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「銀とシュガースノー」玄上八絹/高城たくみ 〜9月新刊3本勝負・其の参「秘蔵っ子」 

先日より突然スタート、特集「9月新刊3本勝負」
9月新刊を個人的に見つけた共通点に基づいて、比較対比で読み説いていこうという試みでございます。
「勝負」と言っても同時に2冊分の感想書くだけで、決して作品に優劣付けるわけではありませんので、気楽にお楽しみ下さいませ。
 
バトル特別ルール
・バトルテーマにしたがって新刊2冊を読み比べます。
・管理人の主観で勝手に組み分けいたします。薔薇組萌黄組にしようかな。
 「薔薇」と「萌え」、BLらしいお名前でしょ?(笑)
・イメージソングはバトル・イメージで(ホント意味わからん、大汗)
・敬称を略します

第3回目・最終日の本日は、ルチルとディアプラスの秘蔵っ子対決!

◆9月新刊3本勝負・参番 テーマ「秘蔵っ子」
玄上八絹「銀とシュガースノー」 VS いつき朔夜「初心者マークの恋だから」
でいってみたいと思いま…思いましたが…。

すみません、どうやっても縮まりません。ちょっと大物すぎた…。
毎度甘い見通しですみません(泣き)
大変申し訳ありませんが、やはり2回に分けて1冊づつUPさせていただきます。
最後の大勝負ということで、ご寛怒下さいませ…。


本日は先行・薔薇組の玄上八絹「銀とシュガースノー」感想、
明日は後攻・いつき朔夜さん「初心者マークの恋だから」感想
を連続UPさせていただきます。
余談:
ちなみにここに一穂ミチさんが加わりますと、私の中の「3大グレートデビュー作」作家様の完成です。なんだって「3」に拘るのかよくわかりませんが、脳内メーカーがそう訴えるのですから仕方ないっす。




イメージソングは今日明日共通のバトルイメージソング、
キャ〜!!お久しぶり 待ってました〜の新刊新曲ってことで…



あ〜 ニヤける♪♪ あ〜次のコンサートまで待てないぃ、待ちたくない〜。
歌としてはとりたてて…なんですが、お久しぶりがとにかくうれしいです。


本日の感想は(も?)、スパイシーです。
がっつり向き合って書いてはおりますが、読んで気持ちの良いものではないように思います。
諸事ご納得の上お進みくださいますよう…。


  ◎あらすじ(新刊はあらすじつけることに致します~)
玄上八絹「銀とシュガースノー」両親の離婚によって血の繋がらないピアノ調律師の叔父・守柯(カミカ)と同居することになった高校生の秋彦。大学進学と製菓専門学校への進学かで頭を悩ませている。
5つしか年が違わないのに秋彦を子ども扱いして冷たくあしらう守柯。しかし彼に孤独の影を見た秋彦は、反発しつつも惹かれて!?
◎イラストチェック/高城たくみ(コミック派)
カラー★★☆2.5
作家様が初めて竹美屋さん以外の方と組んだ記念?作品です。(ですよね?)

う〜ん…顔はいいんだけども…。顔しかないんですよ…。
多分こういう正面バストショットばかり描いてきた絵師様ではないかとお見受けいたします。
全身像になると途端に不安定になってしまうのが…。

「口絵(中カラー絵)」は表紙とは違ったお楽しみです。
口絵にどのようなシーンが来るか、表紙の表現とどう違うか、で作家様・絵師様・出版社の個性まで推し量れ、ある意味「表紙」より情報量が多かったりするのです。(だからホワイトハートや花丸作品はあまり買わないのかしら?)想像以上の口絵にあたった時はそれだけで作品★UP♪(めったにないけども)
今回はその口絵が、なんというか残念度高すぎ。情報云々より、「絵」が正視できません。
「冬の花火」シーン、本来なら情緒あふれるイラストにできるはず。なのに構図も人物も塗りも、なにもかもアイタタで、小学生の夏休みの宿題かと思ってしまいました。
ああ、悲しみさえ感じてしまう…。
カット★★★3.0
本来「ピアノ」または調律カットが1枚は絶対に欲しい作品ですが、この方にはお願いしなかったのですね。
何度もいいますが、顔は良いんです。本当にお顔は…。でも「体」が致命的。
特に人物が2人並んだ時の人体比(大きさ)がメタメタです。キスシーンやHシーンで特に謙虚。せっかくの萌えシーンなのにザーッと冷水が…。
個人差があるから今まで具体的なイラスト練習法など書いた事はなかったですが、この人には何故か言いたくなる…。華があるから、ムケたらいい絵になる気がするんですが。
この方に限らず、自分の描いた絵を反転(裏からすかしてみたり、鏡に映す)してみたらおそらく正視できる方は少ないと思います。
きっとお若い絵師様と思うので、がんばって吐くほど描いてみてほしいかな?


◎本編感想
ルチルの期待の星・玄上八絹さんの完全「現代もの」、待ってました。

第1作「篝火の塔、沈黙の唇」読了時の筆舌に尽くしがたい感情は今も鮮明です。
読む側の度量を試される作品というのは一般小説でもなかなか出会えませんが、これはまさしくそんな作品でした。荒いながらも独特の輝きに目をそらせない気がしたものです。

でも、その後続いたファンタジー系では「独特」が悪い方に転んでしまい、どうにも読みづらく正直もう追いかけるのはやめようかな、と思っておりましたので、今作の「現代モノ」は今後を占う試金石のようなつもりでした。


結果。
「しもべと犬」以降感じた残念感は変わらず、です。
むしろ悪くなったかなあ…。言葉が悪くて申し訳ないのですが、作品に少々傲慢めいたものを感じてしまったのです。
「私の文を読め。」的な、妙な圧迫感。
私がひねくれてるせいなのかと思ったけれど、第1作目「篝火の塔、沈黙の唇」を読み返してもそんなことは感じませんし、「しもべと犬」を読み返しても(最後まで読めなかったけど)、どうにも読みにくい、とは思いますがこんな強気な圧迫感は感じませんでした。
作家様が到達した世界に自ら溺れている、というより、読者が溺れるに決まっている、と作家様が確信して書いてような妙な自信が感じられるのです。

逆切れジュリエットVS迎撃シンデレラ(後書きより)
作者様にはこう見える主役2人、私にはまったく捉えられず後書き読んで驚いてしまいました。
確かに秋彦は意味不明の理由で逆上してばっかりですが「ジュリエット」ではないし、カミカは迎撃なんてせず逃げて殻に閉じこもってばかりのワガママな人嫌い。でも「シンデレラ」?

どちらも「姫タイプ」のおつもりで書いたそうですが、この2人が「姫」なら王子はそれぞれの「親友」です。でも惹かれあうのは姫同士。なので、お互いどこに魅かれてるのかさっぱりです。
姫たちにとって王子は「都合のいい男」、振り回して行動させて解決させて、「良かったね」って言って頭なでてもらうんです。
姫は王子のために何一つしないのに王子は喜々として世話焼きまくり。友情というより依存です。

姫は自主行動しませんので、王子が活躍しないとお話が進みません。
なので作者様は、「シンデレラ」の隠された大人の事情=叔父「カミカ」を語る上でも最も大事なキモをパソコン検索だけで推理&正解させてしまうという、探偵顔負けの洞察力を未成年チーム(ジュリエットと親友)の親友のみに与えてしまいました。
で、ジュリエットは横で膝抱えて泣キベそで親友に全部説明してもらいながら、シンデレラへの恋情を募らせるのです。挙句の果てに男同士のHってどうすればいいの?あの人とHしたい〜って泣きつく始末。(注:コメディじゃないです)
3本勝負其の壱の「不特定多数」高校生も理解不能ですが、これもまた…。

成人チームは成人チームで「アダルト」を強調したいのか、わからない方が無粋だと言わんばかりの、気のきいた(つもりの)会話を延々とつづけます。
あんたら平安貴族かい!
実際にはぶつ切りの会話をこまごまと繰り返しているだけで中身空っぽ、作中に必要なセリフはほとんどありません。そのうえ誰が話しているのかよくわからなくなる爆弾つきです。

おまけにキーアイテム「音楽」の楽器やら選曲やらが本編とほとんど絡みません。タイトルにも使うほど重要な役割をする(はずの)「銀=音叉」でさえ、「あれじゃないと調子が悪い」とカミカが一言つぶやくだけ。失くしても見つかっても「ああ、そう」ぐらいの扱いで、拾って大事に持ってた秋彦の行為を事あるごとに書き続けた理由は一体何だったのか…。
ピアノのメーカーも作中の選曲も全部作者様のお気に入り。作者様は後がきで「OOはベーゼンドルファー、××はスタインウェイしかない」と登場人物とピアノの関係を書いていらっしゃいますが、そこを本編でわからせるのが小説では?
「〜しかない」の根拠が作中全く伝わらないのに、やたらピアノ名だけ出されても困惑するだけです。
とにかく、いわくありげに語られて結局大した意味がないオチが多すぎます。カミカのトラウマの原因なんてもう…。あんなに引っ張っといて、なんなの、あの希薄な関係は!

その他「リスト」のこだわり、「デヴィ」、「紫の上」に「逆ぎれジュリエット」と秋彦を飾り立てるピラメキギリギリの萌え語の羅列。これらをすべて、作者様が「粋・洒脱」と取っている節があるため、今までの作品と比べてひどく作為的・言葉は悪いですが傲慢にさえ見えてしまうのです。
荒削りながら真摯だった作風はどこに行ってしまったのでしょう…。
こんなに期待してたんだから絶対最後まで読んでやる!という意地がなければ正直読み切れませんでした。
私、BLに癒してほしいのです。修行して解脱したいわけではありません。そんな修業しなくてもすぐにお迎えきちゃうんですから。


とはいえ携帯電話の解約エピソードは、心底人に興味がないシンデレラの心情をうまく表していて面白かったし、恋愛糖度とカミカの砂糖接種許容量が比例して上がっていく着眼点も、即物的とはいえ工夫があります。
秋彦が「責任取って結婚してほしい」と思いつめたり、「ウェディングケーキを上手く焼きたい♪」など、何かにつけ結婚結婚と騒ぐのは微笑ましいと言えば微笑ましいですし、恋愛成就後はカミカと一緒に世界中を巡る仕事がしたいと、世界中のホテルからお呼びがかかるようなパティシエ目指して大学と製菓学校を両立させようと決心するところなどは、思い切ったバカらしさ(小学生思考)がむしろ清々しい。(イヤミじゃなくて)
光るところもあるんです。

刹那と洒脱と滑稽とウンチク、全部狙った意欲も買います。買うけど「引き算」と「客観」を覚えないと「エンターテイメント」は難しいです。
「人気作」をもっと研究する事、がこの方の課題かな?
既存枠(普通のBL)にはまるんじゃなくて「読者を意識」するモノづくりを学ぶという意味でです。「BLエンターテナー」榎田尤利さんや名倉和希さん(参考記事はこちら)の作品から感じられる、書き手の萌えの向こうに読み手への気遣い(楽しんでもらおう、という気遣い)が漂う姿勢、とも申せましょうか。
せっかくの才能、「これからは100円中古でいいや」と思いたくないです。
思いかけてるけど…。







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「犬ほど素敵な商売はない」 榎田尤利/志水ゆき
「恋愛記憶証明」 名倉和希/水名瀬雅良



〔絵師:た行〕
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