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「僕のねむりを醒ます人」 沙野風結子/奈良千春

本日はイメソンが「桜」、散りゆく桜を惜しみつつ聴きたいこの曲がしっくりくる、切ない散華と若芽の萌黄に心打たれる沙野さんの懐かしめの1作を。←私は最近読んだので懐かしくはないんだが。
先日の掲載予定で「レディース感想」としてカウントしておりましたが、このイメソンをボツるのが惜しくて大幅書き足し。まあ、予定は未定です、あはは♪


ステキイメージソングを先にお送りいたしますので聴きながら感想を…♪とお願いしたいのですが画像が「最遊記」のMADしかなくてぇ、初画が強烈でUPにするか迷ったわ…(笑)
でも思い切ってポチしてみてください。曲も素晴らしいがMADも素晴らしくって!
ついつい見いってしまい、私の拙い感想など書かずにこれだけ貼っときゃいいんじゃね?と思ってしまったりもいたしました(^^;)



このMAD以上に感動的な事が書いてなくて申し訳ないのですが、何を今さらとご笑納いただける方はどうぞ聴きながら次ページへ。

2005年の作品ですので、あらすじでも触れてない「キモ」をずばりと書いた感想になっています。未読の方・今後読まれる予定のある方はガッカリどんだけ☆ですので、本当に本当にご注意くださいませ。


◎イメージソング
生まれ変わったら桜の下でまた会いましょう

桜に生も死も見出す、日本人の感性が凝縮されたフレーズですねぇ


   






  ◎あらすじ(休刊ノベルズなので一応…)
刑事の雪弥は連続暴行事件の犯行現場で射抜かれるような視線を感じる。雪弥を見つめていたのは、11年前雪弥の身体と精神を壊し、姿をくらませていた幼なじみの葛城耀だった。かつて自分を裏切った男に気を許したわけではない。だが、強気で意地悪だった以前と違い、まるで別人のように優しく上品な雰囲気をまとっている耀。雪弥は思い出のオムライスを作ると言う耀のマンションへ連れていかれるが…。

◎イラストチェック/奈良千春(挿絵マイスター)
カラー★★★★
もんのすごい画だけどUPにしちゃった… カラーが1枚しかない作品はマイナス☆1コと決めているので(2枚ある作品と同じでは申し訳ないから)評価は★4、でも1枚だけで見れば4.5なので画像UP掲載です。
その名の通り、新雪の如き白いフトモモ(笑)が眩しい雪弥クンは奈良様作品史上でも上位に入る美人さんではないでしょうか。

窓枠が最大限に活かされた構図(わはは)、監禁という猟奇行為を強いるものと強いられるものである2人がそっと指をからめながら窓の外を見るのです。今なら桜の花びらが見えるって寸法ですよ(笑)
作中で見える風景は「雪景色」ですが、心のガラス戸を割って僕のねむりを醒ますのは…の意味もあるかと思います。2人を描きつつ、2人ではない、ネタバレ回避の上での精一杯象徴的な表現です。

カット★★★★☆
「愛炎の檻」のK点越えとはまた違う、本編と共に高まる相乗効果のK点越えです。
奈良様の充実期に差し掛かろうという若竹のごとき絵力と画風が、この作品から感じる作者様の情熱と合わさってえも言われぬオーラを醸し出しています。つくづくイラストの影響力ってすごい、BL小説って挿絵とあわせて1つの作品だな、と再認識するのでした。
★4・5評価の半分を占めるのはもちろん、H画(笑)
その作品だけの「エロ」を極めようとされる姿勢も沙野さんとよく似ていらっしゃいます。同じ構図は絶対描かないぞ!との決意漲るピーアングル☆毎度ながら素晴らしい…。
いつか奈良様の特集をするなら「H画ランキング」は絶対やりたい!と秘かに萌え燃えるわたくしなのでした。
残り半分の評価は本編感想中に書きますね、お話に絡んだポイントなので。


 
◎本編感想
再度申し上げますが、いきなりネタバレてます。過去作なのでお許しください。
             
          *      *      * 

「解離性同一性障害」いわゆる多重人格を腐海で扱うのは沙野さんか夜光さんか砂原さんではないかと思っておりました。当ったり〜(笑) 
とっても丁寧に愛情を持って書かれた作品と思います。完成度は正直申し上げて極上とは言い難いですが5年前リアルタイムで読んでいたら大興奮したろうなと思います。

以前「今月の作家」で沙野さんを特集した時、この作品を「タイトルだけなら未読作品中一番魅かれる」とコメントしたのは、題名が「僕の眠りを醒ます人」ではなくて「僕のねむりを醒ます人」と表記されていたからです。
「ねむり」とわざわざかな表記にした意味がきっとあるだろう、おそらく記憶喪失とか別人格を植え付けられていたけどグロイ事件がきっかけで本来の自我が目覚める…的な事かな〜、沙野さんだったら後者持ってくるんじゃないかな〜と考えたのでした。
少々ずれたとはいえ惜しいトコ読んでたと思いますが、タイトルの意味はもっと深かった…。「僕」に誰を当てはめてもこのタイトルは生きるからです。う〜ん、良く出来てる。
タイトルセンスがいい人は面白い作品が書けるポテンシャルがある方です。1,2作外れても追いかける価値があります。
ふふふ、拙宅を見ればお分かりですね、才能がないとこうなるのです(笑)


すっごく良かった!と手放しで賞賛出来ない理由はどうしても見過ごせない部分があるから。
病気そのものの解釈、刑事である意味、腐界のお約束「純愛の象徴としてのレOプや監禁」など、ちょっとご都合主義(様式美にするための安易な流れ)かなと思わざるを得ないところも多々あるこの作品、でもそれはスルーできる範疇です。個人的にどうしても流せないのは、雪弥が刑事をやめた事、攻めの耀が無差別に起こしたストレス解消の手段(連続暴行事件)です。刑事をやめたから隠匿してもいい、今後犯罪に手を出さないとわかったから過去の罪はもういい、でこのお話が終わってしまっているのがイヤなのです。

実際この後、耀は自首するかもしれません。冷静になった後罪の重さを自覚して別の意味で壊れる、とかもあるのかも。でも本編ではそこまでの言及も示唆も皆無です。しかし今後を読者におもねるにはコトが大きすぎる。恋バナなんだから当事者が上手くいけばそれでいいじゃん、と見過ごす事も可能ですが、私はイヤ、というか気持ち悪いのです。
攻めも受けも過去が壮絶で愛情に飢えた人たちだと言う事はわかります。オムライスがなぜ思い出の料理なのか、のくだりは胸が苦しすぎて気持ち的にガハッ でも愛を渇望する気持ちが尊いからあの事はチャラで♪とするには攻めの行為は残酷すぎます。わざわざ作中で意識不明(後遺症が残るほどの重体)の被害者もいるとうたっているから尚更です。

ただ、後味の悪さと同じぐらいの強い切なさが胸に残ることも確か。
「解離性〜」と言われる疾患がどうなったら「完治」なのか考えざるを得ない。この結末は完治の1つの形だとは思うけれど、これしかなかったのか、ねむらせてやることでしか救えないのかと歯噛みしてしまう、痛ささえ感じる切なさがあるのです。
だから奈良様のあの1枚がこたえてこたえて…。星4.5評価の半分はこの1枚です。

穏やかな表情で眠る「彼」、目覚めたら雪弥が待っているとはいえ現世が天国とは限りません。彼の犯した罪は消えないから。ねむり続ける「彼」とどちらが幸せなのか、あの1枚、あの表情で分からなくなる。これは作者様の意図を超えた解釈があの絵にこもっているからです。先に述べたように本編だけではこの解釈は出来ないのです。
最後の大跳躍は絵師様のナイスアシストあったればこそ。さすが奈良様の原作消化酵素は並みのパワーじゃありません。


良くも悪くも記憶に残る1作。
傑作とも残念作とも言いがたいから、そうだなあ「問題作」と評しておこうかな。
        
        
            

                        

余談:「オムライス」
真崎さんの「雨シリーズ」、菱沢さんの「小説家シリーズ」、多分探せば他にもあると思いますが、BL界の「オムライス」は家庭の味、料理上手な母、無償の愛の象徴です。
でも現代社会ではどうかというと…。

gooから拾ってきた「いくつになっても懐かしい、大好きなおふくろの味ランキング」によると、
1・肉じゃが
2・味噌汁
3・炊き込みご飯
4・きんぴら
5・カレーライス
6・卵焼き
7・かぼちゃの煮つけ
・鯖の味噌煮
・ちらしずし
・唐揚 (下位3つは性別で異なる)
オムライスどころか洋食がほとんど入っておりません。和食=おふくろの味という図式が出来上がっています。

もう一つ、2008年実施の14〜19才を調査対象とした「21世紀のおふくろの味調査」では
1位・「カレー」を筆頭に以下、     
2・肉じゃが
3・ハンバーグ
4・唐揚げ

5・オムライス
6・餃子
7・卵焼き
8・コロッケ
9・味噌汁
10・煮物
10・グラタン

ううむ、なんだかアウェー感f(^^;) でも自分が作るメニューは「鯖の味噌煮」より「ハンバーグ」の方が圧倒的に多い(受けがいい)し、10代のおふくろの味がこうなるのは納得ですね。出汁からひくような「和食」は料理上手な方の得意技に変っているって事ですね〜。

同じ洋食?系でもカレーや唐揚を食べておふくろの味だ…とじ〜んとするBL、まずないですよね?でも少年マンガだったらありえます。
つまり、BL界の「オムライス」とは、現代お嬢様が考える「男性1人暮らしでも冷蔵庫にありそうな材料」で「和風でないもの=男にはムリと思わせるギリギリの手間と技の料理」、言い換えれば、無意識下の「女」と「若さ」を感じるアイテムに思えます。
今回の沙野さんは現代感覚あふれる「オムライス」、でもナナメ作家様なので扱い方が少々個性的です。

余談の余談で申し訳ないが、海野幸さん「愛のカレー」をBLグラミー「トンチキ賞」にしたのは、「カレー」をタイトルにまで据えた文字通り「オトコ気」を絶賛してのことでした。わたくしがポスト木原とにらむ(?)非凡さ、お分かりいただけましたでしょうか(笑)






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[小説・作家名さ行]沙野風結子 | comments(3) | trackbacks(0) |

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Comments

あぁぁぁぁ、miru-haさんのヴァカァ〜〜〜
MAD見たら泣くだろうなってわかってるのに、
どうしても止められなくて見ちゃったじゃないの〜(>_<)
もう号泣 。゚(´Д`q*)゚。

泣いたおかげで、本の感想までたどり着けないのは、ある意味よかった。
・・・・だってこの本読みたいんだもの。
読破してから、再度感想読みにきますね。
とりあえず、最遊記、再読してくるわっ。(←え、そっち!?)
comment by: あると | 2010/04/12 23:07
>あるとさん
>MAD見たら泣くだろうなってわかってるのに、
>どうしても止められなくて見ちゃったじゃないの〜(>_<)
だよね〜っ♪MADと歌がよく合ってるのよ、これ!
本家(BLEACH)よりいいんじゃない?と思うほどに。

最遊記はアニメで1を見たぐらいであとは雑誌で時々…なのでよく分かっていなかったのね、でもこのMAD見たらよ〜っく分かりました(笑)これが今?に繋がってるわけか…。

最遊記まとめ読みしたくなりましたよ、今どのぐらい出てるんだろう…あ、もう終わったんだっけ。
comment by: miru-ha | 2010/04/13 12:34
>ばO様

奈良様画のお力を再認識する作品でした。狙いはいいのに色々ともったいない、荒さではなく粗さが目立つ本編をすくいあげて押し上げているというか。

沙野さん短編(「そらいろ学舎」というタイトルであってる?)の単行本化をず〜っと気にしているんですが全く持ってケハイなしですね。「獣の妻乞い」のスピンオフは出るとお伺いしましたが…これはこれでめちゃ喜びましたが…(好きなの、特にイラストが、笑)

小山田さんとのコラボ面白そうですね♪小山田さんはバリバリのコミック派だからな〜、あのお絵柄で表情付き過ぎると乱れも出るかもなぁ、でも描きたい気持ちを押さえろとは言えませんしねぇ…。せっかくのストイックな持ち味活かしてほしいけども…。←相変わらずの何様ビジョン
私は最近の実O寺様が不安で不安で…。
「獣〜」のスピンオフでもっとも心配なのはソコなのですよ、買うけど(笑)

イメソン気にいって下さって嬉しいです♪
カラオケで歌ってもステキなのです、そちらもお試しを(v^ー°)
comment by: miru-ha | 2010/04/14 10:57

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