚」ですので、カットは10枚中少なくとも3,4枚は「官能」に費やされます。
今回カットは、官能というには桃色度が足りないかもしれませんが、表情やポ―ジング・アングル等が硬いのは絵師様がイノセントな方(純情系)だからで、これも個性のうちなので問題ございません。が、デッサンが狂うのは個性とは別問題です。

ここ最近の高階さんイラストに共通の傾向ですが、人物そのもののクオリティは高いのに、人を2人、裸で絡ませた途端に人体バランスがおかしくなってしまうのです。
ラストカットP269、一夜だけの愛の交歓シーンでデッサン大狂い。絵師様に何かあったのかと思うほどです。顔や全身は、難しい時代装束と合せても狂わない絵師様が、なぜ裸のH画になるとここまで狂うのか…。不思議な事に着衣H(笑)やキスシーンはいいんですよね。デジタル画だと人体の狂いってわかりにくいんだろうか…?
本編中盤ならまだしも、最も盛り上がらなければいけないラストカット、しかも心通わせた後のただ一夜、初めて肌と肌を触れ合わせる大事な愛の交歓でここまで狂ってるのは、がっかり度が違います。さすがにドラマに溺れ切れず、我に返ってしまったもんなあ…。これまたもったいないことに、他のカットが爆美なので余計目立つのですよ…。

今回の記事で、「もったいない」って何回使ったかわかりませんが、「もったいない」=最良の形に出来る実力があるのにすべてを活かしきれていない=まだ上を見られるということです。
なので大変申し訳ないが、ここでマイナス☆0・5。


そしてもう一つの☆マイナスは…本当にワガママ言っていると思いますが…「べネツィア」の不足です。←意味不明でごめん怒らないで〜っ

えれな嬢が今回舞台に選んだのは「15世紀」「べネツィア」、でも絵師様カットで感じるのは「15世紀」の(かろうじて)「イタリア」であって、どうにも「べネツィア」とは…。
とにかく決定的に不足してるのは、タイトルにも冠している「海」です。

本編を読むとお分かりの通り、えれな嬢は事あるごとに、海、浜風、波音、潮の匂いをドラマに絡めています。そりゃそうです、なんたって「水の都」だもの。取材旅行もなさっただけに臨場感もバツグン、これぞ異国譚・えれな節です。
わたくしも感想記事中、べネツィアのイメージ画像をわざわざ貼りましたが、現地を訪れたことがなくてもあの一枚で、この街がどんなもんかって分かりますよね?挿絵にも同じ効果を期待します。
でも残念ながら今回カットでは、海どころか「水」すら一滴もでてきません。どころか具体的風景があるカットはわずかに1枚きりで、あとは人物と壁(窓枠)ばかりです。
どうも、意図的に舞台がどこかはっきりしないように描いていらっしゃるような気がするんだけど、その狙いがよく分からん…。作者様の渾身の美の追求が、街そのもの=異国情緒にこれだけ向けられているのだから、イラストだけ舞台を曖昧にすることに利はないように思うんだが…。

ほんの1、2枚、背景だけでいいから、海、運河・ゴンドラ・無数の橋や石造りの宮殿、仮面と喧騒でごった返す謝肉祭の夜など、ここがべネツィアだとはっきり分かるイラストが見たかった。欲を言えば、マントをひるがえしてのダンスシーン・仮面付きまであったら最高でございました。
これが現代モノだったらきっとそう描いて下さったと思うのです。でも歴史モノだったので、「時代装束」に気を取られ過ぎてしまい「異国」への意識が少々希薄になってしまった、そんな気もします。

ものすっごく高レベルの事お願いしているって分かっております。ありえない「if」ですが、これが他絵師様だったら★5をつけているレベルです。
ここまで要求&期待できる絵師様は、わたくしの知る限り、片手もいらっしゃらないのです。
高階さんはその中の貴重なお1人、なのであえて伸びしろを残しての星4・5、でもレベルが異常に高いので、他絵師様には差し上げた事のない「流星で4・5」とさせていただきました。


この枚数とクオリティでも満点出さないなんて、やっぱジャッジ厳しすぎるかもなあ








               〔絵師:高階佑〕〔カラー:★★★★★〕〔カット:★★★★☆〕〔画:グラミー賞〕
  

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[小説・作家名か行]華藤えれな | comments(3) | - |

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Comments

■ゆOO様

べネツィアから無事のご帰国、お帰りなさいませ!ドラマティックでございましたでしょう?

せめてもう一冊あったら、もっともっと狂おしかったのではないかと思うのですが、ファンタジーならまだしも歴史モノで複数巻は、需要がきっと少ないでしょうね〜。兄様スピンオフも難しいですね、残念だけど。

イメソン「荒野流転」のYUUKAさんは、おっしゃる通り
梶原ファミリーのご一員様です、Kalafinaはグループボーカリスト、こちらはソロボーカリストとしてプロデュ-スされてるってことなのかな?
この曲は「その時歴史は動いた!」的なイメージで選んでみました(笑)ドラマティックな曲ですよね〜♪


お盆の売り出し(?)、知らなかった…!それは例のプロジェクト本?ううう、15日か…昼間いないんだよな〜でもがんばってみようかな…
comment by: miru-ha | 2010/08/13 20:45
■hOOねえ様、おさすがのドラマティックディープ…!!

アOンって!嶺O麻って!えれな嬢以上じゃあないですかっっ!(笑)←存在は存じておりましたが読んだことな〜いっ
読む前は森川久美、読んだ後では氷栗優「カンタレラ」ぐらいしか浮かばなかったわたくしは、まだまだひよっこでございます。今後もご指導よろしくお願い申上げます、押忍!

本編ラスト、まさかのいぶし銀再会かと私も思いました。最盛「美」でなくても、変わらぬ愛を訴えるとかなんとかかなって。でもそこはやっぱり現代お嬢様でした(笑)
しかし、水面に仮面を浮かべ、水没前にピンポイントな狙いで指輪を2コ落とすという超絶技巧を、明け方(事後)の疲れた体で魅せて下さるというステキラスト…よかったです!ドラマティックばんざ〜い(ノ^∇^)ノ☆.。.:*・


異国譚以外のえれな嬢に手が出せないまま、今日に至ります。名作とホマレの高い「シナプス〜」も未読でf(^^;)
ですがドラマCDをおススメいただいたので、まずはそちらを近々聞いてみるつもりです。「芸術の秋」特集で感想書きますね♪
comment by: miru-ha | 2010/08/13 21:26
■みOO様
えれな・卍解!な、大変美味しい作品でございましたね〜♪
わたしもぜひ、えれな嬢の長編時代もの(せめて3巻ぐらいの作品)を読んでみたいです。

「外国」を書ける作家様、みOOさんご指摘のお2人は私も大賛成、あと、真瀬もとさんを追加お願いいたします。最近BLの新作はお見かけしませんが、この方もすごいですよね(笑)

高階さんのカラーは本当に素晴らしかったです、酷暑に疲れた心と身体を癒されます。これが新書サイズだったなら今年の「表紙絵賞」が早々決定するところでした。わはは♪


comment by: miru-ha | 2010/08/15 00:32

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