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イラスト考察完成記念・奈良千春様考察〜龍とDrシリーズ

イラスト考察完成記念、
挿絵マスター&イレズミマスター・奈良千春様〜龍とDr.シリーズ特別考察をお送りいたします。

イラスト考察発表後じゃないと色々とわかりにくかったため、これも2ヶ月ほど抱えてました。
良かった、お蔵入りにならなくて…。


思った通り長くなりましたので、2日にわけて掲載です。
もう縮める努力は放棄しました。初めから放棄しておけば先週落とさなくて済んだのに(笑)


本日はイラスト編
明日は本編感想&イメージソング
です。

ネタバレしておりますので折らせていただきます。



        龍の恋、Dr.の愛(講談社)   龍の灼熱、Dr.の情愛(講談社)


奈良千春ヒストリカルギャラリー(笑) 壮観。

◎イラストチェック/奈良千春
カラー(全作平均★★★★☆)
ホワイトハート(以下WH)は口絵カラーがないのが惜しい、というか昔のままといいますか。
ここまでBL(パープルバージョン)が増えてきたのなら、こちらは独立&デザイン一新させてもいいと思うんですけど、新人育ってないから後が続かないかなあ…。
コバルト文庫と共に小回りのきかない大企業の典型的な例です。WHというより講談社そのものが、ポリシーというか活気がまるで伝わってきません。
創業百年フェアも地味すぎです。せっかくいい企画なんだからもっと宣伝しないと!
S英社のマンガに頼りすぎの姿勢もいかがなものかとは思いますが。(あの「走れメロス」はないよねえ)
                                                                                                                                       
ヒストリカルギャラリーを眺めていただくと、「アート派」→「アート派マスター」→「コミック派」への変貌が良くわかります。
(WHでの)1巻目なんてほんとに「アート」
使用色も控えめで浮世絵の様な味わい。丸尾末広氏チックとも言えようか。(画像は丸尾氏のアートコミック本「パノラマ島奇譚」・クリックで拡大します)                                                            

5作目「龍の烈火〜」からコミック派へ。人物の切り取り方がガラッと変わってます。最新刊「龍の仁義〜」はマンガ魂真骨頂。
複数人物を全身とバストアップor顔のアップの組み合わせで描くのはコミック派(、またはマスタークラスの特徴です。それを表紙に持ってくるのはかなり熱いマンガ魂(笑) 「コミックは顔が命」、マンガ魂が顔を小さくする事を拒むのです。
後はデジタル着色云々もですが、動きのある人物描写。
同じようなポージングの「龍の恋〜」と「龍の右腕〜」での「動」の差がそのままアート派とコミック派の違いです。指先まで表情(動き)をつけるのはマンガ家のサガです。

このシリーズの表紙絵は奈良様他作品に比べて一見描き込みが少ないように見えますが、描き込んでないのではなくこだわりの方向が違うのです。

まずは「龍」のこだわり。タイトルに冠する「龍」がどの表紙にも必ず描かれています。どこに、どんなふうに描いてあるのか見比べるのも面白いです。
3巻「龍の恋情〜」なんて、何と巧妙な忍ばせ方。並みの絵師様なら絶対着色してます。

何故それをしないかというと、ここでもう1つのこだわり、「色」です。
多分、「章」ごとのイメージカラーを決めていらっしゃいます。

1〜3巻…黒(沈黙・陰謀)
4〜7巻…赤(激動・情念)
8巻以降…青(冷静・英雄)

本編がちょうど1章(抗争前夜編)、2章(抗争突入編)、3章(抗争後日編)、の様なくくりになっているので表紙もそれに倣ったテーマカラーでまとめてある、と思うんですが…。
原作消化率・業界1,2の絵師様だからこそできるハイレベルなこだわり、まったく素晴らしい消化酵素をお持ちです。

この法則に従うと、夏に出る2人の馴れ初め編2冊は「緑(始まり)」でくるんじゃないかな〜、と予想してますが果たしてどうでしょう? 
今の奈良様だと「ピンク(恋・発情)」の可能性もありますけど、それはなんかいや(笑)



カット(全作平均★★★★★)←でた!満点!
アートの様なカットあり、まるでマンガのカットあり、入魂のイレズミと共に極上の「挿絵」です。WHにしては1冊あたりのイラスト枚数多いと思います。ヒドイと4枚とかザラな、バラつきの多い文庫なので。(特にグリーンバージョン)

キャラもお話もコミック調なので、コミック派(後半)の奈良さんとは特に相性いいです。
ドレッサーの上の「クマ」まで汗かいてるもんなあ(わはは!)←何巻のカットか探してみて下さい。

姐さんが美しい、というより可愛くなっていってますけど他に美形がゴロゴロ出てくるので描き分けるのも大変でしょう。樹生さんぜったい美形のバリエーションで遊んでると思う(笑)
ここまでの描き分けは他の絵師様では難しいと思われます。

奈良様には上記の丸尾氏のようなアートコミックを描いてほしかったですが、今描くと「バットマン」になっちゃうかな…。でもアートコミックが売れそうな絵師様なんて奈良様ぐらいしかいないものね。

シリーズ最新刊「龍の仁義〜」ともまったく違う、最新の絵(「b−BOY黒の衝撃」参照)に見られるグレイ化のままで新刊(新装版)は、嬉しいような怖いような…。
こだわりが素晴らしいだけに正直複雑です。でも、何度も言うが「どすこい化」よりは全然いいです。

※グレイ化
描きなれすぎたマンガ家さんが陥る次ステップの一種。
どすこい化と逆現象。頭が大きい逆涙型、捕獲された宇宙人の様なバランスになる。
服を着た「足」の表現が一見、関節を無視したヒイラギの葉のようになるが(ヒイラギあんよ、と呼んでいます笑) この線は実はかなり高度なデッサン力がないと描けません。模写をするとよく分かるので一度挑戦してみて下さい。私は昔、ガンダム(安彦良和画)の模写で学びました(笑)

奈良様、ここまで到達するの早いよ!




さて、明日は本編感想とイメージソングをお送りします。
これよりは短いです、ご安心を…(笑)







【関連エントリー】
「龍の求愛、Dr.の奇襲」 樹生かなめ
イラスト考察完成記念・奈良千春様考察〜龍とDrシリーズ
イラスト考察・「イレズミ」
イラスト考察「コミック派」と「アート派」
イラスト考察・「女装とBL」2009
続・「笹上嬢を探せ!」〜イラストチェック臨時便



〔絵師:奈良千春〕 〔カラー:★★★★☆〕 〔カット:★★★★★〕 
〔画:イレズミ〕  〔画:グラミー賞〕 〔画:ギャラリー〕



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[【特別企画・イラスト編】]絵師特別〜奈良千春 | comments(2) | trackbacks(0) |

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Comments

絵の上手い方に比較的多いと思うのですが、黄金バランスで描くのに飽きてしまうのか、だんだんデフォルメが強い画風になっていって、読んでるこっちが「どこへ行き給ふー!?」と叫んでしまうことがあります。

たとえばマンガ家の日渡早紀(←漢字違うかも)さん。『ぼくの地球を守って』の絵が大好きだったのに、今の絵はかなりデフォルメが強くて、キャラの顔に「上手さ所以の歪み」があります。真東砂波さんもそう。『FAKE』の1〜2巻の頃は少女マンガっぽい絵柄だったのに、3巻以降〜現在は顔も身体もラインはかなり歪んでいる…。どちらもヘタなのではなく、「上手さ所以の歪み」なんです。あーうー。

奈良さんはしょっちゅー絵が変わる方ですが、どの時代の絵でも、ベストはこの「龍&Dr.」シリーズ。なんかこのシリーズだけ飛び抜けた出来なんですよね。
comment by: 秋林 瑞佳 | 2009/07/23 21:24
秋林さんこんにちは!
びゃーたりさん(日渡さん)、全くその通りです(号泣)

特集が「イラスト考察」でしたので、あえて触れなかったコミック=マンガマスターの発展形というのがあります。
これは「どすこい化」「グレイ化」とも関係あるんですが、コミックマスターが次段階としてアート派に転向した際に選択する表現方法の差がこういう形に分類されるってことで、実はこちらが大元なのです。

マスター到達後その絵を維持する方とアート派に進む方に分かれますが(もちろん無自覚)、先のびゃーたりさんや以前書いた松下容子さんなどは典型的なアート派転向型。
このタイプに共通するのは絵にも作品にも「自己陶酔」が入ってしまうことです。
ある程度の陶酔は創作には不可欠ですが必要以上の陶酔は読者おいてきぼり。それがお話にも出てしまうから…。
「どこへ行き給ふー!?」と絶叫したくなる気持ち、とってもよくわかります!


なのでベテランさんで「絵」が歪まれた方はお話がやや自己満足展開、昔からのファンならついてきてくれるハズ、な連帯意識推奨マンガになっている事が多いです。
つまりマスターの頃に比べるとあまり面白くない…(笑)

奈良さんがここまで到達するのが早い、と書いたのは、アート派マスターからコミック派に転向してそれほど日数がたってないのにもうコミックマスターの領域に達してしまった!という意味だったのです。
ホント、すごいよマスターナーラ。
さすが腐ォ−スの達人(笑)










comment by: miru-ha | 2009/07/24 09:03

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