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9月新刊3本勝負・其の弐 「レアコミック」 下村富美VSヤマシタトモコ

題しまして「9月新刊3本勝負」
9月新刊を3回に分け、比較対比しつつ読み説いていこうという試み、本日は第2戦です。
「勝負」と言っても個人的に見つけた共通点に基づいて同時に2冊分の感想書くだけで、決して作品に優劣付けるわけではありませんので、気楽にお楽しみ下さいませ。
バトル特別ルール
・バトルテーマにしたがって新刊2冊を読み比べます。
・管理人の主観で勝手に組み分けいたします。薔薇組萌黄組にしようかな。
 「薔薇」と「萌え」、BLらしいお名前でしょ?(笑)
・イメージソングはバトル・イメージで(ホント意味わからん、大汗)
・敬称を略します

2回目の本日はお久しぶり〜♪のコミック感想、しかもめったにお目にかかれない貴重なコミックということで、

◆9月新刊3本勝負・弐番 テーマ「レアコミック」
下村富美「花狂ひ」 VS ヤマシタトモコ・「Love,Hate,Love.」

をお送りいたします。

バトルテーマは「大御所ご推薦」、でもよかったんですけども(笑)
竹宮惠子と三浦しをん…すご。
装丁も奇しくも色調が…。比較せよ、との天啓か?

                
                     


本日はお願いしたいことが…。
できればイメージソングを聴いてから(または歌詞読んでから)、本編感想を読んでいただきたいのです。

本日の曲はイメソンというより、1つの作品として扱っておりますので…。





◎本編感想
「ギャッギャ」でお馴染み、かわゆいスプラッタファンタジー(形容が不自然、でも合ってる)のアートなイラスト担当・下村富美さんの美麗ジャパネスクコミックと、BL専門マンガ家さんじゃなかったのね、のヤマシタトモコさんのセンシティブレディスコミック。

どちらも貴重なマンガです。

せっかく「比較感想」という形をとっているのですから1冊づつの感想は控えめにし、根底にある普遍的なものを考えてみたいと思います。ややマジガチともいう?
        
                                           

SとN ←SとMじゃないから。ごめんね?(笑)

過去と現在。
ファンタジーとリアル。
諧謔と真摯。
アートとコミック。
天命と人智。

二つのマンガはどこまでも真逆です。決して重ならない。でも立っている舞台は同じなんです。


そして、BUMPの「花の名」。
ああ、BUMPはなんてすごいんだろう…。ここにすべて入ってます、私が語れる事など何もない。
「唄」は彼らの歌う歌でもあり、作品から聞こえる「声」でもあります。
そして二つのマンガから聞こえてくる声は、藤原さんが歌いあげる世界と同じなのです。


「あなただけに会いたい人がいる」


両マンガの伝えたい想いもここに凝縮されています。
この言葉を胸をはって言えるまでに作家様が過ごした年月と経験が、そのまま作品の個性、長所、欠点なのです。




「一緒に見た空を忘れても、一緒にいたことは忘れない。」

これは作者が作品(主人公)を通じて伝えたいことでもありますが、私にとっての(多分、皆様にとっても)「マンガ」という存在のこととも言えます。
もうこの世にない存在でも、手にした時の想いは今の「私」となって残っているではないですか…。



「僕だけに唄える唄がある あなただけに聴こえる唄がある。」

「マンガを描く」という意味を問われて、応えた。そして、「本」になりました。
「マンガを読む」という意味を問われて、応えた。そして、「心」になるのですね。

ここまで「唄」で考えさせられるのか。
ちくしょー、藤原さんの「詞(詩)」は素晴らしいなっ!!初めて聴いた時泣いたもんな!
RADとは違って、失っても諦めないもんね。


ああ、もうBUMP最高!
マンガ最高!

大人げなくてもいいや、好きなもんは好きだい!!




ちなみに「マンガ」という単語は「BL」でも「アニメ」でも「あの人」でも「命」でも、なんでも置き換えOKです。選んだ1つがその人の「花の名」なのです。

まさに人生は花。愛して、すねて、狂うがごとくまた愛す。








次ページで1冊づつの感想を。
ネタバレしてます、お気を付け下さい。

  ここからは1冊づつの感想です。
下村富美「花狂ひ」
『最初にかじったときは乾いた感じ。なのに中はジューシィ。噛めば噛むほどいろんな味がする、ザクロのようなマンガ』(竹宮恵子)
『安倍晴明』(谷垣生/小学館・祥伝社)、『魔ほろ駅前 多田便利軒』(三浦しをん/文藝春秋)、『吸血鬼と愉快な仲間たち』(木原音瀬/蒼竜社)など、多数の小説挿絵を手掛けている下村富美の独特の世界観をたっぷりお届けします。
「花狂ひ」「蝶の墓」「首」「水神」に加えて、単行本初収録となる「反魂」「鬼舞」を収録しました。
下村さんの芸術の粋まで達した「表現」は、もう、マンガじゃなくてもいいじゃん!とまで思ってしまいます。吹きだしすら邪魔(笑)
華麗な絵巻に涙ちょちょぎれです。

特に2話目「鬼舞」は圧巻。この人でなければ描こうと思わない(であろう)テーマだし、表現しきれない。まさにトリハダ。
天地開闢を舞う「芸」への業はそのまま、下村さんの「絵」への想いのよう。世阿弥の「風姿花伝」を絵巻で読んでいるかのような錯覚すら覚えます。(絶対、ここを意識してるハズ)
ただ、このマンガに限って言えばこれは売れないと思うわ…。
これを受け入れられる読み手って岡野玲子「陰陽師」のラストにがっつり向き合うタイプの方じゃないとムリと思うなあ…。深読み&うんちく好きの私でもあのラストは正直微妙、マンガの範疇超えてもう解脱の域に達してらしたから…。

作者の想いを伝えるという点ではどちらも完成度高いんですけど、読んでくれる人がいないと「マンガ」にならない。
何をもって「良い」となすのか、難しい問題です。

ちょっと極論ですが、この方のコミックを買おう!と思う人は多分私と同世代(バブル体験世代)の方がほとんどと思うんです。この世代は実生活がもっとも目まぐるしい時期ですよね?
「芸」や「万物」に想いを馳せてる場合じゃないの、ご飯作んなきゃ!仕事しなきゃ!に、なっちゃうと思うんですよねえ。
かといってお若い世代が、マンガでこういうテーマを必要とするかは疑問だし…(必要なら「風姿花伝」そのものを読むだろうと思うって意味です)
恋愛の「業」なら年齢・環境関係なく理解可能なんですけども。

って事で、他の収録作品がこれにあたります。

前ページで書いた
「一緒に見た空を忘れても、一緒にいたことは忘れない。」
は、第2話以外のお話についてです。
でもって、恋愛=人を恋う、を描くにはこの方のマンガは硬い。絵が神すぎて流れないのです。コマ送り感覚というか。初期作品の方がまだ流れてますけど、今度は切り口に個性がない。
やはりここでも何をもって「良い」となすのかを考えてしまいました。



対する萌黄組のヤマシタさん
「Love,Hate,Love.」
貴和子は、ある日ベランダでタバコを吸う男に出会った。
男は隣室に住む52歳の気だるげな大学教授、縫原。
バレエダンサーの道を諦め、バレエ講師として日々を過ごす貴和子に、彼は誠実な言葉で語りかける。
今まで恋愛を避けてきた貴和子の心に火がともり…BL界の人気作家が描く、28歳・処女の真摯でピュアなラブストーリー!
作家・三浦しをん推薦。描き下ろし後日談も収録♪

この方のBLを1冊&1回しか読んだ事がないので純粋に少女マンガ(レディス)としてだけで判断しますね。

まず、この人の描く「線」が超どストライク!ペン先や筆圧に気をつけて丁寧に丁寧に描いてる姿が想像できる「描線」に私は堪らなく弱いのです。マニアックですみません…。
も、キレイかどうかじゃなくてただ、「好き!」なんです。(もちろんキレイですけどね)

微妙な心の揺れと印象的なモノローグを1ページの中に視覚効果を考えて取りこんでいく、「岩舘真理子」形式とでも申しましょうか、絵本ちっくな魅力のある大人の恋愛マンガです。

大人…。これが今回良くも悪い。
52歳の大学教授と28歳のバレエ講師。年齢はどこに出しても恥ずかしくない「大人」(笑)
不器用に相手を探っていく初々しさと、大人故わかってしまう相手の躊躇や保身。
思うところも感じるところもあってなかなか面白い。画力的にはまだ「バレエ」を描くのはしんどいかな〜と思いますが、そこがメインじゃないし。
恋愛モードになった後は、気持ちよく楽しめます。

でも…恋愛のきっかけが「大人」に思えない。
プリマを諦め講師に徹するため、髪を切る主人公。今まで決して切ってはいけなかった髪と共にバレエへの想いも断ち切る。まるで失恋した後のように…。と、ここまではいいんです。

失恋の特効薬は「新しい恋」ですね。
で、主人公は恋します。お隣のおっさんに。
バレエしかない人がバレエやめて(といっても踊れなくなったわけではない)、ヒマでなんかしたくてまわりをみたらおっさんに気づいた。恋した。

えー?です。

これじゃよく言えば「恋に恋」、悪く言えば「発情期」ですよ…。
1つの夢をあきらめた途端に替わりの夢が手に入る幸運…、しかも元の夢(バレエ)と切り離されたわけでもない。お幸せな人だこと。
ホントは違うんでしょうが、タイミングが良すぎてそうとしか見えないのです
ほんと、その後はいいんだけども。

それと印象的な「モノローグ」、これの使い方がもったいない。

最も謙虚な例が、
「楽しくってずっと止まっていたいはずよ!」

このセリフはとても印象的です。上手い。
そしてレッスン中にこう言われてハッとする主人公。でもなんでハッとするかがイマイチわからないのです。
自分の恋心を言い当てられたような気がする…。と表現したいのかな?
だったら「止まる」という未来無さげな言い回しにハッとするかしら、相手は52歳で先が短い(失礼)のに?むしろ「止まっていられないはずよ!」じゃないの?と、若干の「???」を残しつつ読了すると後がきで謎解きが。

何でも作者様が取材に行ったバレエ教室でホントに先生が言っていた言葉だとか。(さすが、ケタ違いのリアル。)
大変感銘をうけてそんなシーンを描いたのでした。(後がきより)

だから違和感だったのです。見たシーンをそのまま放りこんでいるから。
使い方をひねればこの上なくいいシーンだったのに。

まず、このセリフを言う先生がただのモブキャラだという残念さ。これは絶対、主人公が苦手に思っている「美子先生」に言わせなきゃだめでしょう!その後一枚ムけたように踊りが深まって、回りが驚くんですよ。これならバレエマンガの意味もあり、人間関係の伏線も完全回収ですよ?(本編では美子先生から歩み寄られても、主人公はそれに応えてない)
もしくは自分でそのセリフにたどり着いて、彼の胸に飛び込むような流れにするか、です。
これが「取材」の意味、創作の基本と思います。
気に入ったからそのまま描いちゃいました♪と、気に入ったから利用させてもらいました♪じゃ、意味も価値も180度違う…。
他にもわざわざこんな言い回し?なセリフがいくつかあって、これも全部そうなのかな〜と勘繰ってしまいます。
わざわざ後がきで触れて下さるくらいまじめな作者様(描線見てもわかります)だけに、惜しいです。

お相手の52歳の大学教授(←この辺がオトメの夢、笑)、名字とドイツ文学専攻という一言しか彼の素性はわかりません。それでも問題ないぐらい彼の透明度が高い(笑) 
52歳に「老い」を一切纏わせないファンタジーギリギリの萌え。徹底的に彼の背景をぼかす事で上手く表現しています。だから「絵本ちっく」なの♪
さすが「フィール・ヤング」(笑)
だからいや、という方もいらっしゃるとは思いますが、その場合は「YOU」がオススメです。



この感想のどこが「控えめ」なのだろうか…。




余談その1:
バトル・イメソンはAlice In Chainsの「 Love,Hate,Love」も考えましたが、やっぱ「J−POP」に拘りました。
こだわった結果、歌の圧倒的な力に引きずられました。私ごときでは太刀打ちできません(笑)
でも、「作品」と「唄」をここまで融合させた感想書いたのは初めてかも。
いつもへ理屈詰めなので、感覚だけで書きあげた今回のような形はかなり新鮮で面白かったです。
どう好きかを伝えるんじゃなく、ただ好きだと叫ぶ。いいよね、たまには。
実は記事癲ィ械娃葦曚┐覆鵑任垢茲諭すげー、ほぼデイリー更新(わはは)
「初めて形式」、いい記念になりました(笑)

余談その2:
下村さんは一部作品が昔出たコミックとの重録です。知らなかったから買っちまった…。
1200円もしたのに半分読んだ事あるのはチト寂しかったな。懐かしくはあったけども。

余談その3:
3本勝負・其の参が激!激!長すぎて2回に分けるか思案中です。だったら初めから1冊づつ書けばよかったんじゃ?と、複雑な思いでいっぱいです。
次回ご覚悟下さい。




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    Comments

    ◆9月新刊3本勝負「レアコミック」への拍手ありがとうございました。

    本当は1ページで終わりだったのです、これ。
    でも比較根拠がイマイチ不明瞭な上に歌まで絡めてしまったため、かなりの高電波記事に。
    今まで拙ブログを読んで下さってモロモロ許して下さっていた皆様も、さすがにドン引くのではなかろうかと不安に思い、2ページ目感想を足したという…。

    電波記事のボツという選択肢には気づかない、気づかない(笑)



    ありがとうございました、また遊びに来て下さいませ♪
    comment by: miru-ha | 2009/09/28 01:36

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