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「ワケアリ」 中原一也/高階佑

まずお伝えしなければなりません。

この作品は「愛してると言ってくれ」「愛しているにもほどがある」のスピンオフ作品ではありません

ん?あれ?ご賛同が得られない?

え〜と…
「愛しているにもほどがある」後がきに作者様がわざわざ「次はマグロ漁船です」って書いてらしたでしょ?で、「〜ほどがある」の双葉は昔マグロ漁船に乗っていたでしょ?
じゃ、マグロ漁船の話=双葉の過去バナだって誰でも思いますよね?ね?
お願い、だれか思うと言って。


…とにかく私はそう信じてたんです。
絵師様が違うのはスピンオフだからわざわざ変えたのかと。(こういった例、結構ありますよね?)
だから読んでいても「この子が後(のち)の双葉になるのか…」とか「双葉はいずれ船を降りるし、船で生き方を教わったけどもう戻りたくないっていってたもんな…」と終始考えながら読んでしまい、最後でようやく「……もしや、別人?」

のおおおおおおおおっ!
いや〜ん、ムダに先読みしてしまったじゃないの、そりゃ私が勝手に思い込んだだけだけどもぉ…。
「〜ほどがある」読了後からずっと信じてたんだからしょうがないじゃないの〜っ

この広いBL界には私と同じように考えている方が、もしかしているかもしれません(いねーよ)
その方のためにも一刻も早く感想をUPし、 「同志、それはちがうぞ!」と伝えなければならない。
今回私は使命感に駆られてこのような(私にしては)ハイスピードUPをしたのでございます。
おかげで夏休みが(笑)

 ←問題?の作品。好きです。


無事に使命を果たしましたので、感想はのんびりと次ページで。
先にお送りいたしました「作家考察・中原一也」をベースに感想を書いておりますので、そちらもご一読いただければ幸いです。



 
◎イラストチェック/高階佑(挿絵マスター)
カラー★★★★☆4.5←4.5以上は画像UPでUP
またもや4.5!今回の高ポイントは口絵です!
後半の健気でエロチックな鼻血エピソードをカラーカット。確かにココはカラーでなければ伝わらないです。シーン選択が素晴らしいぞ♪♪ナイスジャッジ!
むろん表紙の佇まいもいいです!平積みになっているあまたのBL新刊でハッとするほど目を引いたのはこれともう一冊だけでした。(そちらも購入済み)
浅倉の毛深さやら支岐の高潔さもいいんですけど、ワタクシ的ツボは船内(背景)の壁の「赤」さび。いい色出してるなあ…ここがあるからロゴ文字に「深紅」を持って来たんです。これが「キャO文庫」だったらきっと青かオレンジ系の赤持ってくると思うな。
ガッシュの中原さんと「片岡デザイン室」のコンビ?は鉄板です。(詳しくは 5月の読書記録をどうぞ)

カット★★★★4.0
「あれ?退行しちゃった?」が、扉絵カット見た時の第一声。
だって、昔の絵(DEADLOCKの頃)に戻ってますよ?もちろん、充分麗しいのですが。
色々と考えた結果、前半は雑誌掲載時(2007年)の絵じゃないのかなと思います。前回「眠る劣情」で私がお伝えした傾向は後半にしか見られませんし。
つまり前半はアート派マスター時代の絵、後半が挿絵マスター時代(今)の絵です。
こうやって見比べるのも面白い(◆砲福繊▲函璽鵑肇撻鵐織奪舛全然違うし。
ただ、後半は効果の腕は格段に上達してるが全体的に書き込みが軽いかな、お忙しいとは思うが…これ以上軽くならないで欲しいな。

カラーは両方とも今(挿絵マスター時代)の絵と思います。

高階さんの高潔な絵柄でくっさいオヤヂをどう表現するのかもう楽しみで楽しみで即買いでしたけど、ウデ毛とヒゲで来たかっ!生臭くても高潔だナ!!(意味不明)
もう少し志岐が本編記述通りの細腰の方が私は好みだけど、デッサン力ある方はそういうマンガ的デフォルメしないから、これはこちらのわがままが過ぎるかな。
普通に考えたら、高階さんとくっさいオヤヂほどミスマッチな組み合わせないもんね。それをここまで描き切るんだから素晴らしい!
ただ、オール漁船ストーリーながら生物カットは意外や1枚、しかもマグロじゃないの(笑) 
生物はやっぱり苦手かな?(他に比べたら、という意味でレベルとしては平均以上です)

◎本編感想
1.購入理由
「愛しているにもほどがある」のスピンオフと信じていたから。
そうじゃなかったとしても、高階さんの描く臭いオヤヂ買うにきまっとる。

2・面白いと判断した理由:
今回は文句ない「面白い( 泡」です。(「モノクローム・キス」参照)

分類不可能のマグロBL。
でも受けは「マグロ」じゃなくってよ?(オイオイいきなりオヤヂネタか)
オヤヂあり、アングラあり、コメディあり、ヒューマンドラマあり、とどめは「野生の王国」です。
これが全部マグロ漁船上(一部寄港先)で繰り広げられるんですよ?サービス良すぎです、中原さん。

総勢23名のマグロ延縄漁船第六十四豊栄丸。
攻めやら受けやらの中心人物とは別に、個性豊かな乗組員のおっちゃんたちが愉快で愛しいのなんのって。

太平洋のど真ん中で響く「南島カブ朗」通称カブちゃんカセットを聞きながら、輪になってエロ談義するおっちゃんたち。むろん「サカナ」はいいニオイの受けです(笑)
迫力ある嵐の中のマグロ漁のさなか、祈りをささげてズザーッズザーッと左右に移動するアラブ人船員。
「いーーーーやーーーーー、こないでええええぇぇぇぇっ」と絶叫しながら男らしくモリを打つマッチョオカマのOO。

ぶはははははは、たまらん!モブオヤヂ最高!
主役2人を喰う勢い、作者様の力の入れようが分かろうというものです。

むろん主役もいい味というか、いい「ニオイ」してます。
今作の攻めオヤヂはマグロ漁船の船長、とてつもなく臭ってますよ、この人も(笑)
魚を扱うから生臭いんですが、今回は何といっても潮の匂い。
作品から漂うんじゃなくて、攻めから漂う(と感じる)んだから大したものです。
だから支岐(受け)の小悪魔フェロモンがいっそうおいしそう(笑)、わかるわかる♪
蠱惑的でいかにも「ワケアリ」な美青年、オトコあしらいも上手くてただならぬ雰囲気です。
彼が気になって気になって、翻弄されまくるエロオヤヂの脳内妄想がとってもねちっこくて笑えます。

金髪美人のピンナップの顔を頭の中で支岐の顔とすげ変えて(おっ、イケるじゃねえか)って…わははは、おっさんくさ〜い♪

と、浮かれていたらこの後はあれよあれよのハードボイルド。
こりゃ、借金のカタに売り飛ばされてた頃の古き良き?マグロ漁船ですね。
しかもまさかの攻めによる「殺人」(←重要ネタバレのため伏せ字にいたします)、う〜ん、ただのコミカルオヤヂBLとこういう形で一線を画すのか…。
安易なのか胆が据わってるのか、判断が難しい決着ですがさすが中原さん、今ノッてますね。

後半の野生の王国もこれまた意外。
前半のハードボイルドを受けて血なまぐさい後半かと思いきや、驚きの海と生命の讃歌・人と動物との共生です。
魚を捕獲し(時に乱獲)、命を喰らう立場の人間が、どうやって魚と「共生」するのか。なんとも奥の深いテーマ(正確には魚じゃないけど)
志岐はネットであの「声」を拾うほど好きだったから、逃亡先に「海」を選んだのかなと思えるエピソードににんまりです。
そして最高にいい場面での「私でよければ抱いてちょうだいっ!」は乗組員ならずとも爆笑。
あんな夢のような出来事があったらどんな朴念仁でも恋に落ちますよ、まさしく海の精霊の化身だもの(オヤヂ、ホントにこう言ってます。わはは、ベタ惚れ)

おかげでこの後のHの濃い事。お互いに相手の一番かっこいい姿見た後ですから…。
我ながらオヤヂくさい、とセルフツッコミしながらも言葉でいたぶり相手につっこむ(おいおいおい!)船長。(船長は漁船のTOPじゃないんですね〜、知らなかった)
この時の志岐のセリフが、これまた…。
今回の受けの志岐クンはとっても経験豊富な子なので、オヤヂのエロ言葉攻めに負けずに言葉でも応えちゃえるんです。(この辺でようやく「双葉じゃないんじゃ…?」と気づいたのであった)
なのでエロトークがまあ、ねっとり、じっとり(わはは)
こんなに「……」(三点リーダー)がどっさり使ってある中原作品は初めてです!

「ぁあっ、……も……死に、そ……です」

死にそうって、あんた…。
今どきのBLでこのセリフはまずお目にかかれませんよ、ぶはははは!
海の精霊(プッ)にこんだけ死ぬ死ぬ言われたらオヤヂ、鼻血どころか脳卒中が心配です。(36ですからいうほどオヤジじゃないけどね)
おまけに何ともカワイイ、志岐の萌え気配り(口絵参照)この仕込みのためにお預けだった訳ですね。船長、いろんな意味で昇天です。

海ならではのエピソード満載で前半とは全く違った楽しさです。
これはオヤヂだけでなく、海が好きじゃなきゃ書けないわ。
もし、本編に次作があれば志岐はイルカに乗る、とワタクシ断言いたします(ぶはははは!)


3.イタイと思った理由
イタイ、というほどではないですが、なんで志岐は岡本を「あの時」きっちりやっておかなかったのかが疑問です。後からわかりますが志岐にはそれだけの力があります。
あそこで仕留めておけば(おい!)、後半あんな目にあわなくても済んだと思うんです。いつかはあうでしょうが…。その辺の齟齬がちょっと「?」
兄さんへの刷り込まれた恐怖をどうやって克服して逃げてきたのか、そのきっかけも謎と言えば謎かな?

そして最大の疑問、浅倉の初体験は中学の音楽教師?高校時の近所の人妻?どっち?
これだけはうやむやにできん!(笑)


4.総評
まいった新刊5冊の中で唯一の「面白い( 法」(,鉢△龍拘屬お1人いらっしゃいますが)
今年の中原さんは新刊買いに不安なし。ノッてます。
臭って汚れて所帯じみてて、でもかっこいい「オヤヂ」を書ける作家様は中原さん以外思いつきません。
英田さんは汚し方がダンディだし、榎田さんはもっと清潔(笑)で屈折してるし、剛さんは一匹狼しか書かれない(様な気がする)もんね〜。

後半でハードボイルド展開を貫かなかったところも、作者様がノッている証拠と思います。
普通なら新たな敵か単なるラブラブ後日談です。
後半だけでも独立したBLにできるじゃん的ネタを無駄に引っ張らず、さっくりまとめたのも素晴らしい。しかもマグロ漁船である事を最大にに活かしてます。
小さな仕込みまで含めて、よくできたエピソードのお手本みたいな短編です。トレビアン!!
ただ、志岐の過去が厄介なだけに最後まで志岐=双葉説を信じてしまっていて(ご丁寧にも偽名使ってるから可能性としてはありえたのだった…)、浅倉とは今も続いているのかとか、いらぬ心配しながら読んでしまったのが自分的に残念。



◎イメージソング


そのものズバリ、「舟」です。
色々くみ取れる本編ですが、大きな愛の海に漂う舟、のイメージで選んでみました。
「南島カブ朗・通称カブちゃん」も捨てがたかったんですが(笑)
前半と後半でテイストが全然違うから、1曲選ぶのが難し…。


「クジラの歌」については、本当は「これは無理」という科学的根拠がいくつかあるのですが、それを言いだすと野暮になるのでひとまずおいといて。(一つだけ言うと人の肉声を海中に届かせるのはムリ…、クジラは水中で歌ってるから遠くまで聞こえるんです…)

本編記述に一番近い音をYOUTUBEで探してみました。でもきっと本での印象と違うと思いますので、興味のある方だけ聞いてみて下さい。
画面貼り付けはやめて、URLだけにしておきますね。
http://www.youtube.com/watch?v=OvLP7n5XA3g










【ブログ内関連記事はこちら】
「ワケアリ」 中原一也/高階佑
「ワケアリ」先行付録・「作家考察・中原一也」
表紙ギャラリー〜高階佑
「モノクローム・キス」 安曇 ひかる/水貴はすの
まいったなあ…
「小説bBOY7月号-黒の衝撃」・イラスト&コミックチェック後編
5月の読書記録
当ブログ用語辞典




〔絵師:高階佑〕〔カラー:★★★★☆〕〔カット:★★★★〕


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Comments

こんばんは♪

実は私も最初「あ、双葉の話ね」と思ったんですよ。ところが、中原さんのブログ(日記時代からすんごい面白くて日参しています。「生まれ変わってもホモ書きたい」に爆笑)で、「違うんですよ〜」という話が載っていたので「あ、そっか〜」と。ブログで先に確認したくせに、思いっきり表紙を間違って、別の本を手に取りましたが(コンタクトレンズがつけてなかったとはいえ…)。

で、そんな中原さん念願のマグロ漁船、(雑誌掲載時から)絵師が高階さんってマジ?あの高階さんにそれ描かす?とすっごいビックリしたんですけど…後半のフシギ話読んで、ああナルホドなと。高階さんと云えば、ちょっとフシギな話に絵付けされることが多い方なので、そういう意味でもガテンがいきました。

なんか今年の中原さん、お好きなものを楽しく書かれているので(もちろん生みの苦しみはあると思いますが)、いい感じだなあと思います。ただ…やっぱりこの作品でも36歳のブ厚い壁が。なんでいつも36歳なの?>中原さん …私(とエダさん)に云わせれば「30代なんて別にオヤジじゃない」、でも中原さんは36歳でオヤジをお書きになりたい方なのね…。きっと斑目も36歳なんだろうな…。
comment by: 秋林 瑞佳 | 2009/09/02 22:09
秋林さん、いらっしゃいませ♪♪

秋林さんの書店イベント(?)申し訳ないと思いつつ爆笑しながら拝見しました。(思い出しても、プッ)
もう体調も視力も万全でいらっしゃるとのことで安堵しております、って秋林さん宅で書きたかったのに結局ここで書いてしまって申し訳ありません…。

やっぱり双葉の話だと思いました?ですよね?わ〜い、嬉しい♪

中原さんのブログ、面白そうですね〜。「生まれ変わっても〜」明言!ぶはははは!
もともとめったにサーフィンしない上に、先入観付きで本を読みたくなくて(裏あらすじ読むのも嫌なぐらい)、作者様ブログはほとんどいかないんですが、今回はそれで先入観が避けられたんですもんね、こういう事もあるのかあ。
これからは通おうかしら。手始めに中原さんブログのぞいてみます♪

やっぱり前半は雑誌掲載時の絵なんですネ>高階さん。
後半のフシギ話(海のトリトン)といい、前半の急展開ハードボイルドの質といい、大きな声では言えませんが喘ぎのセリフ運びといい、なんだか「昭和」くさいですよね。
わざとそこを意識して書かれたのかな〜と思っています。後半なんて、イメソンに加山雄三つけたかったもん(笑)

>なんか今年の中原さん、お好きなものを楽しく書かれているので(もちろん生みの苦しみはあると思いますが)、いい感じだなあと思います。

うんうん、作者様がノッて書いてらっしゃるのが伝わってきます。

>やっぱりこの作品でも36歳のブ厚い壁が
ワハハ、本当にその通り!私も秋林さんと榎田さんに1票です。ベルリンの壁でさえ崩壊しているのに、BL界では今だそびえる35と36の間の高い壁。
私が感想記事中で、わざわざ「オヤヂ」と表記しているのは普通の「オヤジ」ではないBL界独特の「オヤヂ」だと言いたいがための特別表記だったのです。
おかげで変換めんどくさくて、記事完了後ようやくPCが一発変換してくれるようになりました。
こうやって腐仕様になっていくのね…。

中原さんが壁を崩壊させる作品を読むのが楽しみです、後2年ぐらいかかるかな〜?
comment by: miru-ha | 2009/09/03 11:31
コメント下さった皆様、拍手下さった皆様、どうもありがとうございました。

臭いオヤジに大喜びの管理人の状態が良くわかる、浮足立った記事でございます(笑)

だあって、オヤジって言うより昭和だもん、このノリ(わははは)
ご自分の好きな事を、溺れ切らずに書いてくる作家様ってやはり実力のある方と思います。

普通は毎回同じ(ような臭いオヤヂ)だと飽きも来るし、実際全部が当たりじゃないんですけど、今年はなんでか選んだ作品みんな当たり。
これは作者様の、モブまでオヤヂで何が悪いんじゃーという潔さに脱帽(笑)


次の臭さは何なのか、とっても楽しみです♪
comment by: miru-ha | 2009/09/26 15:29
■このページに拍手下さった皆様、本当にありがとうございましたm(*・´ω`・*)m

書いた当初は2〜3ポチで終わっていた作品なのですが、その後なぜかじわじわと…。
もしや「オヤヂ」表記にご賛同いただけたのかもしれませんね。

この作品が拙宅「オヤヂ」表記の初デビューでございました。
BL界では35を超えるとオヤジ呼ばわり、40で現役引退と、後期高齢社会に逆行する非常に厳しい現役年齢制限がございます。
(最近はオヤジブームで攻受ともに40超えも増えましたが、これは書き手も年を重ね、許容枠がずれていったからと思われます)
ゆえにわたくし、BL界特有の35歳「オヤジ」を「オヤヂ」と表記してリアルオヤジと区別しているのでございます。

これ書いてから数年経った今では、壁は「38才」に移行しつつあります。が、わたくしも同じだけ年を重ねているので喜べません☆



それにしてもこの表紙、素晴らしいよね…♪


comment by: miru-ha | 2011/07/02 01:07

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