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真夏の祭典・萌え燃え華不魅様♪ 第5回〜「鉄錆廃園」

真夏の祭典・萌え燃え華不魅様

お待たせいたしました(自分に言ってます)、連載開始から18年の時を経て遂に完結!
愛蔵版で豪華に復刊された伝説の一大ファンタジーをお送りします。
まさか、この作品の完結感想が描ける日が来るなんて…。

あらすじは密林さんからいただき、少々手直ししております。(おこがましいですけど…だって読みにくいよ、これ!)
皆様ご協力のアンケート結果発表&カプ特別考察も次ページでご用意しております。

■第1巻あらすじ
九人の魔物に一族を殺され、双子の姉を連れ去られたハザは“外れの”魔法使い・ジェルソミーナと出会う。彼とともに鉄錆廃園へ向かうハザ。
そこで最後の古代王国「ヨナ・エリドゥ」の天人たちと、魔物の戦いに巻き込まれ……。

表紙チェック:アルセイデス



■第2巻あらすじ
幾千万の魔軍が人界を襲った 六百年年前の大災害〈マグナ・ディザスタ〉。
すべての元凶は、人にして魔法使いでありながら人界を裏切り魔物の王となった男―イーサ・メル。そのイーサ・メルが語りかける。ジェルソミーナ=ソダイに「戻っておいで、我が半身よ」と…。
長い戦いを続けるソダイは、ヨナ・エリドゥで「天の玉座」の本体に侵入する!?
 
表紙:ジェルソミーナ

■第3巻あらすじ
ハザの双子の姉・リイスが…!「トゥエの鍵」はハザのもとへ。
そしてハザの中に収まらず暴走し出した月闇姫の力は、すべてを喰らいつくさんと、サン・レートへ、世界へと流れ出す…!



表紙:カラ(ええっ?笑)                                                                    

                                                             

■第4巻あらすじ

サン・レートは滅ぶ。ソダイは、すべての者に撤退を呼びかける。そして、ヨナ・エリドゥでは、最終プログラム「エレシュキガル」が発動、天の玉座に取って代わり、天の丘は崩れていく。
ソダイとイーサ・メルの長い宿命は、どんな結末を選ぶのか。伝説のファンタジー、ついに完結!!


表紙:イ―サ・メル



◎表紙チェック
さすが1200円の豪華本、表紙の押し金装丁にうっとりです。
当初予定していた描下ろしが作者様体調不良のため実現しませんでしたので(残念!)、連載当時の絵です。
4人(4冊)しかない表紙人物なら既読の方ならまず、
「ハザ、ソダイ、イーサメル」は即答、あと一人をどうするかで意見が分かれる様に思うんですけど、なんと「アルセイデス・ソダイ・カラ・イーサメル」でした。
こ、これは予測できないわ(ぶっはは!) まさか、ハザが選外なんて!!
当時の絵でハザの「ピン」 がなかったのかもしれませんけど、びっくりしました。だって主役よ?
3巻がハザじゃなくカラなのはコミックス初収録の番外編のせいかも知れませんけど(大昔、雑誌で読んだな、コレ)、カラ大出世ですね!
でも1,2巻に比べると3,4巻は色も背景もイマイチな気がするんですが…。特に4巻のパープルはチト微妙。

◎本編感想
華不魅さんのデビューは1989年青磁ビブロス(現リブレ)からで、実は我らが?「BE−BOY」にも一本腐短編(←コミックス未収録の伝説の一作・なんと学生もの!)を描いていらっしゃる腐力漂う少女マンガ家様です。
☆この頃「BL」に全く目覚めておりませんでしたので、この伝説作「Lair」は未読です。今、とても読みたいのですが…。どなたかもし持っていらっしゃる方いらしたら是非お話をお聞かせ下さい…っていないよなあ…。

今回は地球?規模・世界創成編「鉄錆廃園」。
人界、魔界、狭間の界(トゥエの世界)、の3つの世界が複雑に関係しつつ広がっていくファンタジーです。
人界だけでも多数国家に民族、5大古代王国なる既に存在しない歴史上の国も出てきて、ゲーム界なら速攻「公式ガイドブック」が発売であろう入り組んだ世界設定。
いわゆる「ムウ」伝説のように超高度文明を営んでいた古代王国と古代人が「ヨナ」以外すべて滅び、残された遺跡や遺物と「魔力」を使って人々は生活しています。
最後の古代王国「ヨナ」でさえ「あるじ」である古代人はもういないのですが、遺された守護族「天人」が最後の砦・空中都市「ヨナ」を守りつつ地上の国々を監視と管理しているのです。

この世界の基本は「対」、有と無、人と魔物、炎と氷、海と空など相対するものが互いに支え合って世界を構成するのですが、「トゥエ」という異端子を含んで歪みが生じてきています。
人は人界を、魔物は魔界を救うために戦うのですが、最終的に到達する結論はどっちが勝った負けたではなく、そういった仕組まれた調和を壊した先にある真の自由・干渉のない本当の生命の謳歌を訴えて終わるのです。異端子(神)でさえ受け入れてしまう本当の「自然」の偉大さへの讃歌。

あ〜、相変わらずでっかいテーマだこと。
壮大すぎて矛盾にも気付けませんし、ツッコミも出来ません。
唯一のツッコミは髪をのばしたハザは帝釈天様(「一天四海」の)そのものじゃん!ぐらいでしょうか…。
この壮大な結末のために作者様はいろんな形の「愛」を作品にちりばめてきたわけですね。
そう、今回募集した「カップル投票」とは、どの形の愛から作品の深淵にアプローチするかを分析する際の貴重な資料なのです。(ウソつけ!)
 

華不魅さんの描く女性はどれも潔くてカッコイイです。かたや男性は歪みまくったクセ者ばっか(笑)
これはご本人の男女思想が多分に反映されている気がします。
肉体の不利がなければ本当に強い(潔い)のは「女」である、という思い?が根底にあるような。
「ホントに女かよ?」は多分作者様には褒め言葉と思います。

一方、クセ者で悩みまくり迷いまくりの麗しいオトコ達は、腕力に頼ってないでもっと頭使え!という現実男性への叱咤でしょうか。
腕力だけに頼るオトコ(というか、腕力しか自分には価値がないと思っている男)も嫌いじゃないのは「ヴァレリー」の存在でわかりますけどね(笑)


次ページでは「カップル投票」結果とあのカップルの気になる「その後」について色々と♪
各カップルへのコメントがすべて本編ラストに絡んできますので激ネタバレです。
ここから折らせていただきます。

未読の方はホントにご注意くださいませ、楽しみ半減いたします故…。




 

◆Read more...

 

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真夏の祭典・萌え燃え華不魅様♪ 第4回〜「グラマラス・ゴシップ」

真夏の祭典・萌え燃え華不魅様

本日は華不魅さんの最新作?「グラマラス・ゴシップ」をお送りします。
ファンの間では「G2」または「GG」と略されますので、変換楽チンな「GG」で書かせていただきます。
時間がないので、あらすじは新書館サイトから丸借りいたしました。すみません…

■第1巻あらすじ

6月都市一のハッカーであるエドベリは、スクラップの中から彼にだけ聞こえる小さな声で泣いていたものを拾い上げた。
人形の骸(むくろ)に埋もれた小さな塊。それは軍の戦闘用人間の脳だった。エドベリはそれに人間の肉体を与え、エンヤと名付けた。背徳と荒廃の未来都市を舞台に、二人の彷徨がはじまる。




■第2巻あらすじ

両親を殺され、宇宙空間に放り出された幼い日のエドベリ。過去の悪夢にうなされる彼は、エンヤの中に救いを見出した。だが両親の仇を討とうとする彼の前にまったく違う真実が見え始める。
<エレクトリック・エリィ>……世界の中枢を掌握する巨大企業。その謎のエリィ財閥から追われるエドベリは、エンヤの前から姿を消す!!





 ■第3巻あらすじ

エドベリは、エリィ財閥の創始者、ナシル・エリィのクローンだった!! 一度は手放したエンヤを、エドベリは再び迎えにやってくる。エンヤもまた、もう一度彼を選んだ。
そして、地球創世の以前から隠されていた<一族>=エターナル・エグジスタンスの衝撃の真実。エドベリと<一族>の危険な戦いが始まる



                                               ■第4巻あらすじ

キリエを脱出したエンヤはエドベリのもとに帰って来た。だが、エンヤは次第に不思議な幻視を見るようになっていた。
「月が赤く染まる」……。
エドベリのため、王<ワン>博士を訪ねようとしていたエンヤだが、マイヤー博士との出会いがすべてを変えていく。より謎を深めながら、物語は次のステージへ!!




宇宙規模世界創成ストーリー、構想・登場人物ともに最大値です。

ハッカー、AI、サイボーグ、電脳…。
今となっては目新しくないかもしれませんが、近未来SFマンガはたくさんあってもここまで作り込んだサイバーパンクは当時の少女マンガ界ではマレでした。
加えてそれに収まらない話の広がり。世界創成に神話はつきものですが前回「一天四海」が日本神話なら、「GG」はなんとキリスト教です。

電脳(人口脳)と生体脳(生きた人の脳)では人格が別という画期的?な設定に、まさかの「天使」にまさかの「悪魔」、どんだけ広がるんだの世界と人間関係に釘付けです。
ただの短編、通りすがりの軽い人物かと思っていると、後から「エ―ッ?」ですのでコマの隅っこまで見落とせません。トパーズとジャン・Bがそんなに重要人物(?)とは思わなかったもん(笑)

華不魅作品のある意味集大成作品ですので、絵もセルフツッコミもキレが素晴らしい。
セリフとは別の、キャラによるボヤキツッコミが華不魅マンガの隠れた面白さですが、これができるマンガ家さんは実はそう多くありません。「離見の見」が完全にできていないとこの手のツッコミは考えられないからです。私が華不魅さんを好きな理由はここにもあります。

余談ですが、これはBL作家さんでも同じことです
ブログ用語辞典 で「BLエンターテナー」と書いた榎田尤利さんと名倉和希さんがこの目を持っている、と個人的に感じる作家さんです(だから「エンターテナー」なのです) 凪良ゆうさんや海野幸さんも今後に期待が持てそう。
鑑賞に耐えうる「表現」とは我見と離見を絶えず意識しなければできないものです。意識したからといって出来る事でもなく、こればかりは収斂・鍛錬です。
ブログ書く時も本来、離見を意識しなければいけないのですが「萌え」て「燃え」てるようじゃ上手くいくわけないですね、ははは。


電脳、生体脳、それぞれを半分ずつ持った主人公・エンヤ。
「エンヤ」の名前はあの有名な歌手の「エンヤ」をそのまんまもらったそうで、時代が…(笑) ボディが男で精神体(本来の性)は女、しかも美少女です。
面倒くさい背景のヒロインには同じく面倒くさいエドベリはとってもお似合い♪ボディの表現体は「無性」にしなくてもよかったのに、ルーちゃんこだわるから(笑)

miru-ha個人的「お気に」はジガ―×クエロですけど、3巻の「あの」シーンはえ〜っとどう解釈したらいいんでしょうね?やっぱり「事後」ですか?実験体だとか散々なぶっておいて?
わあ、ジガ―様どSぅ♪

…う〜ん、どうも連載当時とは違う所に食いついてしまうな、いかんいかん。


先日書きましたようにワタクシ4巻未読&本編が未完ですので、つぶやき程度の感想しか書けなくてすみません。
華不魅さんは「GG」完結編に取りかかる、とサイトでおっしゃってましたので楽しみに待ちたいと思います。また豪華本かな、4巻買うの待った方がいいかな…。

そうだ、「ブクオフ」で5巻(2005年発行)の表示があったんですけど、あれは間違いですよね?華不魅さんサイトには1〜4巻って書いてあったし、2005年に活動再開されてない筈なんだけど…。
どなたか事情をおわかりでしたらぜひ教えて下さいませ。



次回はいよいよ「鉄錆廃園」最終巻4巻を中心に、祝♪完結!感想をぶちまけます。





次ページで「GG」出版社・新書館についておまけのムダトークを。



◆Read more...

 

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真夏の祭典・萌え燃え華不魅様♪ 第3回〜「一天四海」

第3回目は、世界創世記・一国編「一天四海」をお送りします。

 ←華不魅さんサイトから拝借させていただきました。
1巻あらすじ
死者の国におとされた盗賊カラスは、女王の娘テンガに出会った。自己を求めて脱皮しようとするテンガと共に地上へと旅立つカラス。滅びゆく旧神の力を借りるべく「倭」国を旅する2人を追う者、狙う者。彼らの目的は…。

2巻あらすじ
旧神イザナギを捜すカラスとテンガ。西海の港で出会った旧神イソラと共に彼らは倭国の帝都・蓬莱へと渡って行く。彼らを導くように聞こえる声は国の長・帝(みかど)の…。

3巻あらすじ
新神の思惑、旧神の思惑。
世界再生の鍵を握るテンガは、新たなる「一天四海」創造のため行動を起こす。旧世界に生きる人々は滅ぶしかないのか、テンガの選択は?カラスの正体は?
「一天四海」は古代日本神話をベースにした架空の国「倭」を舞台に、八百万の神=旧神と仏神=新神の勢力交代を中心としながら、神と人・人と人との在り様を描いた人間愛あふれるファンタジーです。
日本神話は今でこそゲームなどでよく見かける題材ですが、15年以上前にここまで本格的に扱った少女マンガは「イティハ―サ」か山岸涼子作品群ぐらいしかなかった様に思います。

余談:
日本神話絡みのコソッと大傑作が西谷 祥子「日の輪月の輪」です。
御大・手塚治「火の鳥」に勝るとも劣らない世界観、エジプト神話と日本神話と魏志倭人伝をMIXしたアッケの設定(でもムチャじゃない)ながら王道ラブコメでもあります。おまけに一巻完結!
目に星の入ったいわゆる「少女マンガ」しか描かないマンガ家さんと思っていたので、新鮮に驚きました。あれはもっとじっくり描いて欲しかったわ。


実際の日本でも須佐之男命と牛頭天王が同一視されたりする「神仏習合」はよく見られ、神社仏閣や仏像鑑賞時の楽しみともなっておりますが、そのあたりをインドのヒンドゥー教から来た仏神、梵天や吉祥天などと絡めてファンタジックに掘り下げ、最後は古事記の伝承に沿わせてしまう柔軟かつ果てしない創造力。
日本(倭)に仏教が浸透していった理由を、マンガらしく華やかに解いて下さいます。煩悩を抱き人と変わらぬ悩みや願いを持ちながら不老不死・至高の存在であらねばならない新神の苦悩と同じ神ながら成りたちのまったく違う「旧神」。
気付かないほど優しい支配と厳しくて時にはつぶれてしまうほど重い自立。どちらが幸せなのか結論は出さないけれど作者はこう願う、という形で結末を迎えます。若干のラブを加えながら(笑)
これをコミック3冊でやってしまうんですから恐れ入りますよ。

伏線の張り方と回収が絶妙で、特に新神(仏神)間の想愛?関係にはある種の「萌え」まで投入して下さいます(笑)
帝釈天の弥勒への黒い愛情は必見です。




本当は創成?規模からいうと次作は「鉄錆廃園」の方が流れがよいのですが、この作品の完結記念の祭りですのでこれはトリに。
次回は「グラマラス・ゴシップ」を取り上げます。






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真夏の祭典・萌え燃え華不魅様♪ 第3回〜「一天四海」
真夏の祭典・萌え燃え華不魅様♪ 第4回〜「グラマラス・ゴシップ」
真夏の祭典・萌え燃え華不魅様♪ 第5回〜「鉄錆廃園」 
当ブログ用語辞典 

 

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真夏の祭典・萌え燃え華不魅様♪ 第2回〜作品世界観

真夏の祭典・萌え燃え華不魅様。
本日は少々構成を変えまして、華不魅さんの作品世界観です。


第1回冒頭で軽く触れました通り、華不魅さん作品のほとんどが「世界創成」に係わる物語です。

    


「一天四海」…「country」(homeの方が近いかな)=一国を舞台にした創世記
「鉄錆廃園」…「world」=その世界の社会全体を舞台にした歴史と再生
「グラマラス・ゴシップ」…「universe」=宇宙規模の世界大系。


人も世界も輪廻や転生に絡める世界観と、たくさんのキャラの複雑な相互関係がこの作家様の魅力です。

「輪廻と再生」は華不魅さんのライフワーク、キーワードは「鍵」かと思います。
世界の再生が「鍵」にかかっている、という設定は今日の作品「一天四海」をはじめ、ご紹介予定作「グラマラス・ゴシップ」や「鉄錆廃園」にも共通してみられる世界観です。
SFやファンタジーではよくある、と言ってしまえばそれまでですが華不魅さんマンガの特徴は鍵となる人物が必ずしも主役ではない、ということです。
もちろんメインキャラではあるのですが、必ずもう1人真の主役と言うべき本当の意味での「鍵」なる人物がいます。その人物は大抵作品中で万能の力を持つカリスマ、いわゆる「神」です。

キリスト教でも仏教でも楽園を用意するのは「神」、そこへ行けるかどうかを判断するのも神。
他、今の世に伝わる大概の宗教はそうなっています。
そして華不魅さんの描くマンガに出てくるカリスマヒーロー・「神」もやはり同じです。
でも現宗教と違って神の用意した救いを決して受け入れません。人の力で楽園を創る事を選ぶ(選ばせる)のです。

徹底した輪廻の思想と「自己」存在の主張。
作家様にとってマンガとは儚いものにも意味がある事を知ってほしいと願う、慈悲と祈りをこめた「聖書」なのではないかと思うのです。これは作家様自身のご事情やご不安と決して無関係ではないでしょう。
ファンタジーな「萌え」マンガでありながら、なぜか寂しさも感じさせる複雑な味わいはここに起因するように思われます。影響されたマンガ家さんが三原順さんとのことでしたのでそれも一因かもしれませんが。


冒頭で書いたように華不魅さんは世界創成にまつわる「聖書」を同時に3本記していたわけですが、主題は同じでも描く世界はまったく別、当然人物や背景も全部違います。
ここがこの作家様のすごいところ。

SFやファンタジーのなどのフィクションは設定や世界観を緻密に作れば作るほど説得力は増しますが、その分多作が利かないものです。同じ世界観をシェアしたりスピンオフはできても、まったく別の設定でクオリティも高い「世界」を創るのは容易なことではないからです。
主なる父、神様でさえ1週間かけてこの世を1つお創りになっただけです。1人で同時にいくつもの世界を脳内で創る作家様がどれほどの力量をお持ちかお察しいただけると思います。
しかも1つとして手が抜かれていません。
作り込みが深くて読んで理解するのに時間がかかりますが、その分1度モノにしたら忘れない。だからこれだけ長く休載されていても皆しっかり覚えているのです。

そしてストーリーにふさわしい「絵」の美しさ
スタイリッシュでありながらマンガの最大限の特徴「白と黒」の表現を追求した華麗な画面。日本画の様な滑らかな曲線もステキです。
当時のファンタジーは話が良くても絵がイタイ、またはその逆、がほとんどでしたので、作話と作画・両方兼ね備えていておまけに「大河」ロマンにならない=3巻で終わる「ファンタジー」は貴重です。
練り込んだ異世界ストーリー(SF含む)を短くまとめられる方は小説でもマンガでもかなりの達人。文学の世界では「小は大を兼ねる」のです。


愛蔵版が出た「鉄錆廃園」以外は絶版ですが、中古なら手に入りやすいみたいです。
もし機会がありましたら是非…。
でも15年以上前のマンガってくたびれまくってますよね、箱入り娘の我家の本でさえ黄ばんでヤケヤケです。




次回は今度こそ「一天四海」感想をお送りいたします。



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真夏の祭典・萌え燃え華不魅様♪ 第5回〜「鉄錆廃園」 (8/22〜)
当ブログ用語辞典










 

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真夏の祭典・萌え燃え華不魅様♪ 第1回〜作品背景編

真夏の祭典・萌え燃え華不魅様♪ ←なんか暑苦しいな

第1弾は「一天四海」をお送りします。
本日は「一天四海」連載時の軽い時代背景と連載雑誌、華不魅さんの足取りなどをご紹介。
次回は「一天四海」作品感想をUPいたします。

◆華不魅さんカンタンご紹介
「華も魅(力)もない」という、なんとも自虐的なペンネームの少女マンガ家様。
1989年商業誌デビュー。

華不魅さんが描かれる作品はほぼすべてがファンタジーやSFなどの異世界モノですが、そのどれもが「少女マンガ」の枠に収めておくのがもったいないほどのスケールの大きな作品ばかりです。なんせほとんどが「世界創成」に係わる物語ですから。
人も世界も輪廻や転生に絡める世界観と、たくさんのキャラの複雑な相互関係がこの作家様の魅力です。
クールでアーティスティックな絵柄もツボ。
「黒」の魅力を最大限に生かした画面の美しさは当時類を見ませんでした。休筆されてなければ途方もなくペン画を「極め」られた方だったろうと思います。


◆時代背景…少女マンガ・カンブリア紀
ちょうど華不魅さんが活躍される時代(1990年前後)は少女マンガのカンブリア紀、と私が勝手に名付けている時代の後期で、有名な「24年組」よりも1つ下の世代(ポスト24年?)の方によるSFやファンタジー・時代物・忘れちゃならない同性愛(同人)物などジャンルも個性も多種多様なマンガが排出された時代、「少女」対象と決めつけない「少女マンガ」が出てきた時代の事を指しています。
ちなみに「花の24年組」が活躍するカンブリア紀前期(1980年前後)は、「少女」を対象にした「少女マンガ」の爆発期だと私は考えています。

◆華不魅さんと角川書店
前期から後期へのカンブリア過渡期を象徴する雑誌に角川書店発行「月刊ASUKA」があります。
24年組大活躍のカンブリア前期の覇者・王道「小学館」から、ナナメテイスト個性派集団「白泉社」へと王座が移った感のあるいわゆるバブル黎明期に、角川書店が両者のいいとこどりで創刊した同社初のマンガ雑誌です。
まさしくバブルを象徴するかの如く、人材も資本も贅を尽くした少女マンガ愛好家の夢の具現。
当時アニメや映画で飛ぶ鳥落とす勢いだった角川グループの出版部門・角川書店が満を持してマンガ界に殴り込みをかけた挑戦作でした。

創刊号表紙を彩る作家様を見てお分かりの通り、「白泉社」と「小学館」のカンバン作家様をお金に糸目をつけずに寄せ集めております。
 

■1985年8月創刊号
山岸凉子「馬屋古女王」
萩尾望都「きみは美しい瞳」
高口里純「花のあすか組」
谷地恵美子・名香智子・竹宮惠子・杉浦日向子
神坂智子・酒井美羽・紫門ふみ・
 錚々たる顔ぶれ(笑)

←対談エッセイに吉田秋生×野村宏伸
※角川アニメ「ボビーに首ったけ」の」キャラデザインを吉田秋生が、主人公の声を野村宏伸が担当したことからの対談企画と思われます。懐かし…。




創刊号は「LALA」で連載終了直後の社会現象にもなった名作・山岸涼子「日出処天子」の続編を150ページの前後編で巻頭に持ってくるという少女マンガファンの度肝を抜く企画で注目を浴びました。
また、人気漫画家高口里純に雑誌名を冠したマンガ(「花のあすか組」)を描かせるなど惜しみない発想と資本力は、この雑誌にマンガ界での社運を賭けていた同社の並々ならぬ気合の表れと思います。
「少女漫画新世紀」のコピー通り「少女マンガだけど男性(少年)もOKな雑誌」がコンセプトで、恋愛よりも歴史やSFなどストーリー重視の作品が多く初期は読み応えもありました。

その後、自社デビューさせた新人さんたちがイマイチ伸び悩んだ事もありビックネームに頼る傾向は続きましたが毎号を創刊号並みに集めるのはムリ、結局世の活気がなくなると同時に「ASUKA」も方向を見失い、今は自社ラノベのコミカライズが中心のアニメ頼りの自社完結雑誌になってしまいました。
今後、中村春菊さんとか高永ひなこさんとかが載っていてもちっとも驚きませんよ?

←現在の月刊「Asuka」 雑誌名表記が大文字じゃなくなっています。


華不魅さんはまだ季刊誌だった「増刊ASUKA ファンタジーDX」に1992年初登場(だったはず)、古事記や上乗仏教をベースにしたスケールの大きな和風ファンタジー「一天四海」を発表してメジャー誌デビューされました。
本当の商業デビューは青磁ビブロスですけどこれはメジャー誌とは言い難いので…。(詳しくは第3弾「鉄錆廃園」感想時に)
「ファンタジ―」や「ミステリー」などジャンルを絞った漫画を掲載するメジャー雑誌は、多分秋田書店の「ミステリーボニ―タ」の方が早かった気がしますが、「ファンタジー」は角川しか出していなかったと思います。といってもSFや歴史物もあって、現実ではない世界という意味の広解釈の「ファンタジー」です。メジャー誌とマイナー誌についても第3弾「鉄錆廃園」感想時に少々。

余談:
「ファンタジーDX」同時掲載マンガに佐々木淳子さんの「アイン・ラーガ」があります。
この方もカンブリア爆発代表作家のお1人、とっても少女マンガな絵柄で描く作品が純度の高い超本格SF。これも独特の作品でした。
女子高生の精神だけが異世界へスリップ、その世界のカリスマ剣士(♂)の肉体に宿ってしまう、という…。これも最後まで読んでないんですよね。中古で手に入るかな?


■主作品発表年表

・1991「鉄錆廃園」    ・1992「一天四海」
青磁ビブロス・6巻まで    角川書店・全3巻
「PATSY」           「ASUKAファンタジーDX」     ・1993「グラマラスゴシップ」                                                             
                        ↓                新書館「サウス」・4巻まで 
   ↓              ・1994連載終了                   
   ↓                                                                   
      ↓                          ・1994「夜光雲」               
   ↓              角川書店・全3巻                  
   ↓              「ASUKAファンタジーDX」          
   ↓                     ↓                   ↓
   ↓(未完)         ・1998連載終了                              ↓(未完)
 
    −−−−−−−−−−−1 9 9 8 年 休 筆 宣 言−−−−−−−−−−                        


上記に記したとおり、1993年から連載3本を抱えていらっしゃいました。
その後1998年に体調の悪化に伴って休筆宣言をされ、「鉄錆」と「グラマラスゴシップ」(以下GG)は未完終了となった次第です。
それにしても掲載雑誌、見事に全部廃刊してますね。雑誌どころか会社がないものもある(汗)

実はmiru-haは1994年ぐらいまでしか華不魅さんを追いかけておらず、GGの4巻と「夜光雲」は未読という事に今回初めて気が付きました(ははは)
従って休筆宣言も拝見しておらず、いつのまにかお見かけしなくなった幻のマンガ家様として心にとどめておりました。

この春、華不魅さんのお仕事復帰と「鉄錆廃園」愛蔵版&完結編発刊を知ったのは呼ばれたから、としか言えないのです。
華不魅さんのマンガが好きだったって書きたいと思っていて、普段ほとんど作家様検索しない私がふと検索したら華不魅さんのサイトを見つけて、のぞいてみたら、完結編を出せる事になったとご本人がコメント出されたばかりだったんです。
オタクの一念って怖いですね〜(笑)



次回は「一天四海」の感想をお送りします。





 

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真夏の祭典・萌え燃え華不魅様♪ 開会式

土曜企画「今週のTOP1でBLイメソン」はランキング発表がお盆休みのため、お休みさせていただき明日からの祭典準備日とさせていただきます。
※ランキングお休み時発動企画「一般小説における同性愛」は、祭典後に1本UPいたしますね。マジガチで。
                                      
 
華不魅さんへの愛を10年以上抱き続けた健気な同志諸君、お待たせいたしました!

明日より1週間、
真夏の祭典・萌え燃え華不魅様♪
と題しまして、華不魅さんに萌えて燃えてまいります。

同志と愛を分かち合うと同時に、華不魅さんを知らない方が1人でも「読んでみようかな」と思って下さるきっかけになれば嬉しいんですが…野望大きすぎますでしょうか(笑)

とりあえずお祭り楽しみたいと思います、一週間よろしくお付きあいくださいませ。



※カップル投票アンケートギリギリ(22日)まで募集いたします。
皆様どうかお力を…♪

華不魅さん公式サイト
「Water House」

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