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「ありのままの君が好き」 樹生かなめ/雪舟薫 

4月のレディース感想3本目は、異世界ナナメ作家・樹生かなめさんの「ありのままの君が好き」です。
長期積読していたのを、ついに、ついに、読みました。

なんでずっと手をつけなかったかと言えば…。わたくし少女マンガ出身なのでハゲ(ボウズ)・デブが致命的に萌えんという事と、もう一つ、雪舟画聖のイラストに新作が望めない今、未拝見の作品は大事にとっておき小出しに楽しみたいという、つましいファン心理からでございます。


さすが、という単語連発のナナメぶり、楽しみつつも考えさせられる作品でした。
5年前の既刊本とはいえ、結末まで書いてしまっている&毎度おなじみナニ様感想ですので、次ページへお進みの際はどうぞご注意くださいませね。










  ◎レディースイラストチェック/雪舟 薫
お久しぶりの雪舟画聖です。繊細、華麗…やっぱり大好き…。
P85、ここまでのお顔UPは初めて見ました。日本画を思わせるアート派の大家でいらっしゃるので、真正面顔UPはあまり描かれないのですよねぇ、なんだか初々しくて感慨深かったです。
カラー・この絵にピンクの背景をつけたデザイナー様のセンスが素晴らしいと思います(画聖のイラストは人物のみ) 姫への求婚・婿取り話なのでマリアージュカラーなんだね、かわいい
誰もが見たいと思いつつ,ムリだろうなとも思っていたぶーの全身像(後ろ姿)をカバー下に仕込んでくれたことはオドロキ&大喜び!!画聖のデブ画…オタカラ☆オタカラ♪
他SHY作品では見たことがないので(必ず1度は外す、チェックの基本〜♪、笑)、今作品だけの特別措置ですね。ワ・ン・ダ・フ・ル☆

余談:カバー下
小説のカバー下にはまず仕込みはありませんが、コミックでは結構あります。
ほとんどが本編パロか裏話ですが、鈴木ツタさん「あかないとびら」のカバー下はそのどれでもない仕込み、しかも自作です(笑) こういうサービス精神、好きです


◎レディース感想
腐界で「デブ専」に挑戦&成功するだろうと思うのは、木原音瀬、樹生かなめ、水無月さららのお3方ぐらいしかいないのではないでしょうか。←この場合のデブ専とはデブのままでもコトに及べる方という意味で、デブでなければだめだという意味ではありません。

痩せてみたら美形♪」は「眼鏡外したら美少女」と同レベルの恋愛神話、超お約束のラブコメ重要ファクターですが、さすが異世界ナナメ作家様、やせ(たとしても)てもゴリラのままです。あの木原さんでさえこのお約束には従ったというのに、う〜ん…。さすがとしか言いようがない。

パパだけを見て生きてきたぶー姫が、パパの連れてきた王子に激しく愛されめでたく三国一の婿殿を迎えるBL版トンキワちっくおとぎ話。パパと婿殿のぶーをめぐるやり取りは相当シニカルですが、お互いに自分の愛情の強さに自信がある故の自慢合戦なので、後ろめたさがミジンもなく(笑)、なんかもう、まいっかと悟っちゃうぶーのいじらしさがかえって際立ちます。

でもこのお話はラブコメの皮をかぶってはいるが、相当ブラックな残酷寓話なのではないかと私には思えるのです。完全悪役のぶーママはもちろん、出てくる美形は皆究極のエゴイスト、そこに挟まれ保身しつつ自我を守ってきた子供のお話とも取れてしまう…。

ここでいう「ありのまま」とはブタゴリラの本質を指しているのではなく、表紙のイケメンお二人が彼に望む「ありのまま」、つまり自分たちの好きな部分を変えるな、とのエゴをブタゴリラに押し付けて成り立つ一方通行な「ラブ」、対等ではない関係です。

ぶーパパは息子を溺愛してますが、この愛し方はしつけと愛情の区別がつかず、ペットを生活習慣病で早死にさせてしまう行為と同じにみえます。こんな育て方したら子供が長生きできるわけがない…。「自分の死んだあとなんてどうでもいいと思っていた」とまでいってますから、歪みもここに極まれり、下手すれば虐待です。
でも自分のエゴを認めていて、一生ぶーの面倒を見てやれない償い&責任として「後釜」を探してブタゴリラに与えているだけ、まだ救いがあるのかも。

問題はお相手の英(はやぶさ)弁護士です。
ここまで人間不信になるまでにいったい何があったのかと思わなくもないですが、3日で他人のアラが見えるから他人にムカつく、とは…。3日で見えるものが本当にアラなのか、ツユも疑わないことがすでに彼のアラに思えます。アラがない人を探しつづける行為もドリーム入り過ぎですし…。
ブタゴリラを喜ばせたいと言いつつ、本当に彼のためになるであろうこと(痩せる努力)は認めてやらないのはぶーパパと同じです。←健康上の理由から痩せた方がためになる、という意味で、対外的価値から善し悪しを問うているのではないです

なんだかんだと甘い言葉で口説いておきながら、結局は「痩せなくてもいいんだっ、俺に逆らうのかっ?!」だしなあ…。
ぶーが自分の思う通りの「ありのまま」でいないことが、ここまで彼をイライラさせます。アラが見えたら嫌になるのと同じで、彼はこらえ性がまるでないのです。
で、ご自分の辛抱より相手の屈服を選びます。ぶーが自分を連れ歩く英のことまで考えて、痩せる努力をしてるのにその気持ちを一喝。これってかなり非情です。

最後、「蕎麦」を選んでくれたのが明るい希望といえなくもないですが、2人にとっての妥協が「蕎麦」なら、やっぱりブタゴリラの方がよりしんどい恋愛だろうと思うのです。
イケメンと連れ立って歩くことに複雑な気持ちを抱くのは仕方のないこと&克服しなければならないアレコレはブタゴリラの方が負担大です。ならば、たとえ無駄かもしれなくても、ブタゴリラの気が済むまで痩せる努力に一緒に付き合ってやるのがイーブンな関係と思えます。

こういう自己中ゴーマン男は一度痛い目にあわされた方がいいような…。そうだよ、ぶー、やっちゃえ!痩せて、そしてフっちゃえ!応援するぞぅ♪
そのあと彼が猛省してから、改めて二人で幸せになっていただきたいです。




でも、普通の作家様がこういう話を書いたなら、最後に「俺に逆らうのかっ?!」はきっと持ってこないだろうなとも思うのです。書くにしてももっと中盤、結末はおそらく私が今まで書いてきたような、モノ分かりの良いイ―ブン・エンディングにするのではないかな、と。
そう考えると、やはりこの方の視点は異世界だなあと思うのでした。


当たれば大好物、外せば最後まで読み切ることも難しい作家様かと思いますが、ご本人そのあたり確信犯ですもんねぇ、すごいわ。








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Comments

>まOO様
こんにちは、いらっしゃいませ♪

>想像以上
ですよね!(笑)
感想では英弁護士になんだかんだイチャもんつけてますが、きちんとコトに及べた彼の本気には素直に感心してしまいました。←記事中に書けってはなしですねf(^^;)
こうなると正面も見たいような…。

comment by: miru-ha | 2010/05/27 20:35
ちょっと前に読み終えたので、やっとコメントしに来れました(笑)
さすがmiru-haさん・・・と、見る視点というか、物を捉える観点というか、
考えていらっしゃることが違いますよね。
私なんか、「このパパさん、おもしろすぎ!」って単純に楽しんじゃったもん。
究極のエゴイスト、そうか、そうだよね。
「ありのまま」好きに生きてっていうんじゃなく、
自分たちの気に入ってる状態を維持してよ、って懇願どころか、
逆らえないのを承知でほぼ強制してるんだものね。
もちろん、ただ太っていてよというのではなく、
その純粋さと、笑顔を失くさないで、その代わり自分たちが守ってあげるから!
みたいな気持ちがあるにはあるんだけど・・・
だからって、本人の努力や意志を無視していいわけじゃないしー。
なんか悪魔との契約みたい??
ほんと、樹生さんって独特な愛の探究者だ!
でも私はこの斜めった感じ、結構好きです♪

それから雪舟さんの顔UPって本当に見た事ないですね。
miru-haさんの「初々しい」って表現、まさにぴったり。
なんだかドキドキするような絵でした!
comment by: あると | 2010/05/30 13:05
昔に読んで萌えた記憶はあるのですが、カバーの下までは気がつかずでした。
ぶーちゃんの後ろ姿に萌えちゃいそうです(笑)

究極のエゴイストたちに挟まれて幸福を感じられるぶーちゃんこそが究極の天使くんなんでしょうねぇ。
求めよさらば与えられんということで、破れ鍋に綴蓋とでもいいましょうか(笑)

>こういう自己中ゴーマン男は一度痛い目にあわされた方がいいような…。
この作品の続編は予定が出ては消え消えしえ今にいたっています。
もし、幻の続編が出たら予想が当たっているかどうか楽しみですね(笑)
comment by: Lianha | 2010/05/30 14:59
>あると様

いつもコメントありがとう、むっちゃ励みになっております♪

>究極のエゴイスト
ずれた見方しちゃって申し訳ない、でも書かずにいられなく…。こうやってお声をかけていただいてホッとしました、ありがとうございます!

後書きには「世界中の人に忌み嫌われても、強く愛してくれる人が1人いればいいんざます」と書かれていたので、作者様が本当に伝えたかったのはココ、だからあるとさんの楽しまれ方のほうが、作者様にとっては嬉しいことと思いますです。
最後になってもいいからぶーに、「どんな君でも可愛いよ」ってパパからも婿殿からも言ってあげてほしかったのは私、これもまたエゴってやつです。だって「忌み嫌われる」ほどぶーちゃんがひどいと思えないもん!

もっともこれは作者様が、読み手がそう感じるようにぶーの内面を描いてくれてるからで、もし彼が実在してたらきっと取りつく島もなく、私も「忌み嫌う」側に回っていただろうな、と思うのです。
その辺りにも作者のシニカルナナメ視点が働いてるのかな、と感心してしまったのでした。


>悪魔との契約
おお、そうかもしれない!悪魔こそ美しくなければ、清らかな魂を誘惑出来ないもんね。
そういえばこの婿殿も招かれて「家」に入ってきたような…(笑)
では、真の名を当てるまで解放されないってことですね!←もう違う話=あれっすよ、あれ♪

>斜めった感じ、結構好きです
私も私も♪ …って記事に書いてないよΣヽ(゚∀゚;)
そこ伝えなきゃただのイチャもんじゃん、ひ〜っ!!
今から書き足しときます、ナイスアシストいたみいります!
comment by: miru−ha | 2010/05/30 22:42
>Lianha様
いらっしゃいませ、コメントありがとうございます♪

カバーの下、盲点でしたよね〜。この作家様ならではよね、おさすがっ!などと妙な感心をしてしまいました。

>破れ鍋に綴蓋
そうなんです、ぶーちゃんの清らかさとちょっとづつ変わっていく様子がなんともいじらしく、彼には幸せになってほしいのです。
婿殿以上のお相手はいないと思うので、あとちょっと!ぶーに寄り添ってやれば完璧な破れ鍋と綴じ蓋だと思うんですよ。←「完璧」と「破れ=破損」は一緒に使っていい言葉だろうかf(^^;)


>続編
えっ?!そんな話が?!
ああ、だからあんな終わり方してるのか〜っ!!
「俺に逆らうのかっ?!」をどうして最後の最後に持ってきたのかすごく不思議だったんですが、続編を見据えていたなら納得です。
しまった〜、その可能性には考えが及ばなかった〜っ!まだまだだわ、自分…。

でももう5年経ってますが、何ヵ年計画なんでしょうね(苦笑)
comment by: miru−ha | 2010/05/30 23:04

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