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「アマンテ」 華藤えれな/円陣闇丸

月末は新刊ラッシュで、買わなかん、読まなかん、で大忙しです。

で、読後感想に取りかかったはいいが途中でうっかり他の本を読んだがために書く気力が萎えてしまい、感想中断した記事が一体どれだけある事か。
これを防ぐため、最近は買っても書く時間が出来るまでガマンする事も多いのです。結果、新刊の旬は薄れ書店店頭で言えば「準新刊コーナー」に落ちちゃった本が拙ブログにとっての新刊に。
「出たばっかじゃん!」と思う本が上がったら(例:「いとし、いとし〜」)、よっぽど鼻息フガフガポイントがあったんだろうな〜ってお察し下さればほぼ当たりです。


本日は、当家ではピカピカの「新刊」
華藤えれなさんのドラマティック官能異国譚・「アマンテ」でございます。

「マスカレード」
「サウダ―ジ」
「エルミタージュ」
ときて、今作が4作目。「サウダ―ジ」のスピンオフとなっております。
(「上海夜啼鳥」はマイカテゴリーでは「中国」なので「異国」とは別モノなのです。旅行業でも中国は他国と別扱いですから仕方ないのん♪)

実は華藤さんはこのシリーズしか読んだ事がないので、トンチンカンな事言ってるかもしれませんがそこはお許しを…。 

※今回のネタバレ、「サウダ―ジ」「アマンテ」の両方にわたっていますので、お気を付け下さいませ。


  ◎イラストチェック/円陣闇丸
カラー★★★☆3.5
お仕事しすぎです、先生!
武将画帖(笑1)にクリアファイル(笑2)に雑誌の表紙、コミック、小説イラスト。
ファンとしては嬉しいですけど、どうかお倒れになりませんよう…。
 今回はご多忙故かカラーがかなりおとなしい。元々美麗な絵柄ですのでそれに助けられてはいますけど構図や彩色に冴えがあまり…。
これじゃ「アマンテ(愛人)」というより、「ヤクザな社長と秘書」? タイトルから見るとちょっと迫力不足かな?
と、思わせておいて、
帯コピー「あなたの愛なんて…欲しくない」
これとセットでこの表紙の価値が上がります。
ロベルトの実現しなかった夢の具現としての1枚なのです。上手いな!
ただ、帯とセットが必須ですから「白手袋」が帯で隠れる位置に来てはいけません。
そこが惜しい。
口絵の「黒」の表現は素敵でした。

カット★★★☆3.5
よもや円陣先生のイラストを迫力不足と思う作品に出会うとは。
善し悪しは別として、とにかく濃厚・刹那・狭隘な恋情でございますのでその象徴であるタンゴシーンがおとなしいのが何とも残念。
P77なんていじめられっ子が「え〜ん」って泣いてる様にしか見えず笑ってしま…いやいや。「今にも流れそうな涙を手の甲でぬぐう」と本編にあるのにロベルトめっちゃ泣いてるし。だから円陣先生お得意の色気が感じられなくなっちゃったのかなあ…。
Hシーンは♪♪♪なんですけどね。
ラストカット。珍しく円陣先生のデッサンがくるっています。が、攻めの「尻」はなかなか拝見できませんので、結果オーライです (死ぬ前にこのブログは全消去しなければならないと今さらながら噛みしめています。)


◎本編感想
オボレル

愛に溺れ、言葉に溺れ、雰囲気に溺れ、イラストで溺れます。


主役のお2人、のっけからドラマティック。でもこれがこの人たちの「平常」です。

悍さと艶濃さを湛えた相貌を持ち、 あらゆる悪の権能を司った魔王のごとき威圧感、冥府の神かと思わせる不吉な尊大さをまとわせたマフィアのドン・ビクトール。

片や、純金の髪、上質の肌、青水晶(サファイア)と琥珀を思わせる左右非対称(ヘテロクロミア)の瞳で、インドのマハラジャに愛されたネコ科の獣、のようなロベルト。(ムスターファか!)

出会いからしてお互いこんな感じ。称え方がいちいちクドイ豪華です。
「平常」でこれですからスイッチ入っちゃたらそりゃもう(笑)
なにせタイトルが「アマンテ(愛人)」ですから、超絶狂おしい愛がテーマソング「ブエノスアイレス・オラ・セロ」に乗せて官能的に繰り広げられます。イメージソング今回無用?(いつも無用という意見は却下)
セリフからシーンからあまりにも濃厚かつ舞台チックで、あの円陣先生のイラストが迫力不足に思える次第となるわけです。

「サウダ―ジ」同様作者様がアルゼンチンに相当傾倒して書かれてますので、その情熱がタンゴとバンドネオンに乗り移り、本来なら失笑ものの男同士のタンゴが疑似H行為にまで高められてます。もともと「踊り」にはそういった要素があるのでさもありなん、ですけど前作よりドンとロベルトの培った年月が長い分タンゴに込めた想いに迫力があります。

ここまで極めれば、立派に個性です。
これはもう「ミュージカルBL」 別名「カーニバルBL」ですね。満喫するか照れ笑いかのどっちかです。
以下に、軽い相性診断テストを付記しておきます。
ドンがロベルトを慰める時のセリフ。どれがいい?
1.「もう泣くな、ロベルト」
2.「ロベルト、お前の涙は見たくない」
3.「ああ、ロベルト、ロベルティート。愛しい息子よ。何がそんなにお前の瞳を曇らせる?」(改行しちゃったよ、プッ)
1=一般小説
2=通常BL
3=ミュージカルBLです。
3までOKなら、この作品をこの上なく楽しめるでしょう。



通常、後付けリンク作だとムリムリつじつま合わせで読んでてクールダウンしてしまう事が多いですが、今回は逆。前作でレオンの敵だったロベルトがどうしてそうしたかを上手くリンクさせてあって、これ読んだ後だとむしろ前作が軽く思えます。
この調子でラストまで行ってくれれば今年のベスト10に入りそうなほど楽しかったんですが、残念ながらラストが…。
ハッピーエンドは望むところですが、あまりに唐突でビックリ。

あの最終手段がとれないから、こんな大事になったんではなかったの?あれがOKならロベルト悩まなくてもすんだじゃ?ってことはレオンに酷い事しなくてすんだわけで、当然ホセも死ななくてすんだんです。
ドンがあの決意を出来たのが最後のあの時だったから、って事なんでしょうけど強引すぎて、ドンとロベルトの死亡回避のためムリヤリひっぱって来た結論にしか見えない。
ドンもロベルトも共に修羅の道を歩む…の方がタンゴの切なさが一層増すと思うんですけど、あれでは手切れ金ではないですか。ドンが「血の掟」に例外作っちゃだめでしょう?

おまけにレオンが可哀そうです。2人が幸せになるための組織へのスケープゴートとして育てられた、みたくなっちゃいました。朔弥がいなかったら発狂ものの孤独です。
よもやこんな形で前作の価値が浮上してくるとは…。上手いといえば上手いの?


9割まで急上昇、残り1割でゴンと落とされるどこまでも激しい凸凹の本でした。華藤さんの個性そのもの、という気もします。
でも、落ちた場所が最悪、というわけではないので他の作品も読んで、もう少し知ってみたい作家さんかなとは思います。


余談:「個人的がっかり」
「サウダ―ジ」既読の方は本編読んでのけぞられた事と思います。
(私も得意の’イナバウアー’出ました。)
ロベルトは「ジジ専」だと誰もが思っていた(に違いない)からです。
ドンは絶対50超えてると思ってましたよ!だから新刊即買いしたのに!!(え〜そうだったの?)

スピンオフが「ロベルト」だと知った時、これは攻め記録更新か?(←「さらってよ」参照)と色めき立ったのに、なによ、40いくかいかないかじゃないの。しかもそこはっきりさせてくれないし!!
攻めが43歳以上の作品(小説)を本気で探してます。

 

◎イメージソング
  「Wonder」 feat. May J./クレンチ&ブリスタ

PV: http://www.youtube.com/watch?v=aUehG4viAEY

こちらは、イメージソングとしてはいい線いってると思います。
でも今回はテーマソングがあるから(笑)

もちろん音楽にこだわる拙ブログ、ご用意しておりますよ。YOUTUBE。

「ブエノスアイレス午前零時(オラセロ)」
動画: http://www.youtube.com/watch?v=Y-FsJXGcoYQ

バンドネオン神業です。
あの2人がこれで踊っているわけです。でも難曲よねえ…。

ピアソラと言えば普通は有名な「ブエノスアイレスの四季」が出てくるところ。この曲はツウ過ぎる。さすがこだわりが違います。私も今回初めて聴きました。
イントロの黒板ひっかいたような、悲痛な弦の響きは「真夜中の汽車」の表現らしいです。

いやあ、勉強になるなあ。BL。



 

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[小説・作家名か行]華藤えれな | comments(2) | trackbacks(0) |

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Comments

攻が43歳以上と聞いて飛んできましたよw

私が知る限りで最高齢は、水壬楓子さんの「スキャンダル」「リスク」の久賀53歳です。
しかもどS!(ここ大事ね)
ただ、残念ながら挿絵がオヤジというよりおじいちゃんで…激しく残念なことになってます。

その次が火崎勇さん「恋の片鱗 記憶の欠片」の黒城48歳。
こちらはお話もツッコミどころ満載で、かなり私的には大ヒットでしたw

アマンテってサウダージのスピンオフだったんですね。
サウダージ積んだままだから、これ買っておかないといけないわ…汗
comment by: わにこ | 2009/06/30 02:14
わにこさん、飛んできて下さってありがとう!!

>私が知る限りで最高齢は、水壬楓子さんの「スキャンダル」「リスク」の久賀53歳です。
なっ!本当ですか!!
53歳って一気に10歳も更新?すげー!!
水壬さんファンタジーもののイメージだったんですが、こんなチャレンジ作品も書いてるのか!!

>しかもどS!(ここ大事ね)
わはははは、もち最重要ポイントです、同志!

>挿絵がオヤジというよりおじいちゃんで…激しく残念なことになってます。
こんな風に書かれたら、もう1つの厄介モノ「あまのじゃく体質」が発動してしまいますよ(笑)
今から買いに行ってしまいそうです。

火崎さんは先日アツく語らせていただいた1ファンとしては必ず読まねばなるまい。これ、知らなかったな〜…。
>ツッコミどころ満載で、かなり私的には大ヒットでした
うわ、ものすごく楽しみ♪
やらかす時はゴンとやらかしますからね〜(おいおい)
「マヨネーズ」は一生忘れません。

詳しく教えて下さってありがとうございました、大感謝です!!
comment by: miru−ha | 2009/06/30 14:23

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